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カウンセリングを受けて感じた「聴く」のパワー

カウンセリング基礎講座、実践編を受講し始めて1か月ほど経ちました。
週に1回、受講生同士でカウンセリングをし合いながら実践的に学んでいます。
「カウンセリングをする」ことから学びがあるのはもちろんなのですが
実は「カウンセリングを受ける」ことからも同じくらい学びがあります。

自分がカウンセリングを受けてみると、改めて「聴く」ってすごいなあとしみじみと感じます。
今回は、自分がカウンセリングを受けてみて感じた「聴く」のパワーについて書いてみようと思います。

「〇〇と思っているんですね」

今回私がカウンセリングを受けたのは10分間。
自分にとっては「こんな小さなこと話していいのかな」と思うくらいの小さな悩みで、話始めるときも「ほんとうに小さな悩みなんですけど…」という言葉から始まりました。

話しているときも、自分の中で「こんな小さなこと話してなんか申し訳ないな」という気持ちがあって、照れ隠しから少しニコニコ笑いながら話していました。

それをカウンセラー役の方は、私につられて笑うことなく、真剣な表情で聴いてくれました。
わたしの口からぽろぽろこぼれる言葉の中身を聞いて、その内容を受け止めながら、共感の気持ちを込めて「〇〇と思っているんですね」と伝え返してくれました。

「〇〇と思っているんですね」ということばを聞いて、わたしはしみじみと、「ああそうか、わたしは〇〇と思っているんだな」と初めてその感情を正面から見つめることができたような感覚になりました。

初めて「〇〇という思い」を正面から見つめる

不思議ですよね。
「〇〇という思い」は今までずっと私の中にあって、だからこそカウンセリングの中で私の口からことばとして出てきたはず。
なのに、なぜか私はずっと「〇〇という思い」を正面から見つめていなかったんです。蓋をしていたとか、抑圧していたというよりは、「いるのは知っていたけれど、見つめていなかった」という感じです。

それをカウンセラー役の方が真剣なまなざしで見つめてくれたことで、「〇〇という思い」を私もちゃんと見つめることができました。ぽっとスポットライトを当てることができたような感覚です。

ありのままの「わたし」を受け入れる

10分間のカウンセリングで、わたしは今まで隅っこに追いやっていた「わたしは〇〇と思っているんだな」という実感を拾いあげることができました。それがきっかけで、「よし、わたしの〇〇という気持ちをもう少し大切にしてあげよう」と思うようになりました。

このプロセスが、「自己受容」ーーありのままの「わたし」を受け入れるということなのかもしれません。

心理学者カール・ロジャーズ氏はこう言っていたそうです。「自分を受け入れ、自分にやさしく耳を傾ける時、人は、真に”自分自身”になることができる。」(諸富祥彦著「カール・ロジャーズ入門 自分が”自分”になるということ」より)

真剣に、心を込めて聴いてもらうことで、わたしは、まさに「自分にやさしく耳を傾ける」ことができたような気がします。

「聴く」はもちろん魔法ではないけれど

10分間という短いカウンセリングでこの体験ができたのは、
おそらくカウンセラー役の方からカウンセリングを受けるのが2回目であったことや、一緒に講座を受ける中で「この人は私の言うことを否定しないで聴いてくれる」という信頼感(いわゆるラポール?)がすでにあったこと、
講座全体が本当に温かい雰囲気で、肩ひじはらず、最初からリラックスしてお話できたことが関係していたと思います。

なので、決して「聴く」は、短い時間で劇的な変化をもたらす、魔法のようなものだと言いたいわけではありません。

でも、ともすると「聴いているだけ」だと捉えてしまうシンプルで地味な「聴く」には、文字から感じること以上のパワーがあるなあ、と思います。

基本に忠実に、「聴く」をできるように学びを深めていきたいです!

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