お笑い芸人の『神対応』という概念

お笑い芸人の「神対応」について、Twitterで意見を述べたら当社比でツイートが伸びてしまった。とはいえ、60件強のふぁぼだけれど。

@sabetsudaisuki

元々、お笑い芸人に関して使われる「神対応」という概念に疑問があった。それを言語化するきっかけは、とある女芸人コンビの方々が引退宣言をする際に「神対応とは程遠い私たちでしたが」と引退コメントを記述していたことによる。と思う。(お話すらしたことのない芸人さんなので、勝手に話題にして申し訳ない)

「神対応」が、ファンの方々の評価に大きなウエイトを占めていることが悲しかった。

少し昔の話だが、AKBの島崎遥香さんが「塩対応」という触れ込みで話題になり、それがきっかけで彼女は一躍時の人となった。結果オーライだとは思う。アイドル業界においては「CDを積む」「握手券を手に入れる」など、多額の金銭を貢ぐことで「推し」と接触できる文化がある。これも秋元康が確立したシステムじゃねーの?とあのオジさんの女衒商法について疑問を持っていたが、ファンの方々はぱるるのパフォーマンスやルックス、芸風を愛して「積んだ」のだと思う、その結果彼女の対応がクールだったからといって「塩対応」としていじったり非難するのは、ちょっと違うんじゃないかと感じていた。ぱるるだってどう接していいのかわからなかったり、恥ずかしかったかもしれないわけだ。

パフォーマーは、キャバクラ嬢なのか?メイドさんなのか?コンカフェ店員なのか?もっと言えば、風俗嬢なのか?

(東京バーレスクなんかのショーパブは別だけれど、ああいうところのキャストさんだってショーにプライド持って働いていると思う)

この考え方には、私個人による「愛想を振りまいて金銭を得るのは、水商売の方のお仕事ではないか」との偏見がある気がする。そこは反省したい。

でも、お笑いにしろアイドルにしろ、役者さんにしろ、一番評価されるべきは「舞台上でのパフォーマンス」ではないかと思う。

実名を出して恐縮だが、女性コンビの「ハルカラ」さん。お二人は「神対応」を行う芸人さんとして業界内で有名だった。だけど、それ以上にネタがすごくすごく面白かった。だからTHE Wの決勝にも進んだし、人気が出たのだと思う。(個人的な意見だけど、菊田君との結婚、とても嬉しかった)

もちろん「神対応」をしてくれる芸人さんを非難するつもりはない。ライブの出演って、私が体力なかっただけかもしれないが、とてもエネルギーのいる行為だ。たった3分のネタに筋トレ1時間くらいの体力を使う。そのあとに企画があって、平場があって。それからファンの方とおしゃべりしたり、SNSでの反応を欠かさなかったり。凄い努力だと思うし、尊敬に値する。

でも、言い方はきついけれど、そこに過剰に甘えるのは、違う気がする。

もちろん、いっぱいお話してくれたり、レスくれたり、そんなサービス貰えたら、贔屓にしたくなる気持ちはわかる。でも、やっぱりパフォーマーだから、一番には舞台を見て評価を下して欲しい気持ちは強い。

Twitterにも書いたのだが、お客様はチケットを買って会場に足を運ぶ。演者さんはパフォーマンスでお客様を楽しませる。それでWINWINだと思っている。

出待ちやレスはプラスアルファのサービス、それに対してお客様はSNSに写真を載せたり、投票や動画の再生回数で応援する。それでフィフティフィフティだと思う。ネタは面白いのにサービスの乏しい演者さんにまで、神対応を求めて、それを評価に繋げられたら悲しい。

Twitterにこのことを書いた時、女性のお客様(私のじゃないけど)から、「出待ちは遠慮した方がいいのかな」とコメントをもらった。そんなことはないと思う。基本的には出待ちや手紙をもらったらすごく嬉しい。正直、タイミングによるだろうが、若い女性に声を掛けられて嬉しくない男性芸人の方が少ないだろう。

ただ、推しのことを思うなら、例えばSNSやネタの感想を優先的に話したり「こんなライブに行ったよ、あなたと傾向が似ているし好きだと思うよ」みたいな話題を振ってもらえたら、演者さんも話しやすいし、喜ぶと思います。

もちろん、現役時代はファンの方にたくさん助けられた。養成所時代、後輩との対決ライブに負けて、ワァワァ泣いてた時に慰めてもらったことを忘れていない。(ちなみにその時の対戦相手は平野ノラさんだった、そりゃ負けるわという話である)

ほんとナマ言ってすいません、ガルバならワンタイ3000円ちょっとで自分の事話し放題です!よかったら一緒にガルバ行きましょう!コンカフェでもいいよ!



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