あの頃、「ジーマ」と。

「ZIMAが終売になる」という記事を見て、思わず「えっ」と声が出た。

「えっ」と声が出てしまった自分にえっ、と思ったけど。ネットの記事を見てそんな声が反射的に漏れることなんてそうそう無いので。
なにかしらが我が心の琴線に触れたってことか・・・、と、一瞬、理解し。

記事を最後まで読んで、さらに下の方までスクロールして、コメント欄を読んでみた。

『ZIMA、お酒覚えたてのころ、よく飲んでたなぁ。』
『かっこいい、という理由で飲んでた、懐かしい。まだあったんだ。』
『あまりアルコールが飲めない私でも、夜遊びするときはZIMA飲んでました。』
等々・・・

うん、わかる。とてもよくわかる。
多少イタめのコメントをしたくなっちゃう点も含めて、よくわかる。


別にかっこつけたいわけでも何でもないんだけど、諸々詰めて思い出してゆくと、「楽しい音楽があるところにはZIMAがあった」というのが、だいたいの記憶。
最初にZIMAを知ったのも、薄暗くてオレンジ色の部屋に住む音楽好きの子の部屋だった。

ワンドリンクならとりあえずZIMA飲んどこ、ZIMAのフラッグが目に入ったからとりあえず飲んどこ、という感じで、わいわい楽しい音楽がある空間では、屋内外・昼夜問わずZIMAとともに刹那のひと時を過ごしていた、若かりし頃。

あの青とシルバーのラベルは、どんなに遠くからでも暗がりでも謎なほどに目に留まって、そしてギラギラと輝いて見えたものだ。

地元の田舎じゃ味わえないアーバンなあれこれ、都会のライフを謳歌していたあの頃のわたしを、折々で"それっぽく"演出してくれたドリンク、それがZIMA。
ZIMA絡みの場面を思い出すにあたって湧き上がる感情は、だいぶエモーショナルなもの。胸の奥がグイグイ、奥歯がギギュってする感じ。

ということで、我が人生のドリンク大賞・おしゃれ部門第1位は、早々にZIMAで決定。からの、殿堂入り。「おめでとうございます」に、「ありがとう」を添えて。ここにこれを表します。