葬像緑

【誰得】自曲解説コーナー⑧:葬像緑

こんにちは、こんばんわ、ユートピア!
オレンジTHEキーカです。

今日もまた
誰得、解説コーナーが始まります

超絶変拍子曲、葬像緑です。(←こっから飛べます)

青島の廃墟から着想を得た曲です。

①タイトル
葬像緑
と書いて「そうぞうりょく」と読みます

色がテーマのアルバムなので、少なくともどこかに緑を入れようとしました。
しかし訓読みだといいタイトルが思いつかなかったので、音読みで緑をいれつつ、熟語をいじって、廃墟を表現しようと。

りょく、と言ったら
力か緑なので、ベースの熟語は〇〇力
ここまできて一瞬で「想像力」が閃きました。

力→緑にして、
像はカッコいいからそのまま
そうは、草にしようか奏にしようか
迷ったのですが、
あの景色の畏敬はそんなのどかなものではない。葬るにしようと

なんとなく思ったのが
廃墟っていうのは、建物が風葬されているように見える
そう考えれば「葬」で妥当だなと

②ポエトリー

この曲にはポエトリーリーディングがあります。
矢継ぎ早に切り詰めて言うのでほとんど聞き取れないでしょう。

このポエトリーは
もともとgreen qualiaという詩でした

緑って不思議な色だなって思うんですよ
植物だと違和感はないんですが

空が緑色の時がありますね
青空と夕焼けのせめぎ合いにある緑色
炎色反応のひとつですが、緑色の炎っていうのもありますね。
新聞を燃やした時に見たんですが。

様々な緑を通して
記憶の底の深淵な世界が見えるのです

安らぎ

それは、リラックスを通り越した
深い感情
森が抱く永続的な感情。
僕は、緑の向こうにそんな感情を感じます。

③変拍子

確かこの曲拍子が120回ぐらい変わります
わずか、2:30ほどの間で。
大きく捉えたら15 11 10とかグルーピングできますが、ほぼ小節ごとに変わってます

歌詞を眺めていたら、拍子がめちゃくちゃになったいい例です。

曲の説明欄に詳しい拍子情報が記載されてます。興味のある方ごらんあれ>>こちら

④テンポチェンジ
この曲、テンポチェンジもありますね。
サビでテンポが落ちます
1番と2番でサビのテンポが違うっていう曲は珍しいと思います

④和音
この曲はKeyC
Eフリジアンでできてます

ひぐらしの鳴く頃にの初期Op
(ORANGE RANGEのキリキリマイ、People In The Box 聖者たちのAメロもね。)
フリジアンなんですが、
そのカッコよさ不気味さを自分のものにしたくて
フリジアンしました。

サビはリディアンです。
リディアンとは言っても
よくあるIVから始まるだけのやつですが
IV IIIm bIII IIm
僕が大好きなbIIIですね

そして、曲の終盤は
二段階転調して、オーギュメントで終わります
オーギュメントで終わる曲もなかなかないでしょ??

⑤サウンド

相棒レオノアが
サウンドの各パーツを作りました。
ギターですね。打ち込みのギターなんですが
いい感じです。
ギターやってくれる方がいたら是非頼みたいところです!

歌はピッチ補正でガッツリいじり倒し
4度ハモリ、二度ハモリとか作りました
ボーカル重ねまくって抽象的なボーカルにしました。

ゆとさんの得意な音域より低く、淡々とした歌い方で歌ってもらいました。

⑥製作秘話

ゆ〜くれが愛媛で活動していた時
去年の9月ごろこの曲をライブでやろうと
割とガチで練習していました。

当時ボーカルに仕込んだところ
この曲歌えました。
特に音楽の知識がある人ではないので
変拍子というのも認識してないのでしょう

そのバイアスのなさが変拍子の壁を突破したのかもしれません。

残念ながら、尺の問題と打ち込みの完成度の問題で見送ることになりましたが。

ゆとさんは拍子を認識して歌ってますが
実はこの超絶変拍子曲、
リズム素人の子が歌えてたというミラクルが起こってます。

⑦アルバムからの俯瞰

この曲は「百色の唄(ももいろのうた)」というアルバムの5番目の曲として作られました。
色は緑、感情は安らぎです。
ヨークオレンジの蝶は西へ」「快晴シナスタジア」の仲間ですね。
順調に仲間が出そろいつつあります

曲調は安らぎというには、あまりにもアグレッシブ全開な曲ですね。
侵食していく自然のすごみ、そこに含まれる安らぎ
その様を描写するとこうなりました。
アルバムでは転の位置に当たります。

このアルバムでは曲が進むにつれて深い感情へ潜っていくようになります
ひとつ前の黄色の曲は瞑想、まどろみの状態の曲で
脳波で言うとシータ波。
緑以降は脳波でいうとデルタ波、最も遅い脳波の状態で
潜在意識も働かない無意識の底の領域にいます

死に最も近い場所かもしれません
自然と意識が徐々に溶け合う場所
そんな場所にいます。

世界観の説明に関しては
マインドストーリーで、お届けしましょう。


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