見出し画像

【詩】「春の夜」

いつかの春
誰かと桜を見上げて笑ってた

もう戻れない記憶に
苦笑いをしながら

いま
何もかも違う桜を見あげてる

それでも僕は僕であることを
感じ入りながら

年を経るごとに弱くなっていく
そんなことを思い知らされながら

どこかで笑っているだろう
誰かに想いを馳せる

もう充分生きてきたかな
ふとそんなことも思ってしまう

行き場をなくした想いに
また苦笑いしながら

ただ
桜を見上げてる

なぜか鮮やかに見える薄紅の花
だけど心は朧めく不思議な春の夜


この記事が参加している募集

今こんな気分

桜前線レポート

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?