007_What we learn, How we learn?


何を学ぶか? どのように学ぶか?

ソーシャルデザイン学科の授業時間は、常に試行錯誤。
授業=業(わざ)を授(さず)ける、とは言いながら、
その場は一緒に何かを生み出して行く過程そのものです。
どちらかといえば、
教育=教え、育む、の場、の方がまだしっくりきます。

初めての一学期を終えて、
このような場のつくり方や運営には、
大きな可能性があることに気づきました。

それは一体なんなのか、なぜなのか。
振り返ってまとめておきたいと思います。

記録のためと、今後の成長の糧として。

まず、自分が知っていると思っていること、
そして、人が知らないと思っていること、
そのような枠組みを一旦、取り払う。

ガイドとなる教科書は設定したものの、
思い込みや先入観を取り払って、
ゼロから「問い」を探っていく。
このプロセスが何より全ての基礎になり、
小手先の知識を教わるのではなく、
自分の中から湧き出る知恵を生み出す。
そんなことを意識の根っこに置きながら、
探り探り、進めてきました。

「デザイン」面における技術的な基礎、素養は、
しっかりと教わり、真似て、繰り返し練習する。
ここはニチデの伝統的得意分野。

「ソーシャル・デザイン」としての基礎は、
この考える力、問いを立てる力、をいかに養うか。
せっかく身につけたデザインスキルも、
この幹がしっかりできていかないと、
大きく育成できません。

もちろん、
社会課題やその解決の先端事例は、
端々でトピックとして話をして、
考えを促進するためにお借りすることもありますが、
あくまでもそれを知ることが本題ではありません。
どのように実際に取り組みや解決が図られているかは、
自分自身の課題が明確になって、
初めて現実的に見れて身につくものであり、
その段階では、こちらが教えるまでもなく、
勝手に自分たちで調べ始めるはずですし、
壁に直面したら新たな問いの一部となって、
一緒に考えていくことができる。
そうなれば自然と次のステージに上がる。

このような、プロセスのイメージ。

What we learn, How we learn?
「何を学ぶか、どのように学ぶか?」

教える/教えられる、の縦の関係ではなく、
学び合う、気づき合う、横の関係。

大事なことは、
それぞれが別の手と頭と心を持って、
多様な角度と距離から課題にあたり、解決を図る。

一人一人に違う役割があり、
小さな社会そのものを育てていく。
教育の「育」の部分。

明日から始まる二学期も、
引き続きみんなで探求していきたい。


(ほんとは一学期終わって早い段階で
 このテキストを書かねばなりませんでしたが、
 ギリギリのタイミングとなってしまいました。
 みなさんすみませんが、引き続きよろしくお願いします。)

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