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塩釜港から近い松島湾の離島で過ごす島時間。4つの島を巡る浦戸諸島をご紹介【寒風沢編】

さて、最後の島、寒風沢へ向かいます。
野々島との距離はすぐ目の前です。
渡船で、あっという間に到着。
寒風沢の人口約98人。

寒風沢を歩く:信仰の道~伝統農法

アイヌの伝統で、鮭の寒風干しのことを、「サッチェプ」というのです。
寒風沢の「サブ」が、サッチェプ→サップ→サブ・・・
というように転じた気がします。

寒風沢が一番歴史を感じました。
アイヌの絵馬が奉納されている神社もあります。

【六地蔵】

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集落から外れて「新奥の細道」を進むと「六地蔵」に至ります。
仏教の六道信仰からきており、1枚の岩に彫られたお地蔵様(六道)がありました。

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鮮やかな風車が、お地蔵様を照らしているようです。

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他にも、しばり地蔵や化粧地蔵などもあります。
「しばり地蔵は、島内には遊郭があって、船出しようとする男たちを引きとめようとした」との伝説。

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【浦戸米の活動】

六道を下っていくと、広い風景が広がります。
ここが「浦戸米」という島の伝統農法を行っている田園です。
寒風沢島の浦戸米の生産から「寒風沢」の醸造が誕生しました。

山も川もない島の環境の中での生産は大変なことです。
雨水を溜めておくことがとても重要だそうで、そんな島ならではの風景も見られます。

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寒風沢を歩く:アイヌの神明社~船入弁財天へ

【アイヌの神明社】

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神明社は、江戸時代後期の 「鮭を運ぶアイヌ人の絵馬」が奉納されています。親子と思われる二人のアイヌが鮭を持ち運ぶ姿を描いたもので、
大きさは縦140㎝、 横68㎝。

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「藤原高次」という方が、奉納した花押があります。
神明社は、天照大神を主祭神としますが、 伊勢神宮と同じ祭事を行っています。

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※詳細は、文化の港「シオーモ」
http://shiomo.jp/category/museum

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【船入弁財天と砲台跡】

島には弁財天を祀る傾向があります。
寒風沢にも「船入弁財天」があります。

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砲台跡もあり、慶応3年(1867年)に仙台藩が寒風沢港を海防の重要地点として、砲台を建造した場所でした。

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今は形として残されていませんが、
歴史ある先に見える松島の海は、穏やかに広がっています。

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見守るかのように、弁財天(中央)と龍神(左)が鎮座しています。

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弁財天から渡船場までは歩いて10分くらいのところにあります。
帰りは塩釜港まで直通です。

歩いた所要時間:約1時間。

浦戸諸島は、大体、4時間~4時間半で巡れると思います。
参考に、塩釜港9時30発に乗り、帰りは14時23発の野々島であれば、
塩釜港には15時には到着します。

時間に余裕があれば、朴島にも訪れると良いでしょう。
菜の花の時期がおすすめです。

震災の時は、松島はあまり津波被害を受けなかったと聞きました。
浦戸諸島が防波堤の役目になったそうです。
日常の癒しに、訪れてみてはいかがでしょうか。

浦戸産のお土産を紹介

最後にお土産の紹介を。

マリンゲート塩釜で松島特産のお土産と新鮮な海の幸も頂ける!
松島産の海苔や魚介など、宮城県のお土産がそろっています。
1階・2階は飲食店になっており、海鮮丼やお寿司など新鮮な魚介類も味わえます。

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毎年「塩竈の醍醐味」と題して、新鮮まぐろ解体即売なども行っています。

画像リンク(マグロの解体)
https://www.miyagi-kankou.or.jp/kakikomi/detail.php?id=4474

マリンゲート塩釜 飲食店
http://www.shiogama.co.jp/marinegate/eat.html

純米吟醸 浦霞 寒風沢 

浦霞は、塩釜神社の御神酒酒屋です。
1724年創業の老舗の建て物が、圧巻。
こちらで「寒風沢」のお酒を販売しています。
http://www.urakasumi.com/tayori/2019/04/index_3.html

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塩釜駅近くにある浦霞酒造

浦戸のお母ちゃんの味

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東松島(奥松島)では、海苔の養殖がさかんで、
皇室献上の海苔としても有名です。
濃厚で美味しいです。
また、浦戸諸島で作られている松島湾のミネラルたっぷりな
海苔も作られているので、チェックしてみてください。

※がんばる浦戸の母ちゃんの会
http://uratomothers.com/

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本塩釜駅周辺で購入できるお店(塩釜まちの駅)

※塩釜まちの駅
http://shiogamachinoeki.main.jp/

※コロナの影響により、情報が変わっている場合があると思いますので、確認してから楽しんでください。通常通り、船は運航しております。


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