去年からの続き。
通算112作品見たことになる。

箇条書きで雑然としたネタバレも含むので注意。
凡作：別に見なくてもよかった作品
佳作：中間。
良作：悪くはなかったかな
傑作：大変に楽しめた、いい娯楽。
名作：全人類見ろ。人生の糧となった。
大体基準としてはこんなかんじ。気分で変わってるので大雑把。

★マークがついてるのは個人的に非常によかったと思う作品。
では、ここからだ。

2019年　映画レビュー

１：ミッション・インポッシブル５　ローグ・ネイション　IMFの解散とシンジケートの陰謀に立ち向かうハントの物語。傑作の脚本

２：ノーゲーム・ノーライフゼロ　戦争によって崩壊しつつある世界で、人間のリクとエクスマキナのシュヴィが戦争の集結のために「ゲーム」を持ちかける。星を貫き唯一神の座を手に入れるための、決死の作戦が始まる。名作。★

３：ボヘミアン・ラプソディ　Queenのフレディ・マーキュリーの半生を描き、演じた物語。伝記ものとして考えればそこそこの出来だが、役者がフレディに成り代わっている様を見ると、本物と区別がつかなくなる。良作。

４：バーフバリ伝説誕生　バーフバリ第一作。実質前編。滝の下まで辿り着いた赤子が逞しい青年となり、シヴァ神に導かれるように滝の上の王国にたどり着き、自身の父が王であったこと、そして自分がバーフバリであることを知るまでの物語。★

５：バーフバリ王の凱旋　バーフバリ第二作。実質後編。アマレンドラ・バーフバリはクンタラの王女と恋をするが、策謀によりマヒシュマティ王国とバーフバリは死地に追いやられる。そして息子たるバーフバリが、全ての悪に鉄槌を下す。なんともインドでなんとも壮大な英雄譚。名作。★

６：インド・オブ・ザ・デッド　失職したハルディク、失恋したラヴ、哀れなバニーがビーチリゾートゴアに訪れてロシアンマフィア主催のパーティに参加する。そこで配られた薬物でゾンビが発生、逃げ切る。良くも悪くもコテコテのゾンビ映画。ボリスとニコライの描き方は面白かったが佳作。

７：NY心霊捜査官　NY市警の巡査部長であるラルフは霊感を持っており、その直感で事件に遭遇する。ある日、動物園で我が子を堀に投げる母親から事件は始まる。DV事件、動物園事件、地下室の遺棄事件はイラク派遣された海兵隊の３人組に全て繋がっていた。ホラーの描写は悪くなかったものの、ストーリーが単調な感じ。佳作。

８：Fate/Stay nights Heaven's Feel ２章　歪んだ聖杯戦争、黒い闇が飲み込んでいく。衛宮士郎が正義の味方であることを捨てて、桜の味方となって人間になる物語。そして少女は落ちていってついには覚醒する。来年の春が楽しみだ。名作。★

９：アウターマン　５０年前から正義の特撮ヒーローとして愛されたアウターマンは実は地球の侵略者で、特撮番組は彼らの侵略を円滑にするためのプロパガンダだったのだ。なんというか、狂信が足りない。凡作

１０：ペンギン・ハイウェイ　ミズハラは小学生ながら非常に叡智に富んだ少年であるが、少年ながらにおっぱいの大きい歯科医受付のお姉さんに恋をしている。ある日ペンギンが現れるようになり、しかもそのペンギンはお姉さんが作り出したものだと判明する。君にこの謎が解けるだろうか。そして海やジャバウォックの正体とは。戻らない夏の思い出を郷愁するような、切ない夏の物語。傑作

◆

１１：テルマエ・ロマエ２　ローマ人がタイムスリップして現代日本に来てしまう話。漫画版のストーリーを膨らませてケイオニウスの病気とバイアエ浴場建設に焦点を当てた回。良作？
１２：イントゥ・ザ・ストーム　竜巻の映像を取るための竜巻ハンターと、襲いかかってくる竜巻と人々のドラマ。映像が本当に嵐の中で収録したのではないかと思わせる迫真の出来。良作

