黄金のアウトプット術: インプットした情報を「お金」に変える

インターネットが生活の隅々まで浸透し、テレビや新聞など旧来のマスディアだけでなく、SNSやネット記事、キュレーションサイトなどなど、知らず知らずのうちに私たちは”インプット過多”な生活を送っている。そんな現代人にアウトプットの重要性とその方法について書いたのが本書である。

「まだまだ自分はインプットが足りていない」と思っている人も、以下の様な経験が全く無いという人以外は、すでにインプット過多だと著者は言う。

・朝、スマホをチェックする

・歩きながらスマホを見る

・LINEには即レス

・ニュースアプリを二つ以上スマホに入れていて、1日1回はチェックしている

・スマホのバッテリーが少なくなると落ち着かない

・知らない言葉が出てくるとググる

上記は一部抜粋ではあるが、これだけれでもほとんどが心当たりのある人が多いのでは無いだろうか。そんな人に本書はうってつけである。

ではなぜアウトプットが必要なのか。それは「アウトプットができれば、センスが磨かれ、アイデアが生まれ、人脈が広がり、評価が上がり、必ず成果がついてくるから」と著者は言う。そして結果としてインプットだけをしている大衆からの脱出を可能にするのだとも。アウトプットの効果は凄まじい物である。

アウトプットの凄まじい効果がわかったら次はアウトプットの方法だ。著者はアウトプットの基本は文章を書くことである為、日本語で文章を書く事を進めている。しかも、日本の義務教育を受けて来たならばすでに文章を書く技術は身に付いている為、これ以上専門的に書く技術を学ぶこと必要はないとのことである。そう、もうインプットは十分なのだ。

だから我々が行うことはただ一つ。アウトプットすること。つまり文章をどんどん描くことである。それしか上達の道はない。

しかし、いきなり書けと言われもなかなか書けるものでもない。そこで本書には、文章を書く上でのちょっとしたコツや、書く上での構成について細かく書き記してある。その為、本書を一読すればアウトプットの方法がわかりすぐにでも取り掛かることが出来るはずだ。

AIの発達に伴いロボットに多くの仕事が奪われると言われる昨今、最後までロボットに奪われないのは「人間からインプットを受けて、なんらかの編集をして、アウトプットをする仕事」であると著者は言う。

これからはアウトプット力こそ、生きていく上で必須のスキルとなるだろう。

成毛氏の著作の多くには、著者おすすめのブックガイドが載っているが、今回はそれが無いのが残念でならない。



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