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プロレスにおける批判的な考察 2024

1 スターダム騒動に思う
 日本における女子プロレス団体、唯一無二の存在であるスターダム。そのスターダムが激震に見舞われている。
 原因は、創設者であるロッシ―小川の解雇。詳しい事情はまだ明らかになっていないが、どうも小川氏は新団体を興すらしい。スターダムからも選手数名(十数名?)の移籍が噂されている。
 選手にとって、スターダムほど稼ぐことのできる女子プロレス団体は無いだろう。そこから移籍をするということは、スターダム内部で我慢できないことがあったのか、あるいはロッシ―小川氏が選手から慕われているのか。わたしは後者の方ではないかと思う。プロレス雑誌などに載っている小川氏とスターダム選手たちの関係はとにかく良好。「絶対に小川さんについて行く!」という選手は少なくないのかもしれない。
 では、「スターダム」という会社自体はどうなのか?・・・そう、これが問題であるように思えてならない。

2 プロレス愛
 「プロレス」というのは完全にそれ自体が独立したジャンルだ。純粋に勝敗や記録を狙う“スポーツ”ではない。かといって、演出のみで客を沸かす”演劇”とも異なる。独立したエンターテイメントであり、選手の体力や技術、センスが必要されると共に、興行会社やプロモーションの方針や体制、マッチメイカーやレフリー、その他スタッフの腕が問われると考える。これらのどこかの歯車が噛み合わないと、いびつな試合が生まれる原因となり、時には選手と会社の対立に発展し、選手の離脱に発展する。
 今年に入っての全日本プロレス。石川・ヨシタツ・ブラックメンソーレ選手の離脱などは、まさに選手と会社の方向性のズレが表面化したことの表れであろう。
 大切なのは・・・プロレス愛。選手はもちろんのこと、会社側にプロレス愛があるかどうかが大きなポイントではないか。
 話を戻そう。今のスターダムの流れを見ると、会社からこの「プロレス愛」が感じられないのである。

 次回、もう少し掘り下げて考えたい。「プロレス愛」について。

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