ハッピー!!【岩田さん】読書感想

お疲れ様です。総務部総務課マモたろうです。

今回は【岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。】読書感想です。
任天堂の社長であった岩田聡さんの言葉をまとめた本です。

天才プログラマーとして多くの名作ゲームを生み出し、任天堂の社長としてニンテンドーDSやWiiなど革新的なゲーム機をプロデュースした岩田聡さんの、クリエイティブに対する思いや経営理念、価値観、ポリシー、哲学などが凝縮された本です。

【岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。】Amazon解説より

とても良い本だと感じました。実際にどういう方だったかはわかりませんが、読んでいて心地よく、とても優しい、とても人間力が高い方だと感じました。いろいろなことが学べます。

岩田さんについて

岩田さんについて語った部分を引用します。

新しいことに名前をつけた。
岩田さんが任天堂の社長になってからはじめたいいことはたくさんあるんですけど、そのひとつが、いろんな新しい制度や仕組みをつくって、それに「名前をつけた」こと。(中略) 名前をつけることで、役割をみんなに自然とわからせる。(中略)いい名前をつけると、会議や組織が放っておいても動くようになるんですよね。

みんなの環境をまず整えた。
岩田さんが「MOTHER2」立て直した時のことでよく憶えているのは、最初に、ゲームを直すツールをつくったことですね。(中略)「やればできるぞ」ってみんなが思えた。自分ががんばればいいんだって思えたから、みんなもう、すっかりうれしくなっちゃったんです(笑い)

思えば岩田さんはずっとそう言い続けてるんだけど、みんながハッピーであることを実現したい人なんですよ。自分がハッピーであること。仲間がハッピーであること。お客さんがハッピーであること。「しあわせにする」とかじゃなくて、「ハッピー」ってカタカナなのがいいね、

【岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。】第六章 岩田さん を語る。より引用

最近「仕組み化」について注目が高くなっていると感じます。行動経済学が発展してきたことが関係しているのかもしれません。人はそれぞれ違いますが心理学や行動経済学が存在できるということからわかるように、人には「性質」や「傾向」があります。
「人は変えられない」と安易にあきらめている人もいますが、人は変わる部分があります。通行禁止にすると違う道を行くしかなくなり、行動が変わります。行動は経験であり、経験は思考形成に大きく影響を与え、考え方がかわります。うまい「仕組み」は行動を変え、考え方を変え、人を変えます。

自分たちは、なにが得意なのか。
自分たちは、なにが苦手なのか。
それをちゃんとわかって、
自分たちの得意なことが活きるように、
苦手なことが表面化しないような方向へ
組織を導くのが経営だと思います。

【岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。】

ほんとうは得意になる才能を持ってるんだけど、
「オレは苦手だ、わたしは苦手だ」って
本人が勝手に思ってることってあるんですよ。
たとえば、世の中に、
「オレはマネジメントが得意だ」って
最初から思ってる人なんていないんですよ。
マネジメントなんか大嫌いで、
「ものづくり一筋の職人としてやっていきたい」
と言ってたような人が、
「人にものを教えるのは、おもしろいなぁ」って
変わっていくのをわたしは何度も見てきました。
それは、その人が気づいていないだけで
じつはその人がもともと持っている才能なんですね。
その人自身は気づいてなかった部分を
誰かが探すことができたとき、
人は思いがけない方向に伸びていくことができるんです。

【岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。】

岩田さんの仕事観

「自分は、ほかの人がよろこんでくれるのがうれしくて仕事をしている。それはお客さんかもしれないし、仲間かもしれないし、仕事の発注者かもしれないけど、とにかくわたしはまわりの人がよろこんでくれるのが好きなんです。まわりの人がしあわせそうになるのが自分のエネルギーなんです」みたいなことをお話ししたんです。

【岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。】

岩田さんはこれを「価値観」とは言わずに「仕事観」と言います。この気持ちって特別なことではなく、多く人がもっているものではないでしょうか。いろいろな事情でおいてきた気持ちかもしれませんが、この気持ちを仕事観、バリューに据える組織づくりをしたら良いと感じました。
組織が抱える問題は、人に帰依していくことが多いです。人と人は問題も起こりますが、解決するのも人だったりします。
うまく言語化できませんが、この「ハッピー」という気持ちを重要視して、それを仕組みづくりや組織づくりに活かすという視点は重要だと感じます。
(やりがいは悪用してはいけません、やりがい搾取反対!!)

おわりに

本書は、岩田さんの言葉で、1on1・開発・リーダーシップ・経営・仕事観といろいろなコトが学べると感じます。「強みを活かす」はドラッカーに通じるものがあり、ドラッカーは言葉が難しく敬遠しているという方には是非読んでみてほしい一冊です。

組織づくりが責務な方は、是非読んでいただきたく。
入門書としての読みやすさと専門書としての奥深さの両方味わえる一冊です。

お読みいただきありがとうございます。


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