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グロース担当が考える、ASO(アプリストア最適化)改善ポイント2選

こんにちは、アーサーです。
ナビタイムジャパンで様々なアプリのグロースを担当しています。
今回は、当社におけるアプリストア周りのグロースの考え方・取り組みの中からピックアップしてご紹介します。


ASOとは

アプリストアの改善というと「ASO」という言葉が思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。ASOとは、App Store Optimizationの略語で「アプリストア最適化」を意味しています。

ASOの要素

ASOには大きく分けて2つの要素があります。

1つ目は、アプリストア内の検索で上位表示を実現することにより、自社アプリの詳細ページへ入るユーザーを増やすもので、Webでもよく使われる言葉の「SEO(検索エンジンの最適化)」の領域です。
これはアプリのタイトルや簡単な説明などに、検索してほしいキーワードを埋め込むことで調整を行うことがメインです。OSごとに検索に使われるキーワード領域が違ったり、設定する箇所によってキーワードの強度が違ったりと色々ありますが、今回の記事では割愛します。

2つ目は、アプリの詳細ページに入ったユーザーをダウンロードまで繋げるCRO(コンバージョンレート最適化)の領域です。
こちらは前述の検索で入ってきたユーザーが、その後スムーズにアプリを入れるところまで繋げる役割をしていて、この2つをよりよく改善することがアプリストアの最適化・ASO対策になります。

この要素は一般的には、アプリの名前・アイコン・スクリーンショット・説明などアプリ紹介の部分のみが改善ポイントとされることが多いです。
ですがアプリの詳細ページには他にも、レビュー評価やアプリのダウンロード数など、ユーザーがこのアプリをダウンロードするかの意思決定に作用する要素があります。こちらについてもちゃんと対策することが、ダウンロードまで繋げる上でとても重要です。

この記事では「スクリーンショット最適化の考え方」「レビュー数値改善のポイント」の2つについてご紹介します。


スクリーンショット最適化の考え方


アプリを説明する要素の中で一番ユーザーが目にするものがスクリーンショットです。多くのユーザーがこのアプリで何ができるのかをここを見て理解し、入れる入れないの判断をします。なので書く内容は最も重要なのですが、ここでは注意すべきポイントをご紹介します。

ストア上の見え方比較

AppStore・GooglePlayストアの検索結果一覧

AppStoreとGooglePlayストアでは、スクリーンショットの見え方が多少異なります。AppStoreは、横画像より縦画像の方が縦幅が広く、画面の占有面積が大きくなります。一方でGooglePlayストアは縦横画像で、縦幅は変わりません。

一覧画面は詳細画面とは異なり、他社アプリと比較し勝たないといけない場所のため、領域を広く占有できるという点でいうと、iOSの場合は縦画像がベターということが言えそうです。検索からの流入が多いアプリについては検索一覧画面の見え方は意識しましょう。

AppStoreのアプリ詳細画面

詳細画面も占有面積については一覧と同様です。ですがiOSで縦画像を選んだ際に注意したいのが、スクリーンショットを横スクロールする人があまりいないという点です。
仮に縦画像3枚を繋げて1枚絵にするような画像を作った場合、初めは1枚半しか見えないため、メインの訴求を3枚目などに持っていってしまうと、ほとんどの人に伝わらず勿体ない状況になります。iOSで1枚絵のようにする場合は、1,2枚目で完結させるような見せ方ができるとベターかなと思います。

Androidは一覧・詳細共に縦画像で出すことのメリットが少ないため、1枚あたりの訴求領域を広く取れる横画像が良いと考えます。

直近のGooglePlayストアのUIテスト

こちらは現在(2024/02/19時点)の私の端末で確認できるストアでの最適化案であり、急にストア自体のUIがガラッと変わることがあるため、日々チェックするようにしましょう。


レビュー数値改善のポイント

レビューの考え方

機能が使いにくいなど不満に感じた際に、自らストアに低評価をつけに行くパターンは多くあります。一方で普段使いしていて十分に満足しているという人が、自ら率先してレビューを書きに行くというのはあまり多くありません。なので、レビューの対策を何も入れていないとどうしてもそういった不満の意見ばかりの低いレビュー評価になってしまいます。

いかに満足して使っている人達からレビューを書いてもらうか、という点について考えるのがレビュー改善では大事なポイントです。

アプリを使っている中で何か目的を達成した瞬間にレビューを書いてもらう「成功体験時のレビュー促進」は代表的な例の1つです。
このレビュー促進は良いレビューを書いてもらう上では効果的ですが、設定できる場所・シーンが限定される分それほど数が集まらないというのが所感です。
安定して高い評価を維持するためには、レビューの総数も大事な要素になります。

OSでの差分

AppStoreではレビュー評価の累計平均がストア上の評価として掲載されるため、リリースして何年も経っているアプリにおいては、レビュー件数も多く貯まり評価の上げ下げが起こりづらくなってきます。これが高い評価で止まっている状態ならいいのですが、低い評価でこれから上げたいとなるとかなり大変です。

一方でGooglePlayストアは少し異なり、単純な累計平均ではなく、直近の評価の重みづけが強くかかったストア上評価になります。ですので、件数が少なくとも直近の平均評価を高く維持することができれば、自然と評価も右肩に上がっていきます。

事例紹介

この双方を叶えるので効果的だった事例が、「同一バージョンで何回も利用しているユーザー」への「アプリ内レビュー」です。

「同一バージョンで何回も利用しているユーザー」と言うのは、「普段使いしていて十分に満足しているという人」というのを条件に落とし込んだものです。
新たにインストールしたアプリやアップデート直後は、操作に慣れていなかったり動作が安定しないこともあります。そのため、評価もバラついてしまいます。しかし、同じバージョンのアプリを何度も利用している場合は、安定した動作の中で使用し続けていることから、評価も高くなると予想されます。

「アプリ内レビュー」とは、使っているアプリを離れてわざわざストアへ遷移しなくても、アプリ内で直接評価を行うことができるものです。これには2つほどメリットがあります。

施策前後の1日あたりのレビュー件数推移

1つはストア遷移させてレビューを書いてもらっていた時より、レビュー件数が大幅に増えることです。レビューを書くまでの離脱が減り、星をつけるだけの手軽さがこの件数増加につながっています。

施策前後の週あたりの平均評価推移
施策前は評価が荒れていたが、施策後は高評価で安定

もう1つは他者のレビューに流されず、使っているユーザーの感想のみを反映できることです。
以前のストア遷移を挟むパターンだと、簡単に他のユーザーのレビューが閲覧できてしまうため、せっかく高評価をつけようとしていたのに星を1つ減らして評価してしまったり、心理的な障害が発生してました。しかし、アプリ内レビューではこれらがなくなり、良いと思っているユーザーがそのままの良い評価をつけてもらえるようになったのが、レビュー改善においては大きく感じました。

レビュー施策の効果によるストア上の評価推移
施策を入れてから評価が上昇

実際にこれらの対応を行った結果、リリースして何年も経っているあるアプリで4ヶ月でストア上評価を4.1→4.5に上昇させることに成功しました。

他にもレビュー改善にはいくつかポイントはありますが、今回の記事ではここまでとさせていただきます。


最後に


グロースという言葉は数値があるジャンル全てに適用できる言葉なので、今回はストア改善のみに絞りましたが、LPの見せ方や機能利用率の向上など、他にも様々な改善に日々取り組んでいます。

またこのような記事を書く機会がありましたら、別ジャンルで役に立ちそうなノウハウを共有できればと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。