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ASと犬

娘は自閉症スペクトラムである。昔の診断でいえば、高機能自閉症にあたる。
我が家はミニチュアシュナウザー(シュナと略す) を飼っているが、娘はシュナが大好きだ。しょっちゅう話しかけては、なでたり、褒めたり。
でも、昔は全く関心がなかった。
先代の愛犬、狆(ちん)が我が家にいた時は、ほとんど無視しているかのようだった。
狆が病気になり食欲が低下してから、急にお世話を焼くようになったのだ。
「これを食べるか、あれを食べるかと思って」と、娘は、色々な食べ物を狆の前に並べた。毎日、何ヶ月も。
狆は娘の世話の甲斐なく亡くなったが、半年後、家に迎えたシュナに、娘は最初から興味を示した。シュナもそんな娘にどんどんなついていった。
今、娘とシュナは、盛んに交流している。娘がシュナをなでる、話しかける、おやつをあげる。シュナが娘に顔を押し付ける、匂いを嗅ぐ、甘えた声を出す。娘とシュナが遊ぶ。
娘と他の人との間には、見られない光景だ。
シュナがいなくなったら、娘の生き生きした様子は半減、いや、もっとなくなるだろう。
シュナがいることで、娘のこころには潤いのようなものが確かに流れている。
見ている私も暖かくなる。

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