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【大喜利のお題を選んで小話を書きなぐる65】かぐや姫の知られざるもう一つの物語とは?

「かぐや姫」といえば、随分古い時代の物語ですね(というか、日本最古の物語ですね。高校の古典の授業で最初にやった気がします)。にも関わらず、現代でスタジオジブリが映画化し、さらにそれが現代人にとってもちゃんと面白く仕上がっている・・・なんだかすごい作品ですよね。

「かぐや姫」って要は宇宙人?みたいな存在なわけだから、やろうと思えば当時(平安初期)から「うる星やつら」みたいな世界観の作品だって生まれていたかもしれないのですよね。そう考えると人間の歴史ってまだまだ浅いのかも。「生きる化石」と呼ばれるカブトガニみたいに、長いスパンで見た時にほとんど生活様式を変えぬまま地球上でやってゆくのでしょうか。この世界における人間としての進化の過程は、まだまだこれからなのかもしれません。

かぐや姫の知られざるもう一つの物語とは?

というか、スタジオジブリが映画化して世に出したストーリーこそが「知られざるもう一つのかぐや姫」って感じがしますが・・・インターネット上ではこんな意見を見つけました。

別に言い訳ではないんですが、高畑勲がジブリで作る最新作が「竹取物語」と聞いたとき、僕も含めて「なぜ今更『竹取物語』なのか」って思った人は多かったんじゃないかと思います。
恐らくこの国に生まれた人なら知らない人はいないだろう、日本最古と言われる物語。
そんなの今更どう映画にするのか、新解釈と言っても何をどう解釈する余地があるのか。

出典:高畑勲の遺言「かぐや姫の物語」(2013) 今日観た映画の感想 映画館やDVDで観た映画の感想をお届け

なるほど、確かにスタジオジブリのものは「もう一つのストーリー」というよりは「新たな解釈」と言えそうですね。解釈だとすると、本筋はオリジナルと同じなので「知られざるもう一つの物語」とは言えなさそうです(そういえばこの作品で出てくる「帝」って強烈なキャラクターでしたね。なんだか唐突に鮮明に思い出してきました)。

もう一つの物語=スピンオフってこと?

もう一つの物語=スピンオフだとすると、元祖「竹取物語」に登場してくるキャラクター目線のスピンオフ作品を作れば、おのずと「この夏・・・!!」的なヒットを飛ばすことができるんじゃないでしょうか。せっかくなので考えてみてみましょう。

誰のスピンオフだ選手権
・竹取の翁
すでにありそうだし、ジブリでのキャラを見てしまうと、なんというか人間の欲の塊に見えて辟易してしまいそう。
・おばあさん
一番まともで、最後まで姫の味方だった人。こういう人が職場に1人いるといいよね。
・5人の公達
一番頑張ったけど、結局、かぐや姫が出した難題をこなせた人はいなかった。 全員不幸になっている。
・帝
先ほどもちょっと書いたのですが、フィクションだからこその濃いめキャラクターなので、単独でスピンオフはないかなあ・・・。
・月の使者
これ面白そう!ただ、なんだか「聖☆おにいさん」みたいな展開になってしまいそう・・・。

う~~~ん、どれもいまいちな気がするのはなぜだろう。いかんせん、竹取物語の時代背景はすごく古いだから、いまいちスピンオフさせようにも世界観が頭に入ってこないからかな(「竹取物語」って、作品が生まれた時代のわりにはめっちゃファンタジーですよね。SFかな?とにかく、現代人でもとっつきやすいおとぎ話になっている)。

ストーリー的には「5人の公達」が一番バラエティに富んでいて、面白くなりそうな要素がありますね。それぞれの公達が不純な動機からドラクエ的クエストに取りくむRPGのような展開。プレイヤーは5人の中から好きな主人公を選べるけれど、どの公達を選んでも、どんなに頑張っても、かぐや姫と結ばれることはないという・・・(なんだかゲームの仕様みたいになっちゃったな)。

もう一つの物語=世界線を変えてみよう

ウィキペディアにもちょこっと掲載があるのですが、私の地元周辺は筍の名産地であり、「かぐや姫由縁の地」と言われることもあります(基本的には、この情報は当地から言う感じで、人から言われることはない)。この情報を断定できない理由は、「かぐや姫由縁の地」と言われる場所は国内にいくつもあり、どこが正解か分かっていないのです。ちょっと由来がありそうなら、けっこう名乗り放題。それが「かぐや姫由縁の地」なのです。

日本各地に竹取物語由縁の地と名乗る地域があり、竹取物語(かぐや姫)をテーマにしたまちづくりを行っている。また以下の7市町(市町村コード順)では「かぐや姫サミット」という地域間交流が定期的に開催されてはいるものの、行政間での繋がりの交流であり、直接「竹取物語の舞台」だということにこだわった「サミット」を行っているのではない。これら地域は、上記に記されたような地名起源説などは無く、竹林の関係や天女伝説地、地名に「竹原」とある等の関係からであって物語発祥にこだわった団体ではない。

出典:竹取物語 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

そうした、全国各地に点在する「我こそはかぐや姫由縁の地」と言い張る7つの行政区たちが連携して行っているのが、「かぐや姫サミット」という地域間交流イベントなのだとか。これ、何とも素敵な取り組みだと思いませんか?

ちなみに、7つの行政区は以下の通り。

静岡県富士市
京都府向日市
奈良県広陵町
岡山県真備町(現倉敷市)
広島県竹原市
香川県長尾町(現さぬき市)
鹿児島県宮之城町(現さつま町)

出典:竹取物語 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

そこで、ちょっと世界線を変えて、現代の日本を舞台に考えます。

これらの行政区たちを代表する少年少女たちが、自らの手で地元の歴史を探り、「かぐや姫由縁の地」という権威の証明をかけて、ディベートバトルをする・・・その名も「ズッコケかぐや姫大戦争!」。

これが現代における「かぐや姫の知られざるもう一つの物語」でいかがでしょう?「かぐや姫由縁の地」はきっとまだまだ結論出ないけど・・・もしこれを年に1回、毎年開催したとしたら、子供たちの地元に対する知見も貯まるし、大人になる頃には立派な学者となり、素晴らしい研究成果を上げられるようになるかもしれません!


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