予備試験おすすめの基本書・演習書〜ミニマムスペック〜

はじめに

 こんにちは。
 私は約2年の独学メインでの勉強で予備試験に合格したのですが、今から独学で予備試験の対策するとしたら使うであろう教材をまとめました。選んだ上のポイントは、基本書と演習書を各1冊に絞り、何周もすることで着実に実力をあげていく戦略に有効かどうかです。
 また、これだけは絶対買うという教材には★マークをつけてます。

受験生の方々のお役に立てれば幸いです。



1 憲法

基本書:憲法学読本

★演習書:伊藤塾の予備試験論文9

・基本書について
 憲法の基本書は選ぶのが難しいです。上記の基本書は薄めなので知識整理に有用ですが、内容が難しめなので初学者は読みにくいかもしれません。
・演習書について
 先にあげたのは予備試験・司法試験の最大手予備校である伊藤塾が出版している、予備試験の過去問と解答集です。憲法は答案の書き方がわからないという人が多いと言われ、私もその一人でした。この演習書を使ってから書き方がなんとなくわかり、本番ではA評価をもらえたので、★マークをつけています。
 憲法ガール1や、読み解く合格思考もおすすめです。

2 行政法

★基本書:基本行政法

演習書:行政法解釈の技法

・基本書について
 著者の中原さんは、司法試験・予備試験の考査委員も務めておられたとのこと。
初学者にも嬉しい、簡単な事例を題材に進めていく方針です。司法試験対策にも使える良書です。
・演習書について
 正直、事例演習行政法と悩みました。解釈の技法では予備試験の問題・解答がついているのですが、事例演習行政法には解答がないので、前者を掲載しました。どちらも良書です。

3 民法

基本書:民法(全)

演習書:民法演習サブノート210問

・基本書について
 民法は基本書をきちんと揃えようとすると5〜6冊くらい必要になります。ロースクールや司法試験での使用を考えると例えば総則では、民法の基礎などを買うと良いと思います。ここでは最低限予備試験に受かるためのスペックを考え、1冊で全分野を網羅している本を挙げました。初学者向けの詳細な説明はあえて省かれているので後述のサブノートと組み合わせることで力を発揮するとおもいます。
・演習書
 210問という膨大な量ですが、問題が非常に日常的でイメージしやすい短文問題なので、取り組みやすいです。解説も1ページに収められ、演習書にありがちな高度な議論が省かれているのもメリットです。全分野が一応カバーされています。

4 会社法

・基本書:リーガルクエスト会社法

・演習書:会社法事例演習教材

・基本書について
 リーガルクエストは、ほぼ全科目を網羅しているシリーズで、システマティックにまとめられている正統派の基本書です。民事訴訟法と共通ですが、初学者にはわかりにくい点があるので、その時は伊藤塾が出しているkindleサブスクで読める入門書を読むといいでしょう。
・演習書について
 薄いのに分量がすごいのでメリハリをつける必要があります。演習と解答もありますが解答がかなり簡略化されているので、別途解答を手に入れると良いでしょう。今後私がこの解答をブログで発表できればと思い、今制作中です。

5 民事訴訟法

・基本書:リーガルクエスト民事訴訟法

・演習書:伊藤塾試験対策問題集

・基本書について
 会社法と同じくリーガルクエストシリーズからの登場です。司法試験のタネ本と言われるとかなんとか。初学者にはわかりにくいので、会社法同様、kindleサブスクをおすすめします。
・演習書について
 私自身色々演習書は手を出してみましたが、民事訴訟法についてはあまり演習書でこれに決まりみたいなのがない印象です。伊藤塾の試験対策問題集(通称シケタイ)は全科目で短文事例問題と解答を40問くらい?揃えている有名な演習書です。やや消去法的ではありますが、解答付きで外れがないとも言われているシリーズなので安心して取り組めます。

6 刑法

★基本書:基本刑法総則
 ★基本刑法各論


演習書:刑法事例演習教材


・基本書について
 基本刑法1と2はマストです。基本行政法と同様に初学者の頃から司法試験対策まで利用できます。また基本刑法は予備試験の口述試験対策でも使えるので是非買ってみてください。やや発展ですが、総論では応用刑法という本もおすすめです。
・演習書について
 司法試験のタネ本と言える本。長文の問題を40問ほどこなしつつ、さまざまな論点を把握していきます。解説が小難しく、解答がないので、これも解答集を私のブログで発表できたらと思います

7 刑事訴訟法

★基本書:基本刑事訴訟法1、2


演習書:エクササイズ刑事訴訟法

・基本書について
 民訴同様、手続き法はイメージがしにくいのですが、基本刑事訴訟法1は図や簡単な例を用いてわかりやすく全体の流れを説明しています。そして試験に出やすい重要論点については2でまとめられており、メリハリが効いています。
・演習書について
 司法試験の考査委員であった粟田さんが著者です。当てはめの仕方が非常に参考になります。

8 労働法

基本書:労働法(水町勇一郎)

★演習書:事例演習労働法(最新版にリンクを差し替え 11/1)

・基本書及び演習書について
 いずれの著者も水町さんです。司法試験の考査委員を務めてらっしゃったとか。
 演習書はこれさえやってればいいでしょとも思えるような良書です(私自身これを繰り返して予備試験でAもらえました)。ぜひ繰り返しやってみてください。

9 民事実務

★基本書:民事裁判実務の基礎(上巻)

演習書:完全講義 法律実務基礎科目(民事)

・基本書について
 演習書の著者である大島さんは裁判官をされておられた方(今も?)です。
 上巻の要件事実を理解できると民法や民訴の理解も捗ります。それだけでなく、論文に受かったあと、口述試験の受験生は大抵この本を呪文のように繰り返し唱えることになります。初学者の段階から取り組むことをおすすめします。
・演習書
 裁判官による予備試験の解答と解説をこの値段で得られると思うと、すごくお得な気がします。

10 刑事実務

基本書:刑事実務基礎の定石


演習書:伊藤塾試験対策問題集

・基本書について
 図を用いたインプット情報のみならず、論文や口述の解答など盛りだくさんの一冊。口述対策に用いる人も多いとか。
・演習書について
 伊藤塾が出版する予備試験の解答。これさえやってればOK?
 

最後に

ここまでお読みいただきありがとうございました。
こんだけの量をブログで書いたのがなかったので結構大変でした笑。
お役に立てると嬉しいです。
伊藤塾の本が多かった気もしますが、利害関係はないです。一応、、

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