１３：ゴーストシャーク　人間に殺されたサメが怪しげな洞窟で怨霊と化して、水場ならばどこでも現れて人を食らう恐怖のサメ幽霊になる話。極めてB級らしくやりたいエピソードをつなげて人物の動きがかなりイマイチ。ただ対立構造の作り方だとか（サメを目撃した若者、サメを信じない大人たち）はかなりよく出来ていた。しかし凡作。

１４：キラー・エリート　ジェイソンステイサムが凄腕の殺し屋として、友を救うために600万ドルの復讐の依頼を引き受ける話。アクション良し、深み良し。元SAS隊員の暗殺未遂のエピソードを彼自身が小説として書いたものが原作。傑作。

１５：ジョジョの奇妙な冒険実写版　４部。杜王町で起きる謎の殺人事件と、スタンド使いたちの物語。仗助の物語ではあるんだが邦画の悪いところを濃縮したような映画でもあったか。凡作。

１６：スパイダーマンスパイダーバース　ニューヨーク、蜘蛛に噛まれたことで超人の力を手に入れたスパイダーマンたちが別の次元から集まってくる。名作　★

１７：映画クレヨンしんちゃん　アッパレ戦国大合戦：ある日、しんのすけたちは夢を見る。戦国時代の美しい姫君の。そしてしんのすけは庭から過去の自分の手紙を掘り当てるとその時代へとタイムスリップしてしまう。名作　★

１８：超高速参勤交代　田舎の一万石大名湯長、参勤交代から帰ったその途端に金山を抱えている疑いをかけられ、８日かかる道を５日で参勤交代せよとお上から無茶難題を押し付けられる。老中の企みであるこの試練を彼らはいかにして乗り越えるか。ストーリーラインがよくできた時代劇。良作。

１９：22年目の告白　東京で起きた連続絞殺事件から22年後、犯人が自分から告白本を出版し社会に顔を出した。最後の事件が起きた日は殺人事件の時効無期限が成立する前日であったため、法律では犯人を裁けない。事件を担当した牧村刑事と犯人である曽根崎との衝突が始まる。良作？

２０：英国王のスピーチ　第二次世界大戦直前期、英国王ジョージ６世は吃音で、スピーチが読めずにいた。ある日妻のエリザベスが専門家であるライオネルの所へ尋ねる。王になりたくないジョージとそれを支えようとするライオネルとの奇妙な友情の物語。うーん、良作？

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２１：ハードコア　記憶を失い人造人間になった「ヘンリー」が主人公。エイカンという男を倒して愛する人を取り戻すために逃げて戦い戦い抜く一人称視点の映画。なかなかに血生臭い描写もあるが、それこそFPSゲームと言うにふさわしい作品だった。ただまぁストーリー自体は陳腐だし、佳作というとこで。

２２：スキャナーズ　他者の心の声が読める超能力者が人類を支配しようとしている。スパイとして雇われたベインが首謀者であるコペックを探し求める話。古い映画なので倍速ぐらいでちょうどよかったか。佳作

２３：フールプルーフ　完璧な計画。綿密な計画と技術によって完璧な怪盗を行う３人組。しかしある時宝石窃盗の計画書が盗まれ、そのダイヤが彼らの手に届く。レオ・ザ・タッチと呼ばれる悪党に計画書を握られ、2000万ドルの無記名債券の不可能な怪盗をするように脅される。良作

２４：ジュラシック・ワールド炎の王国　2015年のジュラシック・ワールドの悲劇、島が火山噴火で滅亡しようとしている。恐竜を救うか見殺しにするか議論される中、金儲け目的で島から恐竜を持ち出してオークションにかけるものたちが現れる。彼らを止められるか。恐竜たちはどうなるのか。佳作

２５：フィフティフィフティ　２７歳で脊髄にガンを患った主人公アダム。最初は笑い飛ばしていたもの闘病生活のうちに周囲が変化していく。

２６：ザ・ウォーク　1974年、ワールドトレードセンターにワイヤーをかけて綱渡りをするという大偉業を成し遂げた大道芸人フィリップ・プティの現実の物語。高さ411m、距離42.67ｍの空の上を歩く。傑作。

