見出し画像

【火星の人】火星に1人残されたらどうする?

アメリカのSF映画ってどうしてこんなにおもしろいんだろう。映像のスケールはもちろん、脚本が圧倒的に違う気がします。

やっぱり日本人とは宇宙への親近感が違うのかな。

そんなアメリカの宇宙映画の中でも特に好きなのが、火星に1人残された宇宙飛行士を描いた『オデッセイ』です。

人類が目指す新たな惑星である火星。そこで予定外の滞在をすることになってしまった主人公の冒険にドキドキハラハラの141分を味わうことができる映画です。

映画を見たのは随分前だけど、この度この作品の原作小説があることを知りました。

これがまためちゃくちゃおもしろかったんだよ!!

「火星の人」あらすじ

大規模な砂嵐に見舞われ、予定より早く地球に帰ることになった火星探査チーム。帰還しようとしたその時、不慮の事故でクルーの1人が行方不明になってしまいます。

誰もが彼は死んだと思い、遺体の回収もできないままチームは火星を旅立ちました。しかし、彼は奇跡的に一命を取り留めていたんです。

未開の地に1人残されたマーク・ワトニー。

地球との通信もできず、助けがくる見込みもない中で、彼は何とか生き延びようと奮闘します。果たしてワトニーの運命やいかに!?

「火星の人」感想

マーク・ワトニーがポジティブすぎる~~!!!

火星だよ?火星に1人取り残されて全くネガティブ思考が出てこないのすごくない?

地球との連絡手段はなし、食糧は足りなくなりそう、誰ともコミュニケーションが取れないという中で、1ミリも落ち込まずにすぐに生命維持のために動けるのがすごすぎます。

想定外の連続で訓練してこなかったことが次々に起こる中、自分の頭の中にある知識だけでなんとか生き抜こうとするワトニー。

そうか、これがサバイバル能力か…。

宇宙飛行士はどんな状況にも対応できるように長い時間をかけて厳しい訓練を積むんですね。

ワトニーはとにかくリスクを取ることにビビりません。まぁ、そうしないとどっちにしろ死ぬからなんだろうけど、知識があればあるほどそんな危険なことを!と真っ青になるような手段を平気で取っちゃう。

宇宙に行こうなんて考える人間はみんな恐怖を感じる神経がバグってんのかな…。

そんな感じで主人公がとにかく陽気なので、悲壮感漂う設定にも関わらず重くなくてサクサク読めます。

SFとギャグって両立できるんだね。びっくりだよ。

私は理系分野が全くダメなので、SF小説を読むときは専門用語がネックになるんですが、「火星の人」は文系人間にも優しい作りになっています。難しいところはわかりやすく解説してくれているし、それでもわからないところはわからないままでも物語を楽しめるので大変助かる。

宇宙の知識は「宇宙兄弟」、科学の知識は「Dr.STONE」が全ての私でも楽しめたので間違いありません。

著者はプログラマーとして働く生粋の宇宙オタクらしいですオタクの熱量はおもしろいものを生み出す動力源っていう説は信ぴょう性が高いな。


この記事が参加している募集

宇宙SF

SF小説が好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?