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四川地震情報

地震情報
昨日は下の招賢の町で5日に一度の市が開かれるので、米など基本的な食糧を仕入れに行きました。炎天下、重い荷物を担いで帰ってきてホッとしていると、何やら眩暈のような感じがして、あぁ疲れてるなと思ったのですが、フト前を見ると壁にかかったものがユラユラ揺れています。あれっ?と天井を見上げると、電球がかなりの振幅で揺れているのです。

あぁ地震だ、黄土高原にも地震があるんだぁ、と妙になつかしい気持ちになったのですが、ヤオトン、つまり洞窟がユラユラ揺れるというのは、これは大事です。しかもかなりの時間です。で、ハッと我に返って部屋の外に飛び出ました。天井が崩れ落ちたら瞬時に生き埋めですから。

そして夕方、私の携帯に日本から電話が入りました。四川省で大きな地震があったらしいけど、大丈夫?というのです。四川省?そんな遠いところの地震であんなにも揺れるなんて、いったい現地はどうなってるんだろう?大災害になってるんじゃないだろうか?日本よりずっと崩れやすい家屋の構造だし、高層ビルなど超危うい建築基準で、さらにその上に手抜き工事など当たり前のご時世だから。

今いる賀家湾はインターネットが繋がらないので、まったく情報が入らず、村の人に聞いてみても地震の恐さなど知らない人ばかりで要を得ず、ヤキモキしながら夜のテレビニュースを待つことにしました。ところが、地震のニュースが始まったら呼んでね、と大家さんに頼んでおいたのですが、けっきょく最後まで声はかかりませんでした。

そして今日、やってきた村の大夫ダイフ(医者、各村にひとりずつ薬局を兼ねた医者らしき人がいる)に聞いてみると、昨夜ニュースはあったらしく、家屋が一部倒壊したけれど死者は出ていないというのです。日本からあわてて電話を寄こしたくらい大きな地震で死者ゼロなんて、いくらなんでもウソだろう‥‥と思うのですが、それ以上のことは皆目わかりません。

話し好きの大夫が帰って夕方6時頃、私の携帯にピピッとメールが入りました。開けてみるとそれはなんと、「山西省地震局」からのものだったのです。

「2008年5月12日14時28分、四川省汶川県で7.8級の地震が発生した。陝西、山西、北京等で揺れを感じた。山西省11市では比較的強い揺れを感じた。現在死傷者および重大財産の損失状況に関して調査中であるが、目下のところ詳しい情報は入っていない。今回の地震は当地から比較的震源地が遠く、大きな影響はないと思われるので、正常な生産活動、生活秩序を保持するように」

つまり、すべての携帯の番号を当局が把握していて、一斉にメールを発信できる、ということがはっきりわかったわけです。確か今中国には億を超える携帯電話があるはずです。これを当局が自由に操作できるということに、背筋がスッとする感覚を味わったのですが、“危機管理”は万全ということでしょうか。しかし、“死者ゼロ”の災害にこんな情報は当然必要ないでしょう。
ともかくこれを書いている今、村は平和そのものですが、中国では昔、唐山という河北省の町で、25万人くらいが死んだ激震が発生しているので、何かとても気になります。                 (2008-05-14)

国際救援隊
(ネット情報によると)今回の地震に対する、日本政府、企業による義援金の拠出、そして国際救援隊の活動に対して、中国人の日本に対するイメージが好転しているといった報道がなされているようです。こちらのマスコミも積極的に報道しているようで、村人からも「日本がお金をたくさん出してくれたね。救援隊のニュースも見たよ」という声が何度もかかりました。

とりわけ救援隊に関してはとても評価が高く、テレビを見ていて目頭が熱くなったという人が何人もいました。例え映像を通じてではあれ、国家や大組織ではなく、個人の顔が見える距離での“支援”の想いが、中国の老百姓(庶民)に届いたのだと思います。

ただし、震災5日後くらいに村長さんの家でテレビを見たのですが、あ、と小さく息を呑んだシーンがありました。ニュースの最後に各国からの支援データをその国の領事館の映像とともに放映していたのですが、日本以外の国々は、その国の国旗がはっきりと認識できる角度で映されているのに、日本の国旗だけはポールにやや垂れ下がった状態で映されていたのです。「日の丸」が翩翻と翻る映像が中国国民に受け入れられるには、まだまだ時間がかかるということでしょう。             (2008-05-18)      
          


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