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「君の名は」と自分のルーツ

先日、久々に「君の名は。」を観た。そこで一つ思い出したことがある。

ヒロインである宮水三葉の実家は、代々宮水神社を営む家系であり、作中では祖母の宮水一葉が神主を務めている。この宮水神社のモデルについては複数の神社が挙がっているが、その一つが岐阜県高山市にある一宮水無神社だ。水無神社の神主が「現実版・宮水家」ということになろう。

私(というか私の一族)は水無神社にちょっとした縁がある。

江戸時代、百姓一揆は全国各地で起こったが、飛騨も例外ではなかった。特に「安永騒動」とよばれる一揆は組織的かつ長期的であり、全国的にみても大規模なものだった。この一揆の最後にして最大の集会場となったのが水無神社であった。結局、水無神社の神主は四人とも農民一揆に加担したとして磔刑に処されることとなった。

この一揆のリーダーとなったのは本郷村善九郎という18歳の少年だった。彼も水無神社の神主と同じく死罪に処された。

どうやらこの本郷村善九郎という人は私の縁戚にあたるらしい。より正確に言えば、善九郎の直系の子孫は「万葉(ばんば)」さんなのだが、私は万葉家と親戚関係にあるらしいのだ。

水無神社の神主達は、(直系ではないにせよ)私の先祖が起こした農民一揆をかばって命を落としたのだと考えると、三葉たちの笑顔を直視することができなかった。

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