軸足を『外野手』へ。
昨年から中学硬式野球に挑戦している中1次男。
札幌はまだまだ雪深く、野球らしい野球は出来ない。
走り込みと室内でのきつい筋力トレーニングが中心の練習に耐えながら野球少年たちは雪解けを待っている。
グラウンドで野球が出来るのは、二ヶ月近く掛かるだろうか。
そんな中、次男のチームでは『沖縄キャンプ』が春休みに計画されている。チームは、それに向け、エンジンが掛かり始めたところ。
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土曜日。
次男はコーチに呼ばれ、少し話す機会があったようだ。そのとき次男は「ピッチャーじゃなく、外野手で勝負したい」と宣言したのだと言う。
帰ってきた息子は、晴れやかな顔をしていた。
昨年、シーズンを通し、ピッチャーを志望している選手は多く、ピッチャーだと出番が少なくなることを実感していた。
打撃と走塁を評価され始めた次男は、登板したあとも外野に残してくれることもあったが、それでも野手の方が、打席は多く、出場機会は多くなる。
「コーチは、何とも言わなかったの?」
妻が息子に聞く。
「うん。特に何も。」
妻は、「どうしてもピッチャーをしてほしい」ってコーチが引き止めるほどのレベルではなかったのかな。と、気にしているようだった。
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日曜日。
妻が、次男の練習場を訪れたとき、コーチから声を掛けられたと言う。
「昨日、“外野手で勝負したい“って本人から言われました。」
「息子は、ピッチャーだと出番が少なくなるし、バッティングでも守備でもたくさん出たいって気持ちが強いようです。」
「まだ中学一年生ですし、高校にいってからピッチャーをやる選手もいますし、またピッチャーをやりたくなったら言ってくれたらいいし、また外野手になりたくなるかもしれませんしね。
何より、本人がはっきり伝えてくれたことが嬉しかったです。本人の意思を尊重しましょう。」
妻は、晴れやかな顔で帰ってきた。
親としては、マウンドに立つ息子を見られなくなるのは名残惜しいが、まぁ、打撃と守備と走塁で魅了してくれると思うし、「やっぱりピッチャーやりたい」ってまた言い出すかもしれないし。
いずれにしても。今回はコーチに、はっきりと自分の意思を伝えたことに大きな成長を感じた。
私も、今は晴れやかな気持ちだ。
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