情報は同じ、行動は人さまざま
㊻個人的な話であるが、今から50数年前に機械設計事務所を開業した。機械が専門分野でなかった私にとって機械に関する知識を得ることは大変であった。パソコンやインターネットがない時代である。書籍を購入したり、図書館に行って調べたり、あるいはメーカーのカタログの巻末に記載してある技術情報を読んだり、一番の情報源は職場の同僚から教えてもらう聞き学問であった。
時代は進み、今日はどうであろう。世の中には情報が溢れ、情報を得ることの労力は僅少である。当時は「どうやって情報を得るか」が問題であったが、今日では「どうやって情報を生かすか」が問われる時代になった。
ドラッカーは言う。「若い経営者はパソコンに精通している。だが、情報に精通している経営者は少ない」。多分、人生の経験不足により、生かせる情報と生かせない情報の判断がむずかしいのだと思う。一般論であるが、もし、先入観や偏見があれば、大切な情報を見逃すかもしれない。
誰もがたくさんの情報を手にするが、その中から大切な情報に近づき、見い出し、すぐ行動した者だけが、成果を手にすることができるのである。
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