「千里眼を持てるように」世有伯楽、然後有千里馬

世に伯楽あり、然る後に千里の馬あり
―世有伯楽、然後有千里馬―

[原文](文章軌範 / 韓愈 雑説四)
世有伯楽、然後有千里馬。千里馬常有、而伯楽不常有。

[書き下し文]
世に伯楽有りて、然る後に千里の馬有り。千里の馬は常に有れども、伯楽は常には有らず。

[原文の語訳]
世の中には伯楽(馬の鑑定名人)がいてこそ、日に千里を走る馬がいる(のが見出される)。千里の馬となる素質をもった馬はつねにいるが、伯楽はつねにいるわけではない。

[解釈]
才能を持つ人はそれを見出してくれる人がいるから頭角を現すことができます。才能を持つ人はたくさんいるのですが、その才能を見出してくれる人はそうそういるわけではないということです。

他を圧倒するほど適材適所の人事ができる人は多くはいません。

できる編集者は作家の潜在能力を引き出してヒット作品を数多く世に送り出しています。

チームスポーツはいかに個人の能力を発掘し発揮させるは重要な監督やコーチの資質ですが、プロ野球の場合などはスカウトがいかに能力を持った選手を発掘できるかが重要なポイントとなります。他球団がリストアップしていなかった無名の選手が大成するのは、まさにこの言葉のとおりです。

自らが誇っている能力以上に自分が気づいていない潜在能力を持っているかもしれません。周りからのアドバイスや何かに挑戦する機会で、その才能が開花することがあるかもしれないですね。

また、自らも周りの隠れた才能を見出してあげられたり、何かの機会にその才能を取り上げてあげられるような千里眼をもちたいものです。

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