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哲学教室 [小学生の部] (5月28日実施)

ナラナラ・スクール事務局の矢口ゆりです。
各教室の様子を個人的な感想と共にお伝えします。

https://narranarra-school.myportfolio.com/


5月28日(日)に哲学教室(小学生の部)を実施しました。
世界中で読み親しまれている『ガリバー旅行記』(ジョナサン・スウィフト 作、柴田元幸 訳)を読みながら、自由に語り合う教室です。


◉『ガリバー旅行記』第3部が風刺する内容等
5/28に確認した内容:
・ラプータ人は正面を見ておらず常に考えてばかりいるため、目の前で妻が地上の男性と遊びに出かけても気付かない
・量子力学の世界では目に見えていないものは存在しないため、理論上では私たちが光を当てて見ていないものは存在しないことになる
・テレビに登場するアニメのキャラクター等も、量子力学の理論では物事を存在させるために書かれたプログラムであり、プログラムがなければ存在しないものである
・『ガリバー旅行記』が書かれた時代の物理学者や科学者の頭の中は、数学と音楽のことで頭が一杯のラプータ人と同様で、量子力学の世界のように目に見えていないものは存在しないと考えており、それをスウィフトは風刺している
・第3部では、スウィフトは科学技術の恐ろしさについて述べている

語り合った内容、意見等:
・抽象化について
・ラプータ人がすぐに居眠りしてしまう理由
・天体の音楽について
・アインシュタインの相対性理論と量子力学について
・ChatGPT等のコンピューターサイエンスは良いものだと思うか
・AIの開発はやめたほうがいいか
・ChatGPTを使ったことがあるか
・今後、人間を超えるコンピューターが出てくる可能性がある

次回実施予定日:6月4日(日)




ここからは私の個人的な感想をお伝えしますね。

最初に、参加者さんが夢の中の世界を描いた絵を見せてくださいました。
インフルエンザ罹患時に見たジャングルジムが出てくる夢との説明でしたが、何本も交差するジャングルジムの線が原色系の強い色で描かれていて、体調不良時の夢というイメージがより伝わってくるように感じました。
中村も絵を披露していましたが、参加者さんが発言されていたように、中央に描かれているものが初見では宇宙人のように見えました。
タイトルは『理想と現実』または『神は細部に宿る』とのことでしたが、星雲が広がる宇宙を描いているようにも見え、独特な色使いで神秘的な感じがしました。

続いて、アインシュタインの相対性理論と量子力学についての話になりました。
私は理系分野が苦手なので若干難しい内容でしたが、「私たちが光を当てて見ていないものは存在しないことになる」という量子力学の理論は興味深かったです。

後半は科学技術についての話になり、ChatGPT等、コンピューターサイエンスは良いものだと思うかについて中村が質問していました。
参加者さんは「良いものだと思う」「便利だけど下手に使うとやばい」と回答されていました。
世に存在するあらゆるツールに言えることなのかもしれませんが、確かに便利で大変良いと思われるものであっても、使い方次第では人間に危害を及ぼすものとなる可能性がありますよね。
「ラプータの登場する第3部は、スウィフトが科学技術の恐ろしさについて述べている」と中村が発言していました。
300年も昔に、そのようなことまで予見していたスフィフトの凄さをここでも感じました。

今回も興味深く拝見いたしました。
絵画鑑賞の楽しさを改めて感じることができたように思います。
次回の内容も楽しみです。
皆様、お疲れ様でした。

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