清水寺の宗派…まさかの奈良ナカーマ
先日京都の清水寺に行ってきました。
さすが天下の清水さん。
どっちを見ても人・人・人。
すさまじい人並みだな~~と歩いていると、「北法相宗 清水寺」の看板が。
そう、清水寺は北法相宗なのです。
法相宗は、奈良で薬師寺さんや興福寺さんの宗派です。
その「北」「法相宗」なるものがあったのか…
皆さん「北法相宗」って知ってましたか?
知らなかったとしてもそれは道理で、昭和になって新たに創設されたのだそうです。
清水寺はもともと法相宗。
興福寺の末寺でした。
しかし明治の廃仏毀釈の際、興福寺も廃寺の危機が来ます。
のちに法相宗が復活するのですが、清水寺は「北法相宗」としての再出発を図ります。
法相宗という宗派が、いわゆる「北伝」というルートで伝わったこと、もしくは南都と呼ばれた奈良にたいして、京都が北にあることなどがその由来などと言われています。
何にせよ、清水寺は古代の息吹が伝わる「法相宗」の後継者であることを自負していたのですね。
観光名所であったりすると、色んな覆いがかぶさってしまいますが、こういったことを知ると単なる観光名所も、意義深い歴史が沢山詰まっていることがわかります。
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