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製造業における原価計算~制度構築~

STEP6:原価計算制度の
      構築スケジュールを検討する

原価計算制度の構築スケジュールを検討する際の
代表的な項目は以下になります。
それぞれのポイントを押さえながら、
制度構築に臨んでください。

制度設計

<1>方向性の検討
   おおむねの方向性をすり合わせる。
 ↓
<2>必要なデータの収集
   必要なデータの蓄積状況を把握する。
 ↓
<3>各種チャージの計算
   マンチャージ(工種別)/マシンチャージ(機械別)
 ↓
<4>コストセンターの設定
   製造に際してのコストセンター(コストが発生する地点・工程)を
   検討する。
 ↓
<5>制度設計 
   レベル1_原材料費・外注費まで考慮
   レベル2_加工費(直接労務費)まで考慮
   レベル3_加工費(間接労務費)まで考慮

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ポイント【1】
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まずは簡易なレべル(今回だとレベル1_原材料費・外注費まで考慮)で
制度設計から制度運用までの一連の流れを通すことが重要です。


制度運用

<1>プロジェクトの組成
   各部署から数名を選出します。

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ポイント【2】
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若手中心にプロジェクトメンバーを選出することをおすすめします。
なお、ほとんどのケースで「脱落者」が出てきますが、
原価計算のプロジェクトは
“ある程度核となる数名”が中心となって進めたほうが、
結果的に成果が上がりやすいようです。
脱落を気にせず、どんどん進めましょう。
 ↓
<2>試験運用
   エクセルで試験運用を行う。

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ポイント【3】
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原価計算制度の設計・運用を社員教育の一環として考えるなら、
まずはエクセルでの運用を行い
「社員が自分で手を動かす⇒計算式を考える・帳票を作る」ことが
重要です。
 ↓
<3>本運用
   集計・活用方法が固まり次第、
   帳票の作成に必要な時間・コストを削減するため
   システムへの移行を目指す。
 ↓
<4>PDCAサイクル
   原価計算制度の改善。
   計算結果を用いた営業戦略の検討・原価改善。

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ポイント【4】
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ある程度、成果が見えてくるようになったら、
社員の理解度を把握・高めるために社内テストの実施をおすすめします。
若手がベテランに教える姿を見ると、
コンサルタントとしては「しめしめ」といった気持ちになります(笑)

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「製造業における原価計算」に関するシリーズは今回で終了となります。

   ありがとうございました。

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