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専業投資家になるための必要資金額はいくらぐらい?

 結論から言うと決まった答えはなく、本人の生活設計やリスク許容度によってその金額は大きく変動し、ケースバイケースとか言いようがないという何とも歯切れの悪い話になります(汗

なので今回は、私が実際に専業投資家として生活してみた実感と主観で、それじゃあいくらほど必要なのか・・・?といくつか金額別に区切ってつらつらと思う事を書いてみたいと思います。なお、基本的に独身独り身での専業投資家デビューを想定した数字となります。


5,000万円~1億円以下

 まずは専業投資家としての最低規模としてこの程度は必要なのでは・・・と私が思う金額がこれです。ただこの金額ですと投資のみで生活費を稼ぐのはかなりハードになってきます。例えば資金5,000万円で、男性会社員の平均の額面年収相当(ここでは低めに400万円を想定)を稼ぐには年間8%の利回りが要求されます。この8%の利回りを、決して多くない資金の中から日々の生活費を引き出しつつ長期にわたって維持できるのか・・・?それにこの資産規模のままでは種銭も成長させていかなければいつまでもキツイので、うまく資金を回転させてそれなりに日銭を稼げ、かつ種銭自体も成長させていけるような高い投資スキルが必要かと。

また保険として、この資産規模では投資以外にそこそこ稼げる副業(月数万円~10万円程度は欲しい)が欲しいところです。まあほかに副業を・・・と言っている時点で「専業投資家」とは言えないような気がしますが(笑)
それに、月の生活費を膨らませずに最低限に抑えられるスキル、無駄遣いを我慢できる精神力も必要不可欠です。

正直、今挙げたものを全部持ち合わせている人っているんだろうか・・・という気がしますが・・・この資産規模で専業投資家デビューは修羅の道でしょうね。

上記のようなスキルを持ち合わせていたとしても、この資産額だと何らかの不測の事態・・・本人や親族の中で不幸な出来事(事故・事件・病気等)が発生した際の突発的な支出や、相場の急落で資産を大幅に減らしてしまった場合で今後の目算が簡単に狂ってしまうことも留意しておくことが必要です。

1億円~2億円以下

 やっぱり1億円以上、できれば1億5,000万以上は欲しいよなあ・・・というのが私の実感。私が仕事をドロップアウト(笑)したのもこのラインでした。

資産が1億5,000万円を越えてくるあたりになると、何とか運用オンリーで生活できそうな道筋が見えてきます。例えば1億5,000万円の資金をもとに高配当を見込める個別株式に分散した株式のポートフォリオを構築・・・ここでは控えめにポートフォリオ全体で配当利回り3%を確保できれば、年間配当金は450万円。税引き後の手取りでおおよそ360万円といったところ。
これなら生活をしっかり引き締めれば株式の配当金だけでも暮して行けそうです。

私自身も実感している点ですが、この資産規模だとそこまで相場に張り付いてせっせとトレードして日銭を稼ぐ必要も減ってくるので精神的な余裕ができてくるのが大きいです。目先の投資損益だけでなく、中長期を見据えた投資アイデアや投資以外の事業を考える時間的余裕も出来てきます。

ただ、やはりこの資産規模でもやはり左うちわという訳にはいかないというのが実感。ちょっとキツめの暴落をまともに食らったらたちどころに苦しい状況に追い込まれます。例えば資産1億5,000万円の状態から30%程度の下落を食らったら残る資産はおおよそ1億円少々。即、専業投資家生活終了、というレベルではありませんが、ここから立て直すのはやはりしんどいところです。

それに、すでに無職で定収入が無い状態なので追加で入金という手段も取れず、何より精神的にキツイ。「俺何やってんだ・・・」という猛然たる後悔と絶望感が専業投資家(無職)を襲います。

以上のことから、1億円~2億円以下でもやっぱりキツイ、贅沢なんてやってられないというのが私がやってみた感想です。運用スキルに絶対の自信がない場合、運用とは別に多少なりとも稼げる副業開発もしておいた方がいいでしょうね・・・

3億円以上

少なくともこれだけは欲しい(笑)私の運用資産は3億円も無く、3億円というまとまった金額を手にした事は一度もないので想像の世界ですが・・・

ただ、3億円もあれば常にすべての資金をリスクに晒さずとも、ある程度のまとまった金額をあえて投資に回さず、チャンスに備えて待機資金として置いておくという実に余裕ある選択もとれます。これ以下の資産額だと、基本的に常に利回りを求めて資産のほぼ全額を市場に投下し続けなければならないですからね・・・

資金に十分余裕があれば多少の相場の変動に動揺することもなく、配当でももらいながら市況の回復をじっくり待つか・・・と実に余裕たっぷりな運用スタイルも取れるわけです。

相場以外での不幸な出来事(事故・病気等)も3億以上あればさすがに何とかリカバリーできるかと思います。

最後に

以上が私の専業投資家になるにはいくらの資金が必要なのか・・・の私見でした。

正直なところ、よっぽどの変わり者ではない限り専業投資家なんぞにはならない方がいいというのが正直なところかと。自分の仕事にことさらの不満がなければ、会社員などを続けながら投資もやるのがベストなのは言うまでもありません(笑)

いくら金があっても相場には絶対は無く、あっという間に大金を失ってしまうことはザラ。専業投資家は資金を失えばタダの「金のない無職」に転落してしまうという危険性を常にはらんでいます(汗)(今だって金のあるだけの無職だろうがというツッコミがあるでしょうがw)専業投資家にこれからなろうという人はまずこの点をしっかり頭に入れておく必要があります。

一方、そうは言ってもあと少し貯めてから仕事を辞めて専業投資家になろう・・・などと考えているといつまでたっても仕事を辞められなくなってしまうのもまた事実です。どこかで割り切って、清水の舞台から飛び降りる必要があります。

今後の記事ではじゃあその資金をどう作ればいいのかという話も書いていければと思います。それでは、長々とした文章になりましたがここまでお読み頂きありがとうございました。

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