「すべての命あるものに、悟る力の失われた時は一度もありません」

才能や才覚は違っていても

私達の誰もが素晴らしい力を持っています。

当たり前のように持っているので

皆、自分がどれだけ素晴らしいものを

持っているのか、見えなくなりがちです。

『「死にたい、死にたい」と

もう、ほんとによく口にしたり、聞いたりします。

違いますね（笑）

試しに、自分の心臓を止めてみてください。

止められませんよね。

吸う、吐くの呼吸は

頭で考えながらしていますか？

忘れていても、自然にしているでしょう。

私達は、生かされています。

捨てようと思っても捨てることなど出来ません。
』

昨日は、今年最後の御大師様報恩の日で

「納め弘法」法要がございましたので

今年も無事に一年過ごさせて頂いたなあ、と

感謝の気持ちでいっぱいでした。

そんな中での、兄弟子から頂いた法話でした。

この一年も、もうすぐ終わろうとしていますが

皆様、どの様なお気持ちで

年末をお迎えになられますでしょうか。

新しい一年を、どのように過ごされたい、と

思われておみえでしょうか。

良い年だったな、

大変だったな、

来年も良い年になるといいな、

来年の目標はこれだ、

様々ございますでしょう。

当たり前のようにあるこの命ですが

今日も夜まであるだろうし

きっと、明日もあるだろうと

私達は、勝手にそう思っています。

けれどもほんとにそうであるかは、

私達の誰にもわかりません。

やがては必ず、誰もが

お返しする時のくる「命」と「身体」です。

せっかくですから活かし、活かされ

精一杯使わせて頂いて

感謝の安らかな心で

お返ししたいものです。

「一切衆生に無始よりこのかた皆本覚ありて
捨離する時なし」

弘法大師空海