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「Berimbau ビリンバウ」誠実な男は裏切らない〜その2

とはいえ、こちらも、いつかは立ち直らなければならないので、まずは音楽を聴いて、心を奮い立たせましょう。

それに相応しい音楽として

「Berimbau ビリンバウ」を

昨晩、六本木「Claps」で開催された、 EMiKO VOiCE さんの、ハーフバースデー&大安&七夕前夜祭ライブに、仕事帰りで少々遅れて、第1部の途中に駆け付けた時に流れていたのもこの曲でしたので、きっと音楽の神様からのお告げなのかもしれませんね。

https://www.facebook.com/emiko.voice/posts/6289773137766071

確かに、ここで歌われている曲想と歌詞の内容が、現在の状況と、私の心境と決意に相応しいと思います。

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=5234999596529713&id=100000591726100

2021年11月28日 ·

ビリンバウというのが、ブラジルに伝わる古い民族楽器であることは、割と最近知ったのですが、

それが、カポエイラというブラジル独特の格闘技に使われているということで、「カポエイラ」自体は、1970年代に知っていたので、かれこれ五十年前でした。

当時、愛読していた平井和正のウルフガイシリーズの『リオの狼男』で。


アダルト・ウルフガイ第3弾!
ウルフガイ人気を決定づけたアクション・ストーリー。
南米リオ、そしてアマゾンの密林を舞台に、犬神明の復讐譚が炸裂する!

《あらすじ》
ブラジル、リオで失踪した親友、郷子の行方を追って、おれはやってきた……天敵ゴキブリと同じくらい嫌っている航空機に乗って。陽光きらめくリオは、おれを待ち構えている強力な地獄だった。

「強者は飽くことなく、弱者の血肉を貪り、肥えふとる。強者が強者であるかぎり、報いを受けることは決してない。それにおれは我慢ならなくなったんだ」

最愛のアミーゴの命が奪われたとき、犬神明は逃亡者であることをやめ、平和主義者の狼男であることを廃業する。

《目次》
1 リオの狼男
2 ライオン・ヘッド
3 竜の玉座
4 スルククの檻
5 復讐行
6 竜(ドラゴ)の基地

《著者紹介》
平井和正(ひらい かずまさ)
1938年神奈川県横須賀市生まれ。
1963年「8マン」(桑田二郎・絵)原作。
1969年「狼男だよ」(アダルトウルフガイ)、1971年「狼の紋章」(ウルフガイ)を発表し、空前のヒット。
1967年「幻魔大戦」(石ノ森章太郎・絵)原作。1979年より発表の小説「幻魔大戦」シリーズは1000万部を超えるベストセラーを記録した。


ひょんなことから、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロに出掛けることになった(1970年代当時の海外渡航は極めてレアケース)主人公犬神明に、ブラジルに関する蘊蓄を語らせるのですが、その時に知ったのが、「カポエイラ(当時の小説ではカポエラだったかな)」と「マクンバ」でしたね。

カポエイラは、奴隷としてアフリカから連れてこられた黒人たちが、手鎖を着けたまま格闘するために、足技で回し蹴りを中心として闘う競技で、その試合の合図に使われるのがビリンバウとのこと。

***

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%A6#%E6%9C%89%E5%90%8D%E3%81%AA%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%A6%E5%A5%8F%E8%80%85

ビリンバウ(ブラジルポルトガル語:Berimbau)は、ブラジルの民族楽器。打弦楽器の一種。

弓矢を棒(「バケタ」と呼ぶ)で叩くという、原始的な構造である。
共鳴器として、中身をくり抜き乾燥させたヒョウタンを使用する。
音程の調節は石(「ペドラ」と呼ぶ)またはコイン(ドブラウン)で行う。またカシシ(ラタン製のカゴの中に植物の種が入った楽器)を使うことも多い。

この楽器は、主にブラジルのダンスのような格闘技、カポエイラで使用される。

また、バーデン・パウエル作曲の『ビリンバウ』は、ボサノヴァ(実際にはボサノヴァ調ではないが、一般的にそのように認知された)の曲として有名である。

※※※

楽曲「ビリンバウ」の歌詞でも、カポエイラと何度も繰り返して歌われていますよね。

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=5229776493718690&id=100000591726100

さて、もう1つの言葉「マクンバ」というのも土俗的な単語で、やはりアフリカの魔術&呪術にルーツを持ち、中米のブードゥーと同じようなものであると思っていただければよいでしょうか。

一方、中学校の美術の先生も、当時、ブラジルの文化の一端を教えてくれて、あの、ブラジルで新しく首都となったブラジリアというのは、アマゾンのジャングルを、ナパーム弾を落として切り拓いた都市で、極めて人工的な街であることを憎々しげな表情を浮かべながら教えてくれました。

1970年代初頭ではまだベトナム戦争が続いており、ベトナムのジャングルを、米国のB52爆撃機がナパーム弾で焼き払っていた頃でしたね。

そのような時代背景を考えながら、バーデン・パウエル作曲、ヴィニシウス・ヂ・モラエス作詞の「ビリンバウ」を聴き直してみるのも一興かもしれませんね。

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=5229776493718690&id=100000591726100

