見出し画像

怖くない恐怖体験③

幽霊の話をしていませんでした。幽霊っぽいものは何度か見たり感じたりしたことはあるんですけど、その中でも、ほぼはっきりと見えたもののお話を。それは午後の仕事中でした。スタジオでその日は仕事をしていて、トイレに行きたくなり、立ち上がって振り返ったんです。すると、白いシャツを着た華奢な男性が立っていました。透き通る姿で、すごく白いシャツが似合っていました。似合っていたって言うのは、幽霊には使わないかな?w  まわりにスタッフが数名いたのですが、気が付いているのは僕だけのようで。でも、ぼくはびっくりしませんでした。なぜなら、その幽霊さんが誰だかわかっていたから。顔ははっきりはみえないんです。でも、白いシャツと輪郭ははっきりと透けているけどそこにいるんです。微笑んでいるようにスタジオを彼は見ていました。そして、スッと気配とともに消えていきました。実は数日前に、幼馴染でぼくがずっと片思いしている女のコのお兄さんが病気で亡くなっていたんです。そのお兄さんは僕の1つ年上で、すごく優しくて、ぼくの片思いを応援してくれていたんです。そのお兄さんが入院する(亡くなる1日前)日、彼女に「ラジオが聴きたいからラジオ病院に持ってきて」と言ったそうです。彼女がお兄さんと会話した最期の言葉だったそうです。「だから、ルキくんも仕事がんばんなくちゃね」と言われた翌日の出来事だったんです。だから怖くなんてまったくなくて、「お兄さんありがとう」と思ったぐらいでした。あれからもう10数年。。彼女には嫌われちゃんたけど、彼女は嫁にも行かず、両親の面倒を見ながらずっと僕らのニュータウンで暮らしています。

気に入って頂けましたら、サポートお願い致します。これからもより良い文章を目指して頑張ります。