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同じ言葉を使っていても伝わらない【付き合わず元恋人と住んだ話】

同居人との喧嘩のきっかけは、相手が私に「なぜ家事をやらないの?」とどうやらイライラしていたらしいということが分かり、事はそこから始まった。

そこから色々話して(言い合いにもなって)、事の原因について、私は相手が知らず知らずの内に、ゴミ捨てや掃除をしてくれている所にあると思った。

だから、正直に「あなたはあなたの分だけやったら良くて、私は私の分だけやるのが良い改善策だと思う。」と言った。
すると「それなら一緒に住んでいる意味がわからない。」と言われた。

終始、私の頭の中は「????」だった。

私は私が最も最善だと思った策を、より良い関係性のために策を提示したつもりだった。
けれど、向こうの見ている世界では、"一緒に住んでいることの意味"へ結びつけようとしているようで、私から聴いたら本当に話が飛びすぎていてわからなかった。

相手「それは、あなたが自分の落ち度を認めたくないから、そう言ってるんでしょ。」
相手「なんで、自分があなたに合わせないといけないの!?」

私は、"家事をしてなかった自分"に落ち度があったとは特に思っていなかった。
ただのやり方の違い、生まれ持った性質のちがいくらいに感じていた。


私としては、相手に合わせる/合わせないの話はしていなくて、「どうしたらお互いに心地良い選択ができるか」を考えた上での提案だった。
また、そもそも"どちらかが相手に合わせようとする関係性"なんて在り方として不自然だから、不要な気遣いではと思っていた。

同じ言葉を使っているのに、意味が伝わらない

私としては、
「人の数だけその人のルールとか規範があるから、それをお互いに線引して生きていこう」ということで.それ故の提案のつもりだったけれど、この意味合いが伝わらない。

自分の意図しない形で、言葉が伝わっている、と感じた。
本当に言葉の意味合いが異なる形で捉えられている、と実感した。


相手の職業は、某フードデリバリーサービスのエンジニアで、一見ロジカルな思考を持っていると見受けられるし、本人も自分のことはかなり論理的でロジカルだと思っているようだった。

だから、私も初めはそうかと先入観のもと思ったが、生活する中のコミュニケーションを取る中で、どうやら違うなぁと思い続けてきたが、今回のことで確信した。

相手側としては私が矛盾していると感じたらしいのだけれど、この一連の流れにおいて、道理や筋が通っているのは、私としてはどう考えても私にしか思えなかった。

付き合わずに元恋人と住んでいる意味

私の中での住んでいる意味というのは、一緒にいると単純に面白かったからというのと、職場から近くなること、ちょうど一、二年くらいだったらお互い色々考えたい時期として良いのでは、と納得の上に決めたことだった。
また、ちょうど住み始めた時の私は今ほど生きる気力がなく、その人のお陰で自分を保てるところがあったのも大きな理由の一つだった。

故に、私の中では"生きるために選んだ選択"だった。
無気力から完全に立ち直っていた訳ではなかった中で、私の中の信じられる数少ない選択肢の一つが、心の動くことをすることだった。

決して、相手と未来一緒にいたいからといった理由ではなかった。
もちろん、居られたら良いとは思ったが、居られるかどうかは全く別の問題であるから。

だから、お互いに住む前にちゃんと話して「この先の未来にいるイメージがつかない為、付き合うことの意味は見いだせないから、付き合わずにシェアハウスにしよう」と、二人で決めたことだった。

いつも思うけれど、改めて強く思ったこと

人は、目の前の事象を受け取りたいようにしか受け取れない。
事実なんてものはこの世になく、在るのは解釈だけだから。

相手は、決してあなたのことを攻撃しようとか微塵も思っていなくとも、受け取る側の"あなただけ"がそう感じることがある。

それは、幻想と意味が等しいものに思う。
私には、相手の姿が、自分が自分で生み出す幻想に苦しめられているように見えた。

相手の見たくてみている景色を、「どうにか変えてあげたい」とお節介をしてしまった。
良かれと思ってやっていても、余計なことはあるんだな、、と今回のことで学んだ気がした。

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