※※※

2021年11月26日 · YouTube ·

Berimbau
(Baden Powell - Vinícius de Moraes)
2010/08/28

Marcelo Fortuna

チャンネル登録者数 1280人

Marcelo Fortuna Ensemble
Live at the Casa da América Latina

  • Lisbon/Portugal (16/04/02)

Marcelo Fortuna - Guitar/Voice/Musical Direction
Sérgio Rezende - Flute/Voice
Múcio Sá - Electric Bass
Ruca Rebordão - Percussion
Paulo Prata - Drum/Voice

マルセロ・フォルタナ・アンサンブル
による、ブラジル人の故郷=ルーツの国の1つといえる、リスボン/ポルトガルにおける、「カーサ・ダ・アメリカ・ラティーナ」ライブ、2002年4月16日開催の音源より

いわば、ブラジル人ミュージシャンによる、古里に対する凱旋ライブといえましょう♪

出だしは、2万年前から使われていたともいわれる、弓矢の下にひょうたんをくっ付けて音を増幅させて鳴らす、原初的な楽器「ビリンバウ」を模した、ベースの弦にバチを打ち付けてそれらしい音を奏でる前奏=イントロから始まり、

やがて、ボサノヴァの創始者の一人として、主に文学の面からそれを支えたヴィニシウス・ヂ・モラエスが作詞し、“孤高のギタリスト”と呼ばれたバーデン・パウエルが曲を付けた歌に載せて、
ギターとエレベの、ちょっとモダンなメロディが奏でられ、

さらにリズムには、ドラムとともに、パーカッションとしてパンデイロによる、カポエィラやサンバのリズムとパルチドアウトの響きもグルーヴ感を醸し出していますね。

この、独特のシンコペーションをも駆使した“訛り”のあるリズムの根源が、人類の発祥の地アフリカの“ンゴロ”にルーツを持つ黒人たちが奴隷としてブラジルの地にサトウキビ畑のプランテーション農業従事者として酷使された悲哀と絶望と、微かな希望=それは、来世での幸福なのかもしれず、彼らの唯一の娯楽が、逃亡奴隷が追手一味から手鎖を付けたまま反撃する護身術から発展したダンス競技である「カポレイラ」から産み出された…。

一方、欧州各地から、主に食い扶持を減らす目的で故郷を追われてやって来た、彼の地ブラジルに夢を託さざるを得なかった彼ら欧州移民の末裔である農場主も、

当時故国で思い描いた理想とは程遠い異国の地での厳しい現実に直面して辛酸を舐めた生活を余儀なくされた末の安楽を願いながら、それを歌に託したともいえるでしょうね。

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=5234999596529713&id=100000591726100

ビリンバウそのものを主役にした演奏も、ご紹介しておきましょう。

とともに、バーデン・パウエルについてもご紹介しておきましょう。

ブラジルに燦然と輝く 孤高のギタリスト

バーデン・パウエル
(Baden Powell )


また、ここで、ビリンバウの歌詞の意味するところをご紹介しましょう。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/.../q11183861991


mat********さん

2018/1/3 1:00
ボサノバに明るい方、お願いします。
canto de ossanha と berimbauの 日本語訳サイトが昔あったはずなのですが無くなっていました泣
これら2曲の日本語訳を知りたいです。

ベストアンサー

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arabesque_madonnaさん

2018/1/3 15:42
こんにちは☆
こちらは参考になりませんか(^▽^)

canto de ossanha

オサーニャの歌声

berimbauに関しては適当なサイトが見当たりませんでしたので、昔購入した手持ちのLPレコードの物を書いておきます。

アストラッド・ジルベルト
ビリンバウ

※日本語訳の著作権はポリドールレコード社にあります。

Quem é homem de bem
Não trae
本当に価値ある男は裏切りはしない

O amor que lhe quer
Seu bem.
自分の価値を望んでいる愛を

Quem diz muito que vai
Não vai.
随分行く素振りを見せる人は行きはしない

Assim como não vai
Não vem.
行かないのだから来ることも無い

Quem de dentro de si
Não sae
自分自身の中から

Vai morrer sem amar
Ninguém.
誰も愛さずに死んでゆく

O dinheiro de quem
Não dá
与えない人のお金は

É o trabalho de quem
Não tem.
持っていない人の苦労の種となる

Capoeira que é bom
Não cae.
倒れない見事なカポエーラ(闘技ダンス)の踊り手は、

E se um dia ele cai
Cai bem.
もしもいつか倒れるならばきっと見事な倒れ方

Capoeira me mandou
Dizer que já chegou
Chegou para lutar.
カポエーラが私に言付けをよこした
戦うためにやってきたと

Berimbau me confirmou
Vai ter briga de amor
Tristeza camará.
ビリンバウが確認してくれた
愛の争いが起きるだろうと、
そして悲しみも、カマラー

※※※

その3に続きます。


#創作大賞2023

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