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Brandi Carlile

今年はいろんな音楽を貪欲に聴いていく記録をここに書き留めていくことにした。カントリーに限らずだけど多分カントリーとその界隈の人になりそうですが。

彼女はポップ、ロック、オルタナティブカントリー、フォークの分野で顔を出している。でもライブで自分の歌の他にカントリー、とりわけクラッシックカントリーの男性の曲をよく歌っている。母親が歌手で、彼女自身は10歳にならない頃からステージでカントリーを歌い始め、ジョニー・キャッシュやエルヴィス・プレスリーを歌っていたらしい。ジョニー・キャッシュといえば、この間、有明ガーデンで男闘呼組のコンサートに足を運び、楽屋でメンバーに挨拶させていただいた時、「石田さんはカントリー歌手なんですよ」と和也さんとナヲタカさんが紹介して下さったら岡本健一さんが「かっこいいですね。僕はジョニー・キャッシュが好きですよ」と話してくださった。ジョニー・キャッシュはロックでもカントリーでも有名で音楽をする人は好きな人が多いのだ。

カーライルが有名になったのは2007年の「The Story」なのだけどこの曲はT・ボーン・バーネットがプロデュースしている。彼は昨年日本でもいくつかの映画館で上映されたポピュラー・ミュージックのルーツをひもといていくドキュメンタリー映画『アメリカン・エピック』(2017年/アメリカ/配給:マーメイド・フィルム、コビアボア・フィルム)でエグゼクティブ・プロデューサーを務めていたのだが、今やアメリカでルーツミュージック系のプロデュースに関わる第一人者だろう。映画『オー・ブラザー!』のサウンドトラック・アルバムで賞を総なめにし、私の好きなアリソン・クラウスのアルバム『レイジング・サンド』もプロデュースしているが、映画『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』も監督していたのは今回調べるまで知らなかった。とにかく、彼がプロデュースしている楽曲のほとんどは私が好きで聴いているので、カーライルの音楽を聴いてすぐに私が好きになった理由がわかったような気がした。

その後リリースしたアルバムは、クリス・ステイプルトンをプロデュースしたデイヴ・コブ、シューター・ジェニングスがプロデュースをし、「The Joke」は数々のグラミー賞にノミネートされ、実績を積み上げていた。

カーラルは主催側の仕事も多く、何かの動画でドリー・パートンをゲストにカントリーシンガーの仲間と「Jolene」を歌っている映像を見たがレジェンドへのリスペクト愛が熱いのも私が好きな理由。

2022年のニューポート・フォーク・フェスでジョニ・ミッチェルとステージで共に歌う姿には映像を見ているだけで涙が込み上げてしまった。ミッチェルが歌詞が出てこない(?)ことを察してか、顔を傾けてそっと歌詞の出だしだけ口にする様子が見てとれる。後ろに座っているワイノナも涙が溢れていたが、ああいうステージを共にできるのはミッチェルがカーラルに信頼をおいてるからだと思う。楽曲だけでなくカーラルが好きな理由はそんなところにもある。

Brandi Carlile「The Joke」

(あなたを傷つけたり貶めたりする人がいるだろうけど)

笑いたい人には笑わせておけばいい

好きにさせておけば風にまかれて消えていく

たくさんの映画を見てきたけど

結末なんて知れている

いずれ自分に返ってくるだけなのだから


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