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「今日のごはん何がいい?」に対する最適解を考えてみる

専業主婦・主夫の永遠の悩み、それは夕食の献立を何にするか
昨今、共働き世帯が増えたことで家事を分担しているご家庭も多いが、自分が料理担当の際は大いに悩むことと思われる。

そんな時に少しでもヒントを得ようと、パートナーに「今日のごはん何がいい?」と聞いてみる。
すると誰しも一度はこんな返答をされた経験があるはずだ。

「なんでもいい」

この一言をキッカケに夫婦喧嘩が勃発することも珍しくない。
そこで今回はパートナーにキレられないための正答を考えてみようと思う。



献立を考える憂鬱

そもそも夕食の献立作りは何故に面倒なのか。

まず第一に、バランスを考えなければならない
毎日似たような食事を出していては栄養が偏るし、味にも飽きてしまう。
さらに主菜・副菜・汁物など、バラエティに富んだ食事メニューにしなければならない、という使命を背負っているのだ。

第二に、時間との戦い
仕事を終えてから買い物に行き、帰ってから30分ほどで料理を仕上げなければならない人は世の中にたくさんいらっしゃる。
手間や時間のかかる料理をすることは不可能な上、ゆっくりと献立を考える暇も余裕もないのだ。

第三に、家計との兼ね合い
今日は魚料理にしよう、と決めてスーパーに行ったところ「豚肉特売日」だったら、やはり決意は揺らぐもの。
結局献立を考え直すハメになる。

そして献立作りが憂鬱な最大の要因は、半永久的に続くという点だ。
家族として一緒に暮らしている以上、誰かが食事を用意しなければならない。
今日完璧な献立を作ったとしても、すぐに明日がやって来る。

献立作りは終わることのないノルマなのだ。



「なんでもいい」は地雷

パートナーに「今日のごはん何がいい?」と聞かれた時につい言ってしまいがちな「なんでもいい」。
これは一番いけない。
満塁の場面で登板して初球押し出しデッドボールで危険球一発退場になるピッチャーぐらい、いけない。(ホークスも暗黒期だね)

「なんでもいい」と発言する意図に悪意がないことは分かる。
なんなら「あなたの好きなように作ってもらって構わない。お任せする」ぐらいの意味なので、一見すると相手を尊重しているように思えるだろう。

しかしこれは、とどのつまり「自分は考えることを放棄する」という意思表示でもあるのだ。
この恐ろしい言葉は他にも様々な場面で負の力を発揮する。

例えばデートの店選び。
彼女が「なんでもいい」と言ったので、ちょっと汚いけどウマい店に連れて行ったら文句を言われ、困惑する彼氏。

例えば結婚式の打ち合わせ。
招待状のデザインやテーブルの花材など、無数の選択肢に悩む花嫁に「なんでもいい」と言って「ふたりの結婚式なのに何で真剣に考えてくれないの!!」とキレられる花婿。
ちなみにこれが原因で破談となるカップルは少なくない。(ウエディングプランナー談)

「なんでもいい」が、いかに無責任な言葉か、お分かり頂けただろうか。



たったひとつの正答

では実際どんな回答が考えられるのか。
よくあるケースを例に見てみよう。


1.本音系

「今日のごはん何がいい?」
「牛フィレ肉とフォアグラのソテーが食べたい」
「…ふざけてるの?」

ふざけていない。
本当に食べたい物を答えたのに不機嫌になられる理不尽さ。


2.提案系

「今日のごはん何がいい?」
「そうだなぁ、ロールキャベツなんてどうかな?」
「えー…。時間掛かるし面倒」

せっかくの提案を却下される。
というか正解のストライクゾーンが狭すぎる。


3.気遣い系

「今日のごはん何がいい?」
「無理して作らなくてもいいよ。何か買って来ようか」
「…私の料理がマズいってこと…?」

気を遣った結果があだとなる。
特にメンヘラはこの傾向が強い。


つまり「今日のごはん何がいい?」に明確な解など存在しないのだ。
ではどう答えるべきなのか。

「今日のごはん何がいい?」
「うーん、何にしようか? じゃあ一緒に考えよう」

模範解答

これが唯一の正解。
質問者は具体的なメニューの提示を求めているわけではなく、相談がしたいのだ。
すなわち一緒に考える姿勢を見せるだけでいい



視点を変えてみよう

今回の問題の発端となっているのは「今日のごはん何がいい?」という、ざっくりしすぎた問いかけである。
冷静に考えるとこの質問は非常に意地悪だ。

何故なら発した側の正直な気持ちを表すなら「(手間や時間やお金が掛からなくて、最近作ったメニューとも被っていない簡単にできる美味しい)今日のごはん何がいい?」だからである。
無理ゲー。

そこで、もうこの無意味な質問自体をやめてみてはいかがだろう。
意見が聞きたいのであれば、具体性を持たせる・選択肢を設ける、などの工夫が必要ではないか。

・「じゃがいもが余ってるんだけど、食べたいじゃがいも料理ある?」
・「パスタとリゾットだったら、どっちがいいかな?」
・「今日はサッパリ系な気分?それともガッツリ系?」

具体例

人間は選択肢が多すぎると答えに窮するものだ。
これをジャムの法則(決定回避の法則)と言う。
よって、ある程度ジャンルを絞ったり「or方式」で聞くと良いだろう。

たとえ相手が家族であろうと、報連相やプレゼンを怠るのは良くない。
自分の考えを理解してもらう努力と工夫さえすれば、つまらないことで争うこともなくなるのだ。

今後「今日のごはん何がいい?」「なんでもいい」で揉める男女が減りますように。



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