２７：ビッグフィッシュ　大嘘のような冒険譚を言い聞かせるエドワード・ブルーム。そんな父親が嫌いだった息子のウィルは、エドワードの容態悪化の報を受けて実家に帰る。あと僅かの時間の中で、父の嘘の話の真実と嘘を知るようになる。名作　★

２８：アベンジャーズ　インフィニティ・ウォー　宇宙の全てを力で制服しようとサノスが６つのストーンを求めて侵略してくる。それに立ち向かうアイアンマンやソーやキャプテン・アメリカ、ドクター・ストレンジやスパイダーマンの面々。宇宙を舞台にした大決戦の末、辛くもサノスが勝利してしまう。全人類の半分が消失した世界。彼らに勝ち目はあるのか。あれだけの群像劇をドラマティックに整理し描ききったのが見事。名作　★

２９：アベンジャーズ　エンドゲーム　サノスの企みにより全人類半数が消失し、その上石も失われたために永遠に取り戻せなくなる。サノス殺害から５年後、人類が衰退していく中でアントマンが量子世界から返ってくる。彼によれば量子世界の応用で過去への干渉ができるようになり、時間旅行によってサノスより先に６つの石を手に入れることで全てを取り戻そうと計画する。アイアンマンとキャプテン・アメリカも和解。紆余曲折を経てついに半数の人類を取り戻すもサノスも過去からやってきて最終決戦。全員集合とドクターストレンジの見出した未来によりついに勝利する。しかしアイアンマン、トニー・スタークは死亡する。全てが終わり、キャプテン・アメリカも自身の人生を生きることを選び物語は閉幕する。名作としておこう。　★

３０：ペット・セメタリー：ルイス一家は新しい田舎の家に引っ越してきた。しかしトラックの行き交う道路沿いにあり、ペットの猫が轢かれて死ぬ。近くにある禁断の場所に埋めると、数日後に猫は生き返る。そして数日おかずに幼い息子ゲイジもトラックに撥ねられ死亡。嘆き悲しむルイスは禁断の場所に埋めるが、甦ったものは凶暴化する。厄災に巻き込まれることになる。死者が蘇るホラーものの原典かな。良作

◆

３１：マグニフィセント・セブン：西部劇、ある街が強欲な金持ちによって武力支配されているところにやってきた７人のガンマンたち。古典的なテーマをとことん古典的にしかし最新の映像技術でリバイバルした良作

３２：カプリコーン１：1977年の映画。宇宙競争はついに人類を火星にまで躍進させようとしていた。意気揚々とロケットに乗り込む三人のパイロット。しかし打ち上げが終わっても彼らは地上にいた。火星への宇宙飛行は予算不足によって実現せず、国家の威厳のための嘘として極秘裏に騙す計画であった。不満ながらも受け入れざるを得ないパイロットたち。しかしロケットの帰還でトラブル発生と謡い、パイロット三名とも死んだ扱いとされる。砂漠の基地から脱出し、追っ手を掻い潜り人間社会へと三人は戻ることができるのか。あの時代であの撮影をするのは見事。傑作

３３：ミッション・インポッシブル４　ゴースト・プロトコル：ロシアの刑務所に収監されていたイーサン・ハント、核ミサイルの発射コードを巡るミッションに参加することになる。しかし襲撃者により本部からの支援が一切なし。たった４人で核ミサイルの発射を阻止せねばならない。ロシア、インドと股にかけた大作戦が始まる。安定した王道の脚本とアクション。傑作

３４：ミッション・インポッシブル２　２０時間以内に治療しないと死に至る恐怖のウイルスが盗まれる。それを取り戻すためにイーサン・ハントが動く　アクションは見事だが凡作かな

３５：ミッション・インポッシブル３　前線を退き愛する人と暮らすイーサン。しかし教え子の救出の任務を受け、そして死亡。愛する人までも事件に巻き込まれようとする。凡作かなぁ。

