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良い年?悪い年?

「人は何に対しても上下をつけます。
御仏として生きる人の心には、上か下かということはないものです」

お正月はいかがお過ごしになられましたでしょうか。

私は、クリスマスやお正月は、なるべく心穏やかに過ごしたい、と常々思っているのですけれども
やはりフワフワ浮ついてしまいますね。

うきうきするのはとても良いことですけれども
どこか自分を見失いがちになり
感情に振り回され気味になります。

そうしていつの間にか、
自己中心的になってしまうので
気をつけよう、と、毎年思うのです。

そんな気持ちで過ごした年末年始でしたが
お陰様で、今年はゆったりと過ごすことができました。

夫も何年ぶりかの寝正月で(笑)
私も骨休みが出来た気がします。

年初めの大師の御成句は
何にしようかな、と考えた時
このお言葉が浮かびました。

「人心には高下あり 仏道は不高下なり」

私達は、常に物事に対して優劣をつけたがります。

今年は良い年になるかな
それとも、良くない年かな。

年のはじめに、そんな言葉を私自身もよく使いますし、よく耳にもします。

しかし、何が起きても本来あるのは
ただ起きることだけですね。

それが良いか、悪いかは自分の心が判断をつけます。

私達はお人にも上下をつけたがります。
この人は良い人、この人は良くない人。
本当にそうでしょうか。

自分に都合の良い人が良い人で、
自分の考えと違う人は良くない人。

自分に都合が良いような出来事が起きるのは
良い年で
自分に都合の良くない年は駄目な年。

そんなふうに判断してしまいがちです。

良い悪いは、私達の心が勝手に作り出しています。

自分の思い通りにならない時は
自分が成長出来る時ですし、
何かを学べる年でもあります。

御仏の心に「裁く」はありません。

あるがまま。
なすがまま。

自然のまま。

自分の心にも
お人のことにも
何事に対しても
裁くことなく、常に優しさを忘れません。

今年も、そんなふうに過ごせたらと思います。

「人心には高下あり
仏道は不高下なり」

弘法大師空海

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