プロレスにおける批判的な考察 21
祝!新王者!! 【前編】
長い道のりだった。
SANADAが新日本プロレスに戦場を移し、王座をとるまで。まさか7年もかかるとは思っていなかった・・・。
類まれな運動能力を有し、華もあるSANADAには、真田聖也時代から注目をしていた。武藤が社長だった時代の全日本プロレス。真田がその後継者になるだろうと思っていた。
それは、武藤がWrestle-1を旗揚げし、真田も加わったことで確信に変わった。センスから言ってもKaiではないだろう~。
しかし!!SANADAはまさかのWrestle-1退団。「アメリカ中心で試合をしたい。」たしかそのような理由だったと思う。
まあ、確かに当時のSANADAにはアメリカンスタイルが実に似合っていた。その方が自分自身のセンスを存分に発揮できたと考えたのだと思う。
その後の彼は・・・いつの間にかフェイドアウト。一時期はこれといった話題もなかった。SANADA自身の問題なのか、運が悪かったのか。アメリカだろうが日本だろうが表舞台に立つことが無かった。
そして、まさかの新日本プロレス登場。「コールドスカル」の異名と共にロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンに加わる。内藤人気もあり、期待は高まった。華やかな真田聖也ではなくなったが、いずれ王者になるだろうと思っていた。
ところが・・・IWGPを先に取ったのはまさかのEVIL。SANADAはオカダカズチカから「ライバル」と呼ばれたものの、勝率では圧倒的な差。そのうち鷹木信悟にも抜かれてしまう。
なぜSANADAにはスポットライトが当てられなかったのか・・・。
それは、今の新日本スタイルとの“ズレ”にあったのではないだろうか。
華やかな技の応酬、そしてフィニッシュホールドが出ればそれでオシマイ。スカルエンドやオコーナーブリッジをフィニッシュとするSANADAは地味と言えば地味だ。
また、ムーンソルトプレスを続けていくのは表裏一体。ひざを痛め、内藤や武藤のようになってしまう。
そんな中でもぎ取った今回の王座。・・・彼についてはもう少し考えてみたい。
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