2015年８月。noteデビューを記念して、今月のテーマは「エグい女こそ最強だ！」。夏の夜に、熱い息を吹きかけながら、最強女の生き方を語ります！

2013年から2014年にかけて、サイゾーウーマンの姉妹サイト「ハピズム」で好評だった女の生き方コラム。現在サイトそのものがなくなってしまったため、修正加筆を加えたリニューアル2015年版を掲載します。

★第一回「史上最悪のさげまん女から学ぶ、あげまん女の条件」

「あげまん」「さげまん」は元々芸人の隠語で、ウィキペによると運気が上向くことが「あげまん」、下降することを「さげまん」と呼んでいたそうです。後に、「まん」を女性器の俗称を略したものと捉えられ、肉体関係を持った男性の運気を上げる女性を「あげまん」、不運に巡り合わせる女性を「さげまん」と称されるようになったとか。

　恋をするなら、好きな男から「あげまん」と呼ばれましょう。男の運気を上げて自分もさらに上昇するのです。二人ならダブル運気アップで向かうところ怖いものなし！あなたの最強あげまんテクで、好きな男をメロメロにさせ、あなたの虜にさせるのです。

　さて最強の「あげまん」を考察する上で、真逆にある負のエネルギー「さげまん」を知っておくべきでしょう。「さげまん」とは、まさにあげまんの反対。さげまんと付き合った男は、カネなし、暇なし、運なし、の３大不幸にまみれてしまうのです！このさげまんの驚くべき実態を紹介しましょう。

　史上最悪の「さげまん女」とはーー

私が10年以上前に花柳界（芸鼓や芸者の世界。接待のためにお座敷で芸者が芸を披露する空間も含む）の中でも、財界人が多く訪れる新橋花柳界。元新橋芸者ナンバーワンだった人が経営するミニバーで接客のバイトをしていた頃のことです。芸者や旦那衆など、めったに逢えない世界の人たちと過ごした私は、毎日のようにときめきを覚えていました。ところが、その店で予想をはるかにこえた強烈なさげまんと、遭遇してしまったのです。まったくもって、人生というものは、何が起こるかわかりません。

新橋花柳界にあるそのミニバーは、元々芸者がお座敷からお客さんを誘導して、接待や遊び場として使用する隠れ家のような店でした。新橋花柳界は、芥川賞・直木賞の選考場所となる料亭「新喜楽」周辺を含む一体です。又吉直樹「火花」受賞も「新喜楽」で決まりましたね。

私がバイトした、新橋花柳界のミニバーに、史上最悪のさげまん女もバイトをしていたのです。40代半ばのその女性は、目鼻立ちがはっきりした派手な顔立ち（昔のレースクイーンやパニオン系）で、少しなまりのある愛嬌も持っていました。

ところが、これまで付き合った男達が、次々と不幸になるのです。死亡、交通事故、病気、破産、経営不振、、、、。男達は全員、妻帯者、つまり彼女とは不倫関係。地方の繁華街の元ホステスだった彼女は、お金のない男と付き合えないのです。当然のように、資産家、経営者、企業の役員ばかり。男=お金と実にわかりやすいのですが、でも彼女は「愛がある」と見栄を張り、お金も愛もどちらも手に入れていると錯覚していたのです。

男たちが次々と不幸になると、当然のごとく彼女に愛人料を払えなくなるので、やがて別離が訪れます。どの男性も、そこそこの資産家。突然の不幸によって、彼女はお金を（ひょっとして愛も）失ってしまいます。しかも彼女も男と一緒に不幸に突き落とされる。特に死亡した男性の場合は、彼女には一円の財産すら、与えられなかったのです。

愛人だからこそ、生前分与をさせるように男を手の平で転がし、「財産の一部を与える」と約束させて、貰っておくべきだったのです。本人は目に涙を浮かべ、「愛の思い出があるから」と、悔しそうにしていましたが……

