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一橋大学資料館(東京都国立市・国立駅)

国立大学の中でも難易度で上位に当たる東京一工の一角である一橋大学。その一橋大学の歴史を紹介している展示室が国立キャンパスの図書館が入っている時計台棟にある。今までは時勢柄なかなか見学することができなかったのだけれど、ようやく公開が再開されたのに及んで満を持して訪問。

一橋大学のキャンパスは大きく分けて3箇所あり、国立キャンパスと小平キャンパス、それに千代田キャンパスとがある。このうち一橋大学のシンボルに挙げられることも多い時計台棟があるのは国立キャンパス。国立駅から南を貫いている大通りを進んだ右手、西地区の中に聳え立っている。すぐ手前には登録有形文化財にも指定されている兼松講堂もあるほか、同じく旧門衛所も残されている。

こっちは兼松講堂

時計台棟の中心を占めるのは中央図書館で、ステンドグラスの鮮やかな色彩や内部の造形がとても美しい。展示室は1階の図書館に向かって左手にある。常設展示として一橋大学の歴史についての紹介がされている。一橋大学の前身である商法講習所の創設に関わった人物として知られているのがお馴染み渋沢栄一。生涯に500もの企業の創設に関わった彼が日本の将来を見据えて商業の教育を専門とした機関の必要性をもって作られたことは想像に難くない。商法講習所の設立は渋沢栄一、大倉喜八郎森有礼らの努力によって成り立ったものだということがわかる。

中央図書館 建物が素敵

企画展として『冠辞考』についての紹介がなされており、賀茂真淵の著した貴重書も展示されている。『冠辞考』とは江戸時代中期に書かれた枕詞の辞書で、『古事記』や『日本書紀』『万葉集』に使われる枕詞を挙げ、その意義や出典などの解釈をつけた辞典である。国学者である本居宣長もこの本に感銘を受け賀茂真淵に会いに行ったというエピソードがある。

展示室は撮影NGなのでロビーの美しい扉をば

トイレはウォシュレット式。一部屋ながら一橋大学の歴史を丁寧に紹介しており情報量は充分。図書館の蔵書数も群を抜く質と量で、基本は同じ本を複数所蔵していないという。なお、国立キャンパスの東地区にも東本館という登録有形文化財に指定されている建物があり、ついでにこちらも見てみるのも。割と散歩している人も多く、開かれたキャンパスと言えるかもしれない。

こちらは東地区の東本館 素敵な建物ですぜ


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