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【詩】「実は」


実は誤解されるのがヤなタチで
あんまり本音を言わなかったら
ますます誤解されるようになっちゃった

実は結構さみしがりやな方で
そのくせ強がって笑顔をバラ撒いていたら
いつか泣きそうな笑顔になった

一人きりの部屋で
虚しさと一緒に過ごしていれば狂いそうになった
誰かの声が聴きたいと
携帯握り締めても震えることのない時間が続く

涙を最後に流したのはいつだったか
振り返ってみても記憶は途切れてる

愛の意味を知っていたかい? 
それとも知らないままかい?

当り障りのない言葉ばかりを選んでたら
案の定上滑りな毎日になった
適当に言葉を散らかしていたら
僕はオオカミ少年と呼ばれてしまった

何をするために生まれて
何のために生きて何を遺して死んでいくのか

僕に答は見えるかい? 
それとも見えないままに目を閉じるかい?

実は嫌われるのが嫌いな僕で
それで怯えて引っ込み思案になってたら
「暗い奴」と敬遠された

実はかなりの自己中心だったみたいで
それを見極められちゃって
「優しそうに見えるけど」と断罪された

上手下手を気に病んでたら
見事に何も出来なくなっちゃった
見栄や体面を気にしてたら
やっぱりウソを吐きつづけるばっかり

何処から何処までが
僕だと言えるのかが分からなくなった

僕だけがそうなのかい? 
それとも皆もそうかい?

僕だけが悪いのかい?
少しは救いがあるのかい?

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