３６：ミッション・インポッシブル６　フォールアウト：プルトニウムをテログループに取られないようにするところを仲間を優先し取り逃がす。世界を核に鎮めようとする彼らの手からプルトニウムを取り戻せ。アクションが凄まじい傑作

３７：羅生門　黒澤明の傑作と言われる映画。雨の羅生門の語らい。盗賊と武士とその妻の３人が容疑者であり、武士が殺された事件。しかし盗賊の証言、妻の証言、巫女に語らせた武士の証言は全部別物であった。全員が見栄を張り全員が醜さを隠そうと嘘をついていた。人間の浅ましさと希望を見せる話。しかしそこまで良作ってほどでもないかなぁ。

３８：バットマン・ビギンズ　クリストファー・ノーランがバットマンに挑んだ作品。ブルース・ウィリスがバットマンになるまでの話。ゴッサムの守護者として目覚めていく。良作

３９：マッドマックス　怒りのデス・ロード　地球は荒廃し暴力が支配する世界となる。荒れ果てた砂漠でマックスは囚われの身となり、イモータン・ジョーに反旗を翻す女戦士フュオリナと真っ白な男ニュークスと女たちと楽園を求めて逃亡する。映像の完成度がとんでもない。名作

４０：ゴジラ　水爆実験で大戸島の伝説の怪獣ゴジラが復活してしまう。それは東京を滅ぼしかねない。止めるには芹沢博士の持つオキシジェン・デストロイヤーしかない。特撮の技術と白黒時代の古臭さにも本気の演出が見られる。鳥肌も立つ名作。

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４１：ゴジラ キング・オブ・ザ・モンスターズ　2014年のゴジラ登場から5年経った。モナークは秘密裏に怪獣の調査と発見を行うが、自然主義テロリストによって怪獣の鳴き声に呼応するマシンオルカと博士と娘が誘拐される。そして南極基地でギドラが眠りから目覚め、ラドン、モスラ、ゴジラが世界を崩壊させる戦いが始まる。超がつく名作。ゴジラやギドラやモスラ、ラドンですら怪獣は神の側面を持つ様子を演出と音楽とで完璧に表現しつくしている。原作BGMも流れる愛。愛がなければ作れない。大量の資金と愛を注いで作り上げた最高名作。怪獣映画ここにあり。　★

４２：プロメア　トリガーの送る新作劇場アニメ。３０年前突如として現れた人体発火現象、突然変異した人類はバーニッシュと呼ばれ差別され迫害されるようになり、そして火災が起きる。それを食い止めるためのバーニングレスキューになった主人公ガロが、マッドバーニッシュのボスであるリオと出会い、町を統括する英雄クレイと世界の真実を知ることで、世界を救おうとする。良作と傑作の狭間かな。　★

４３：アンチヴァイラル　セレブたちが感染したウイルスを自身に注射することで、彼らとの一体感を体験するという狂気の流行が広まっている世界。主人公シドは闇マーケットにウイルスを横流しする違法行為をする一方で、美しい女優ハンナの原因不明のウイルスを自身に注射することで物語が大きく動いていく。ありそうな話、だ。

４４：コードギアス反逆のルルーシュ興道　コードギアス50話を劇場版三部作にリメイク。ルルーシュがギアスという運命に出会ってから、自分の敵に自分の親友たるスザクがいることを判明するまで。

４５：スパイダーマンファーフロムホーム　ピーター・パーカー、修学旅行でMJに告白するつもりでいるも、アイアンマンの喪失や世界の命運について振り回されることに。ミステリオとエレメントに関わる争いに巻き込まれることになる。傑作、とまでいくんだろうかな

４６：トイストーリー４　アンディからボニーに引き継がれたウッディたちおもちゃ。ウッディだけが愛を失われつつあり、ボニーが新しく作ったおもちゃ「フォーキー」を守るために彼は奮闘する。　やらかしてしまった凡作

