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草月会館&伝統工芸青山スクエア(東京都港区・青山一丁目駅)

・草月会館(東京都港区・青山一丁目駅)
日本古来よりある作法と結びついた文化として茶道や香道などと共に根付いているのが華道いけばなである。そんないけばな文化の興隆を担っているのが赤坂の地にある草月会館。三代流派の一つである草月流の施設として丹下健三の設計によって建てられた。一般には平日にしか開館していないこちらの施設が特別に週末にも開館するという情報を聞きつけて訪問することに。

こちらの施設でメインとなるのは1階から3階まで吹き抜けになっている草月プラザ。石の彫刻で知られるイサム・ノグチがデザインした『花と石と水の庭』で知られている。企画展として開放されているのがこちらの草月プラザで、何段にも積み重なった石庭の間を水が流れて行く施設の中に、ウェールズ出身のアーティストであるセリス・ウィン・エヴァンスの作品が点在している。

枯木が聳える

光を基調としたインスタレーションを得意とするセリスが手がける時間の移ろいによって変化する光の柱が印象的だが、なんといっても最上階から吊り下げられている光で綴られた言葉が圧倒的な存在感を持って鑑賞者の目に飛び込んでくる。積読本の代表例として知られるマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』の一節で、草月プラザの石庭を体現しているような内容なのが興味深い。

プルースト読んだことないや

普段あまり一般的に入ることのできない施設なだけあるのか、見学者が結構な頻度で訪れる上、その比率は外国人が半分以上いる。アーティスト人気によるものなのか、草月会館という日本独雄の文化を担う場所だからなのかは不明だけれど、体感として徐々に街に人が戻ってきている感覚がある。トイレはウォシュレット式。

石と光のハーモニー

・伝統工芸青山スクエア(東京都港区・青山一丁目駅)
カナダ大使館のすぐ隣にある伝統工芸青山スクエアは全国の伝統的工芸品を紹介することを目的として伝統的工芸品産業振興会によって運営されている展示と店舗を兼ねた施設である。外国人が訪れることの多い港区の赤坂〜青山界隈に移転して10年ほどとなっており、実際に訪問した際にも施設の中には外国人が多数。

工芸品の中でも技術の粋を集めたものを実際に手に触れることができるのは店舗を兼ねているからと言えるかもしれない。エリアは一つの地域や工芸品にスポットを当てた特別展示と、さまざまな伝統工芸を出品紹介している常設展示、それに熟練の手の技を間近で見ることのできる匠コーナーがある。

匠の技に打ち震える

ちなみによく言われる伝統工芸品には条件があり、日常生活を主として使われるもの、主要工程が手作りであること、100年以上前から続いている技術や技法であること、100年以上前から使われている原材料であること等が挙げられているという。一生物の高級品から気軽に揃えたいリーズナブルなものまで揃えてあり、せっかく訪れたのなら購入しておきたいもの。トイレはウォシュレット式。

金に糸目はつけないで行きましょ


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