見出し画像

若者たちには、3つの消費がある

SNSが相棒である今、多くの企業がSNSを中心にコミュニケーションを考えているのではないでしょうか。
私もSNSに強い会社にいたりするので、そういった企業さまとお話する機会はたくさんあります。

では、SNSで売上は上がるのでしょうか。

あがるとも言えるし、あがらないとも言える。
SNSで接触してから購入、クチコミするまでをしっかりと分解して考えるべきだと思っています。

今日はそこを分解して考えていきます!

3つの消費サイクル

SNSがあることによって、ユーザーと近い距離で接触できたり、ユーザー自身がブランドや商品について情報発信してくれます。

情報接触から購入、クチコミまでのサイクルは以下のように分解して考えていきます。

スライド1

情報接触し、スマホの中で一度消費をする、その後実際に行動し、その後自己処理をする。
それぞれのポイントも重要ですが、それぞれの間にも壁があります。

最初の難関「情報接触」

常に相棒であるスマホの中で毎日のように使われているSNS。
毎日大量に企業、芸能人、インフルエンサー、一般ユーザーがありとあらゆる投稿をしています。
投稿を作成する側はなるべく多くの人、それもターゲットであるユーザーに接触したいと思っていますが、そもそも接触することが至難の業。

なるべく興味を引けるように、投稿文やクリエイティブにこだわる必要があります。
もしくは、ユーザーに投稿してもらいたくなるような気持ち作りが大事。
かつ、投稿頻度も保たなければならない。

そんなハードルの高いSNS運用ですが、特に若者たちは情報を仕入れるのがSNS。まずは興味を引くことができる情報発信を常にやり続けないとスタートラインには立てません。

3つの消費

情報接触ができたら次のハードル「スマホ消費」。
ここでいうスマホ消費とは、SNSで情報接触し、興味を引けたあと、SNSの機能であるいいね、シェア、保存などのアクションをすること、またはSNSもしくはGoogleなどの検索サイトで検索をすることと定義します。

Twitterのタイムライン、Instagramのストーリーズ、フィードも思っている以上のスピードでスクロールされていきます。
(どこかで聞いた話だと、Instagramのストーリーズは1日新幹線の長さ程みられているとか)

ただ、そのスピードの中でいいなと思った商品はスマホの中で一旦カテゴライズされます

低価格かつコンビニやスーパー、ドラッグストアで手に入る、お菓子やアイス、プチプラコスメなどは、その場でいいねや保存をされやすい傾向にあります。
次、コンビニに行ったときに買おうという気持ちがいいねや保存に現れます。

化粧品やアパレルなどの中価格帯の商品であれば、検索されることが多い。さらに、多くの人がSafariやChromeなどの検索アプリの中で興味をもったブランド/商品のECサイトなどを保存するためにタブとして残しておきます。

(私もほしいと思った商品やブランドのChromeタブが死ぬほど溜まっています)

カフェや施設などのリアルな場所であれば、保存されることやGoogleマップで検索され、Googleマップ上でピン保存をされています。
また、LINEやInstagramのDMなどで友達にシェアすることも少なくないでしょう。

(保存機能などがどう使われているかのSprak! noteはこちら

ブランドや商品によって、接触後、どのようなスマホ消費をされたいかを想像してSNSアカウントやサイト設計をすることがとても重要になってきます。

上記で説明したとおり、低価格の商品であれば保存やいいねから購入により近づけるために、ターゲットユーザーの帰宅時間に合わせて投稿し、帰りに買って返ってもらうだったり、いつから発売なのか、いくらなのか、どこで手に入るのかの情報をまとめて投稿文や画像に入れ込んだり。
購入に近いからこそ、購入に近い情報をしっかりと提供する

中価格帯であれば、アカウントでしっかりとECサイトへ遷移させる出口を作ること
更に、SNSで紹介した商品をわかりやすくまとめたり、上位表示されるようにしたり、似たような商品だったりセット買いしてくれそうな商品と並べたり。
スマホ消費からリアル消費の道を少しでも近づける設計をすることが大事です。

次のハードル「リアル消費」。

ここで言うリアル消費とは、実際にお金を払ってモノを買うこと、実際に訪れることをいいます。

特に若者は、リアル消費は自分の意思表示。

この商品を買うことによって自分にとってのどんな価値があるのか。
フードであれば幸せになるのか、”映える”写真がとれるのか。
化粧品やアパレルだと、どういった自分を表現できるのか、もしくは友達とおそろいにする、そしてお出かけする。
場所であれば、どんな友達とどんなシーンを過ごすことができるのか。

自由に使えるお金が少ないからこそ、多くの情報から自分にとっての価値を見出すことができることのみにリアル消費をするのではないでしょうか。

次に「自己消費」。

ここでの自己消費とは、リアル消費したモノ・場所を写真に撮ったり、SNSにシェアすることを指します。

スマホを必ずもっているので、まずSNSに投稿するかしないかに関わらず、写真はマストで撮る。
思い出としてスマホの中に残っているだけでもいい。
そこから自分を表現できるものやいいねが獲得できそうなものは投稿する。
友達やパートナーとのなかよし度をアピールするものも投稿する。

そして、リアル消費するものはここの自己消費がイメージできていないとされないものでもある。
むしろ、この自己消費がイメージされるものでないと、スマホ消費もされない。
ということは、最初のハードル情報接触もこの自己消費につながっているサイクルである。

企業からの発信でまずは自己消費をイメージできるものを投稿することもポイントであり、そこからユーザーが自発的に自己消費として投稿=UGCが生まれるとユーザーからユーザーへこのサイクルが生まれてくる。

まとめ

SNSが重要である若者に行動してもらうためには、3つの消費サイクルを理解し、その行動をスムーズにしてもらえるような情報発信を心がけていきましょう。

スライド1

企業のSNS運用のお手伝いをしている際もここは意識しているところで、無意識に自己消費をユーザーがしている様子をイメージしながら発信する情報やネタを考えて提案することが多いです。
それがあたると、インプレッションやエンゲージメントにもつながっていることが多いし、更にユーザーの投稿も増えている実感があります。

あとがき

私自身、振り返ってみるとリアル消費をしたものはすべてこのサイクルで説明ができます。
少し前に四国に行った際も、まずはInstagramで四国の情報に接触しその投稿を保存。友達とどこかに行こうとなった際に、その保存から自己消費がイメージできるもので選択して実際に訪れました。

その時の写真がこちら↓

画像3

画像4

写真だけ見るとインスタ映えするスポット行ってんな~という印象ですが(笑)、やっぱり自分がイメージしていた自己消費ができていることが楽しかったり、SNSの投稿はしていないけど、写真に残っているだけで思い出に浸れることも楽しかったり。

SNSの中での流行りにのっていることや思い出に浸れる写真が撮れる満足度が今の時代では重要なのかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?