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リフトを横目に雪山を登った日

斑尾高原スキー場はとても広くてコースも充実している。なんとその数51コース。

その日は長野市の友人宅から50分程かけて車で向かった。
2023-24の暖冬シーズンであるにも関わらず、久々にその週末は寒くなり、良い感じに前日から雪も降っていたので私は胸を高鳴らせていた。

スキー場への向かう道は、途中峠に入った辺りから雪道になり、木々は既に美しい雪化粧をしていた。


スキー場に到着すると、駐車場はいくつか用意されていて、私達が最初に見たスキー場はP7。
まだまだ沢山スキー場があると考え、P7は素通りして1番リフトに近そうな駐車場を目指すことにした。

次の駐車場はP8。あれ?ここがもうリフトに1番近そうだし、どうやらさっきのP8は第8駐車場とかの意味合いではないらしいとここで気付く。
ここまできて戻るのも癪なのでもうここに決めた。

ちなみに斑尾高原スキー場は、東急リゾートが経営するタングラムスキー場にも繋がっている。リフト券は7500円、その内500円がICカードのデポジット代のため帰りにカード返却すれば500円は戻ってくる仕組み。

滑って滑って滑って、
氷の影響でオケツでも滑って、
(モーグルコースで凍ってるし急斜面すぎて最早崖だし、結構怖かったので行く人は自分のスキルを踏まえてコース選択するよう気を付けて)


楽しいスノボの時間も終焉間近になると、
帰りの駐車場まで行くリフトの最終の時間が迫ってきた。
最後短いリフトに乗る必要があるが、みんな駐車場に向かう時間帯なので、リフトは大長蛇の列となっている。
まだ29歳なんだし、せっかくだし、身体動かそうという何とも脳筋な思考回路でリフトには並ばず、雪山を登る決断をした。

いざ登り始めると、意外や意外。
序盤から息切れがすごい。
太もも裏にはすごい効くし、自分でスノボ板を抱えないといけないので重いし(正確には板は引き摺った)、今まで一汗も書いてなかったUNIQLOの極暖(上下)が汗で湿り始めた。
一緒に登っていた元プロボクサーと現バレーボール選手は颯爽と先にスタスタ行く。
私も負けじと食らいついていくが、置いていかれる。
もう1人の元サッカー少年現ビール好きおじさんは、私にまで置いていかれている。

漸く辿り着いたその時、仲間は
やりきったね!お疲れさま!!さあ着替えて帰りますか!
と言っている。
何故かその時私は登りきったら帰る、という気持ちではなく、自力で登って下ってみるという経験をするもんだと思い込んでいたので、
滑らんでか!!と意見申立てを行い審議は通った。

登ってきた道を
滑る。
何と言う爽快感。
初めてリフトを横目に自分の足で登った道は
距離は短いものの、滑る時の清々しさたるや
今までのロングコースの比にもならない。
風をきる。
火照った身体を一瞬で冷やしてくれる風。
気持ちいい。
これがスノボの醍醐味です。

ただあっという間に滑り切り
またあのリフト待ちの長蛇の列に戻ってきてしまった。
現バレーボール選手のNo. 1脳筋が心拍数もあがり楽しくなったようで、
もう一回。と言った。
嘘だろ?と思いながらも何故か確かにせっかくだしもう一回登ろうと思い駆け出す自分。
元サッカー少年だけは列に並ぶ決断をしていたが、早く頂上に着いた方がジュースを奢ってもらうという約束まで取り付けられていた。
リフトに並んで順番を待ってただリフトに揺られて頂上を目指す方は、頑張りようはないが。

いざ勝負が始まると絶対に負けられない
自分の足を過信する自力組は駆け出す。
斜面の勾配がきつくなったらすぐ我に帰り歩きにチェンジ。

結局どちらに勝敗があがったでしょう?
心拍数が上がると人はテンションが上がるという実体験をした冬1番。
ありがとう斑尾高原スキー場。

(元サッカー少年現ビール好きでもノンアルで充分と気付いたおじさんが撮ってくれた写真)

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