４７：ロスト・バケーション　母が昔訪れたメキシコのビーチに訪れるナンシー。しかし凶暴なサメに襲われ、小さな岩の上に取り残される。救出のチャンスを尽く失い、サメと対峙しなければならず、その果に勝つ。あまりにもサメがモンスターだし突拍子もない感じ。サメ映画としては良作なのかなぁ。

４８：バトルロワイヤル　子供を恐れる大人がBR法を可決、無人島で高校生たちが殺し合いをさせられる。生き残るのは果たして誰か。藤原竜也の出世作というのはわかるなぁ。天才の片鱗が見て取れる。映画としてはド三流。

４９：シャッター・アイランド　レオナルド・ディカプリオ主演。精神を病んだ犯罪者が収容されている閉ざされた島シャッター・アイランド。一人の女性が失踪したという通報を受けそれを捜査しにきた保安官は、怪しげな職員たちと島の闇に飲み込まれることになる。オチはすぐ読めたしまぁ良作かなぁ。

５０：トイストーリー３　アンディが大学進学で引っ越すことになる。おもちゃたちは屋根裏に仕舞われるはずだったが不慮の事故で捨てられそうになり、ウッディ以外のおもちゃはサニーサイド保育園へ行こうとする。だがそこは暴力による支配が行われたおもちゃの地獄であった。おもちゃの行く末という永遠の命題に、永遠の命を与えるという完全なる答えで結末を見せた名作。　★

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５１：ファイトクラブ　不眠症で貧弱だった男がある日、悪を極めた知的な男タイラーと出会う。彼からワルと悪のライフハックを受け、二人は男たちの戦う場所ファイトクラブを作り上げる。だが次第にタイラーは暴走していき、ファイトクラブは超巨大な犯罪組織へと組み上がってしまう。見事な名作。痛みと暴力を計算づくで創り上げている。
５２：ベンジャミン・バトン　数奇な運命：1918年第一次世界大戦終了の日に生まれたベンジャミンは「80歳で生まれて若返っていく」奇妙な肉体だった。年老いた幼少期を過ごし、そこで彼は幼い少女デイジーと出会う。真逆の人生を送る彼の数奇な物語。見事！

５２：ナイトクローラー　舞台は現代LA、ルー・ブルームは職にあぶれていたがある日交通事故のスクープ現場を撮影するクルーを見て、これを仕事にしようと目論む。卓越な交渉術と異常なまでの執念によって売れる映像を撮っていく。ある時大富豪の家に強盗が襲撃する場面を録画した彼は、スクープをより高めるためにある行動に出ることになる。視聴率至上主義、資本主義の生み出した一匹の怪物の物語。傑作。

５３：万引き家族　現代日本、人殺しで逃亡する男女や誘拐された少年や少女、老婆が一つのコミュニティを築いて万引きなどで生活していく。しかし一番の収入源であった年金受給者の老婆が死ぬことで物語は一変する。少年が捕まると全員が芋づる式に捕らえられ、全員がちりぢりバラバラになる。凡作。なぜパルムドールなんだこれ？

５４：レオン（完全版）　ニューヨーク、最強の掃除屋であるレオンと、悪党の麻薬取締官に家族を殺された少女マチルダとが出会い、奇妙で穏やかな暗殺の日々と、避けられぬ運命との対峙と別れを迎える話。超名作。どこまでも格好良くどこまでも切ない。根無し草として生きる男がいつの日か大地に根を下ろして暮らしたいと願うようになり、ずっと大事にしてた観葉植物はマチルダの手で大地に埋められる。ああ、切ない。　★

５５：JOKER　ゴッサムシティ、アーサー・フレックはコメディアン志望の雇われピエロ。年老いた母と貧しく二人暮らし。彼には「突発的に笑いだし、それを止められない」という脳障害を抱えている。銃を手に入れたことから職を失い、そして電車の中で三人の会社員を射殺してしまったことでジョーカーとして目覚めを迎える。
最高の名作。善悪は主観でしかない。あまりにも悲劇であまりにも喜劇。どんな苦悩だって誰かにとっては喜劇だし、どれだけ笑えることでも誰かにとっては最悪の悲劇。なんと真理であろうか。ジョーカーとはその代弁者でしかない普通の人であるのだ。★

