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名文today_93/『さよなら未来』

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発したことばがすぐさま無効化されていく「ポスト真実」の世界では、すべてが虚しく、すべてが堂々めぐりでしかないのはわかっている。それでもあえて、と思うのは、読者や社会というものを信頼し、期待しつづけるのがやっぱりパブリッシングというものの本分だと思うからで、そう思っていれば、たとえ人には負け戦にしか見えなくても、やっているほうは案外元気でいられるものなのだ。

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『さよなら未来』/若林恵/岩波書店/2018

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