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ギャラリーエークワッド(東京都江東区・東陽町駅)

大企業が芸術分野の発展のために施設を作ることは珍しいことではない。文化水準を上げることで相対的に生活レベルが上がり、やがては経済の発展にもつながり、ゆくゆくは企業自体の発展へと帰ってくるという想いもある。日本でもいくつかの企業がそういった芸術隆興への動きをしており、今回おとずれるギャラリーエークワッドもまた、日本の建設会社の最大手の一つである竹中工務店が主催して開かれているギャラリーである。

ギャラリーエークワッドは竹中工務店の東京本店1階にあるギャラリーで、建築・愉しむをコンセプトにして建築文化の発信を重点的におこなっている。エークワッドとはAの4乗。縦・横・高さの三次元空間をArchitecture(建築)と捉えてAの3乗とし、さらにAとしてAtmosphere(空気・雰囲気)、Amusement(楽しみ・娯楽)といった言葉を追加することで建築に時間ファクターを取り入れたAの4乗という意味を示しているのだという。2005年の開館から現在に至るまでに100回以上の企画展を開催している。

東京本店に入るのは少し勇気がいる

今回おとずれた際には「重力1/6のワンダーランド展」という月の生活をイメージした企画展を実施。いずれ実現するかもしれない月へと行ける未来。そこで未来の世代であるα世代からワークショップやアイディアコンペでイメージしたものを集めて、プロフェッショナルのアーティストたちが作品として表現する、という展示になっている。コスチュームアーティストのひびのこづえ、映像作家の森内康博、料理家の栗原心平、ダンサー・振付家の森山開次が参加している。

森山開次は身体能力がものすごく高い

宇宙空間をイメージした会場は暗くカーテンで仕切られており雰囲気づくりが面白い。見学者はα世代である子供たちが多く、月を探検するような気持ちで楽しんでいる様子が各所で見られる。キャプチャーもQRコードで読み取って動画などを見られるようなものになっているのは近未来型のギャラリーといえるかもしれない。トイレはウォシュレット式。

一つ一つにQRコードがあるのは近未来的でもある

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