５６：ブラジル　未来の時代。機械化された社会であるように見えてその退廃はひどく、人々は誤ちに責任も取らないし規則に従って非合理的な行動を選び続ける醜悪さ。主人公はイカロスになって美女と出会う夢を見て、現実でその女性を追いかけるようになり、不出来な社会と衝突していく。シニカルな傑作と良作の間。厳密な書類審査があると思えば最後にはいくらでも偽装できる手書きのサインで決着したり、本質を見ずに盲目的に過ごす人々の見にくい有様を見ていく様子よ。

５７：ニンジャバットマン　悪徳の街ゴッサムと巨悪に戦うヒーローバットマン、ゴリラブロットの時空転移システムにより戦国時代の日本にタイムスリップ、幾多のヴィランと仲間たち、そしてニンジャたちの力を借りて巨悪と立ち向かう物語。神風動画渾身の映像作品ではあったが、脚本はちょっとイマイチ。巨大ロボに立ち向かう手段がおさるの集合体というのがちっとしっくり来ない感。一度善になるジョーカーなど面白い部分もあったが良作止まり。声優の演技は見事。難しい作品かな評価。

５８：キングオブコメディ
ルパート・パプキンはコメディに出たい男。有名なコメディアンにテープを送ってどうしても舞台に出してほしくて狂った行動に出て、ついには彼を誘拐して脅迫をする。自分をステージに出さなければジェリーの命は無い。頭のおかしいストーカー女との共謀で対にテレビに出演するパプキンのショーが始まる。たった一夜で伝説を作り自伝を書きベストセラー。本物のコメディアンになってしまう。それも妄想かもしれないが。良作
なるほど、JOKERがインスパイアされた部分が大いにわかる。

５９：人呼んで、鋼鉄ジーグ
イタリアローマで、冴えない小悪党の男が謎の液体を被ることで超人的なパワーを手に入れてしまう。世話になっていたオヤジも悪行の末に死に、遺された娘アレッシアとともに過ごすうちに彼の運命が変わっていく、という話。鋼鉄ジークという題材をよもやこの方向で使うとは、という驚きもあった一方で、少々肩透かしな映画でもあった感覚。ただの小悪党が力を得ることで正義とは何かを見出していって、その力の使い方と使命を得て試練に立ち向かうという構図は王道的でもあるし本作の魅力である。
ただ、なんというか主人公の心情の「変化」に共感を覚えない映画だったかなぁ。凡作と良作の間。私が主人公だったらあんな面倒な女見捨てるぞ。

６０：燃えよドラゴン
香港沖合の孤島で格闘技大会が開かれようとしている。その島に潜伏していると思われるハンという男の謎をさぐれ。
ブルース・リーのアクションを見るためだけに存在する逸作。

６１：移動都市\モータルエンジン
量子兵器により世界が崩壊し、滅びかけた大地を移動都市が走る世界。復讐者ヘスターが移動都市ロンドンの実質的な支配者ヴァレンテインに復讐しようとする話。途中からロンドンが壁を攻撃しようとする話になり、量子兵器メドゥーサによる突破を敢行しようとするところを命がけで阻止する。
最高の世界観とグラフィックを持ち合わせながら、脚本とストーリーラインが稚拙。変な映画

６２：スターウォーズEP9　夜明けのスカイウォーカー
傑作。神話的英雄譚への回帰。７や８の迷走からよくぞ帰ってきた。
その一方でツッコミどころや過去作の負債に悩んだ映画にも感じる。

６３：スイス・アーミーマン
太平洋の無人島に取り残された男の元に水死体（ダニエル・ラドクリフ）が流れ着いてくる。その水死体は体内から発する腐敗ガスで水上をジェットスキーのように走り、彼は海を渡って陸地に辿り着く。
男は水死体をマルチ道具として利用して、故郷へ帰ろうとする。
ぶっちゃけ最初の１５分だけが面白い。水死体がどんどん自我を取り戻していく。凡作かな。