子どもは雨の子
8月初めにしばらくプノンペンに行っていたのですが、こちらに戻って以来やや体調を崩してしまい、ぐずぐずしている間に、いよいよ本格的な雨季を迎えたようです。昨日今日と、凄まじいまでのスコールに見舞われました。
トッケイファームのある辺りは、西バライというアンコール期の巨大な貯水池(東西8km、南北2km)に近く、水蒸気が雲を噴き上げるからでしょうか、とりわけ激しいように感じます。ハイドロプレーニングというんでしたっけ、ブレーキの効きが悪くなって車の運転も危険なので、路肩に止めてしばらく雨足がおさまるのを待ちます。その路肩も、慎重に場所を選ばないととんでもないことになります。
カンボジアの雨季はだいたい5月の下旬に始まるのですが、8月から9月にかけてほとんど雨が降らない小乾季というものが発生する年があり、今年はそれにあたったようです。3,4日前まではひたすら暑くて、ほとんど雨の降らない日々が続いていて、私の″シジフォスの労働″もさっぱりはかどりませんでした。
実は、トッケイファームは埋め立てたばかりなのでまだ緑がなく、むき出しの土壌からの照り返しが強烈で、他のどこよりも暑いのです。直射日光下は40℃を越えるので、せいぜい5分。7,8分も働けばクラッ!と来て、ヤバッ!と思い、ヨロッ!と部屋にたどり着いて、ゴクッ!と水分補給してしばらく息を整える。何もガチで熱中症と戦わなければならない理由などサラサラないのですが、私はなぜかこの″シジフォスの労働″にとりつかれているのです。自分は元々そういう性格だったと思います。
幸いなことに、7月末には我が家に電気が来て、天井の扇風機もグリングリン廻ってくれるし、キッチンの蛇口をひねれば水も出ます。部屋の中に入ればだいたい35℃くらい。風も通るし、しばらく休憩してから、鍬を持ってまた働きに出ます。
時間が前後していますが、これは7月29日、近所のおっちゃんに耕運機でモリンガ畑の土を起こしてもらいました。この頃はまだ雨が降っていなかったので土はカチカチで鍬がまったく入らず、″機械化″というものがいかに効率的で人間の労働を軽減してくれるものか、身をもって感じさせられました。しかしそもそも、こここそがターニングポイントですね。
カンボジアでは、″子どもは雨の子″。すっぽんぽんで段ボール1枚でしっかり楽しんでいました。雨季が明けるまでには、あと3か月あります。
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