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怖くない恐怖体験④

またUFOのことでスイマセン。当時の上司が資産家で(奥さんのお父さんが資産家だった)、1億円の自宅をつくり、その中に「オーディオルームと書庫を作ったので見に来い」ととても気乗りのしない誘いを受け、土曜日、休日の夜、上司の家に向かっていた。スクターだったのでヘルメットを被り釣具屋さんの裏通りを通っているときだった。真正面から真っ黒い物体が飛んできていた。飛行機?でも、音が聞こえない?ヘルメット被ってるから?スクーターのエンジン音がうるさいから?僕は、スクーターを止め、エンジンを切り、ヘルメットを脱いだ。まだその飛行物体は北西の方からこちらに向かって来ていた。やっぱり音はしない。物体はそのままぼくの目の前で右に曲がり、北の方に向かいだした。やっぱり無音。最接近したときに見た形では、三角形で、いわゆるテレビで見るステルス戦闘機をもっと三角形にした感じだった。ライトは三角形のお腹に3つぐらいついてたけど、飛行機みたいに点滅はしておらず、ぼくはじっとその飛行物体が飛び去るのを見送りました。不思議だったのは恐怖心もドキドキもその後、ヘルメットを被って上司の家に向かいました。上司の家では真空管のアンプを自慢され、創刊号からあるミュージックマガジンをさらに自慢され、最後はスピーカーにつながっている銀の線を自慢されさんざんな夜でした。それにしても、とにかく本当に怖いことが起きた時って、実は怖くないもんなんですね。

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