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筋力至上主義の懸念点④【転倒と筋力の関係・・・】

こんにちは、Sonnyです。

これまで、シリーズ的に筋力とは何かから、スポーツにおける筋力の考え方までを解説してきました。

まだ見ていない方や👇からご確認ください。
筋力とは何か?パワーの本質バットスイングの速度とは?

今回は少し志向を変えて、高齢者の方々の筋力について考えてきます。

予防医療が叫ばれて久しいですが、高齢者の方々がなるべく健康寿命を延ばしていくことは確かに重要です。

その一環として、転倒予防は重要ファクターになることは周知の事実でしょう。

ここで改めて考えるべきなのはその転倒予防の筋力訓練が多用されていることです。本当に転倒予防には筋力訓練が良いのでしょうか。

文献的には色々ありますよね。必要だと結論づけるものも関係ないというものも。この記事では、転倒と筋力に関係を個人的な視点から解説します。

♦️転倒とは何か?

転倒を改めて考えてみましょう。転倒の定義は、足底以外の身体部位が意図せず加速度を持って床に接してしまうこと(すみません、正確ではありませんがこうゆうことです)です。

足底だけしか地面に接していないということは、基本的に立っているか歩いているかのどちらかになります。

例えば、ベッドで寝ていて落ちるという状態は転落になります。細いか。

人間には、安定性限界という言葉があります。

地面に足が接しているとき、両側のつま先、踵、足の外側の6点を取り、6点を全てを自然に通るように円を書きます。この円がその人がバランスを保つことができる範囲です。この範囲は支持基底面なんて呼ばれています。

この支持基底面の中であれば重心が移動しても転ぶことはありません。この移動できる範囲のことを安定性限界と言います。

重心が保てる限界を超えると人体は回転してしまうので転ぶというわけですね。ただ、重心が超える前に、姿勢を変えて耐えたり、足を一歩踏み出すこととで回避したりなど色々な戦略を取ることで常にバランスを保ち続けています。

♦︎筋力は転倒の”何”を予防できるの?

歩いていて転ぶ時は、いろんな条件があります。つまづくことや地面の不整地に足がはまる、ぶつかる、雪や氷で滑るetc…。

よく考えてみてください。これらを要望するために筋力は効果的でしょうか。

今一度、筋力とは何かを考えてみましょう。👇記事も参照ください。

筋力は、一度もどのくらいも物を持ち上がることができるかを計測する指標に過ぎません。

先に述べたことを転倒だと考えると、重たい物を持ち上がることができる能力と重心がはみ出ないようにする能力は別物に思えます。

重要なのは、重心がはみ出ないようにすることなんですね。

それには、柔軟性やバランス感覚(片足で立てるとかではないですよ)、反応速度や覚醒レベルなどが関係します。


長くなってきたので、今回はここまで。
次回は、高齢者が筋力をつけることのリスクについて解説します。

それでは。



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