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妄想 その1

実はさっき死んだかも と思うことがよくある。 実はさっき死んでいて、その瞬間には世界が二つに分岐して今の私は生きている方の私で、死んでしまった私も並行世界にいるのかもしれない、と思うことがよくある。 実はさっき死んでいて、今生きていると思っている私は都合の良いようにさまざまな感覚を補完している私の脳のはたらきの帰結でしかないのかもしれない、と思うことがよくある。 実はさっき死んでいて、と思ったりしたけれど、こんなふうに考えている私も、今見えているこの世界全体もまた、誰か

    • たまに思い出す日#3

      帰り道、音楽をシャッフル再生していたら好きな曲が流れてきた。家に着いてしまうのが惜しくなって、ちょっと遠回りして全部聴いてから帰ったりした。

      • たまに思い出す日#2

        シロツメクサで花かんむりを作る方法は幼稚園児の頃図鑑でたくさん読んでいたが、花かんむりができるような量のシロツメクサを取るのは難しかった。少し大きくなってから小学校の授業で原っぱに遊びに行ったとき、友達がシロツメクサの花かんむりを作っていた。なんだか本当に作れるんだ、という感動があった。 ちなみに図鑑にはほかにも草で作ったかばんの作り方とかカブトムシの取り方とか、いろんなことが書いてあった気がするけれどこういう「おまけページ」しか頭に浮かんでこない。

        • たまに思い出す日#1

          高校の卒業式の前日に、仲の良かった高校の友達2人と近くのお店でご飯を食べた。なんだか別れ難くて、数年ぶりにプリクラの機械に入ってみたりとか、そこらへんにあったマツモトキヨシに入って化粧品のラインナップを見ながらキャンメイクはやっぱり安くていいねみたいな話をして時間を潰していた。結局駅前でなんだかまだ帰りたくないような気持ちだね、とお互いに打ち明けるような形になった。 なんで仲良くなったかとか、誰が卒業式の前日に集まろうって言ったのかとか、全然覚えてないけれど、この日の夜の雰

        妄想 その1