付き合う男が次々と、交通事故に病気、経営不振と不幸にまみれていくのと一緒に、彼女自身も、落ちぶれていきます。これこそ、最悪のさげまん女の正体。男が落ちぶれても、男の運気を吸い取って、次の男へと登りつめることができない、可哀想な女なのです。東京の最後の店が、花柳界の人が経営していた銀座のミニクラブ。クラブのママが「愛人になりなさい」と勧める男に彼女は無謀にも「NO！」と拒否したものですから、激怒したママから「田舎に帰りなさい！」とクビ。とうとう地方都市の繁華街に戻ることになってしまったのです。しかも“女”を武器にした割には、貯金も財産もほとんどなかったそうです。都落ちしてから、まさに裸一貫で再出発。自慢の美貌も、40代後半になると、かなり厳しくなってきたとか。

史上最悪のさげまん女ーーー彼女はそれをどうして「史上最強のさげまん女」という武器にしなかったのでしょう。男というものは、様々な女のタイプに近づき、試したくなり、冒険してみたくなる生き物です。最悪のさげまん女なら「怖いものみたさ」で近づく男が必ずいるでしょう。例えば「死にたい」と絶望している男がいたら、ぜひ史上最悪のさげまん女とつきあうべきです。マイナスとマイナスがぶつかったら、ひょっとして人生の磁石がプラスに動いていくかもしれないのですから。そうなれば、彼女は「最強」と称されることでしょう。

彼女の付加価値を認め、ビジネスにしてあげるビジネスパートナーが存在しなかったことが、彼女の最大なる不幸かもしれません。「史上最大のさげまん」を有効活用する術。寝苦しい夏の夜に、考えるだけで、わくわくしませんか！

最後におまけです。

史上最悪のさげまん女からわかるあなたのあげ度、さげ度をチェックしてみましょう。以下の項目は史上最悪のさげまん女をモデルにしています。

１　本来の自分よりも、美しく見せたいという虚栄心が強い

２　ブランドに弱い。高価なものであればあるほど、たまらなく欲しくなる

３　女は結局、顔とスタイル。自分より劣っている女に対して優位に立つ

４　常に男に庇護されたい

５　人から「賢い」とか「頭がいい」など言われたことがない

６　話題は自分や自分の周囲のことが多い

７　女の武器を上手に使いこなせない

８　おだてに乗りやすい

９　男の運気アップすることなど、考えたこともない

10　仕事では相手との距離感を図るのが苦手。孤独に陥ることもある

０～２　さげ度少なし。安全圏です！

男をさげることがほとんどなさそうです。自分の中にある自己中や、虚栄心をチェックして見つめ直せば、さらにあげまん度アップ。

３～５　イエローカード！すぐに悔い改めよ！

かなりヤバくなっています。自分にとって、男とは何でしょう。欲望をかなえさせてくれる道具なのでしょうか。まずは自分自身をしっかり持ち、自立しましょう。

６～１０　すでにあなたは、りっぱなさげまん

次々と男を変えながら、自分の欲望を満たしたいさげまん女として君臨したいなら、高価な代償を求め、計算高く、貢いでくれる男を見つけましょう。

【最強のさげまん女からわかる最強のあげまん女】

１　自己中や虚栄心を、上昇志向に切り替える

美貌やブランド、豊かな生活など、相手からもらうのではなく、自分で手に入れる方法を考えよう。パートナーと共に、上昇するという志向に切り替えること！

２　自立する女を目指す

不透明な時代だからこそ、一人でも生きていけるぐらいのきりっと自立した女になる。

３　視野を広げ、賢い女になる！

彼と自分の関係を深めたり、お互いに運気上昇のためには、視野を広げることが大事。時と場合によっては、彼を精神的にサポートできるような、賢明な女になる。

４　母性もきらりと光らせる

男に尽くすだけのべったり母性は、諸刃の刃で、男をダメにすることもある。男が落ち込んでいたら、優しく包んで励ます母性は、あげまんとしての最強の資質。

☆彡夏目かをる☆彡

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