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元同僚の独立祝いに屋号ロゴと名刺を制作したよ

こちらのnoteに書いてあるとおり、元同僚(徳ちゃん)が退職して独立にするにあたって、僕なりの応援の形として、屋号のロゴと名刺をデザインした。

そして、ようやく正式に徳ちゃんが動き始めるとnoteで宣言をしたので、そろそろロゴと名刺の制作過程を公開して、「早くビール奢ってよ」というプレッシャーをかけようという魂胆だ。

なお、このnoteは時間軸を沿った1つの物語として記述している。デザインノウハウやら手法やら、そういったことを詳らかに説明するものではないことを事前に記述しておく。

はじまりは「ロゴ作るよ」という一言から

辞めることが決定して、これからどうするの?と聞いたら、「未定」と返ってきて、心配はしていたものの、時間が経つに従って、なんとなく心にあった「やりたいこと」が明確化されてきた頃に、「屋号どうすんの?僕ロゴと名刺作ってあげるよ。独立祝いに」とメッセージを送った。

「え、まじすか!?良いんですか?」
「お返しは、飲み会1回奢りで良いから」

そして、ロゴの制作がはじまった。

屋号は「Assemble(アッセンブル)」

屋号を聞いたら「Assemble」にするとのことだった。英語がからっきしダメな僕は「なにそれ、どんな意味」と質問すると「組み立てる・集める」という意味らしく、それに対して僕が「あぁ、どちらかといえばシステマチックに何かを拵えるのではなく、人の手作り感や温もり、みたいな部分を大事にしたいのね」と言うと、「そうなの」ということだった。

シンボルマークの是非を考える

設立したての団体だし、モノは無いけど、頼りない「ビジョンの種」はすでに徳ちゃんの中にあって、名刺を作るにしろ、その後サイトを作るにしろ、そのビジョンを形にするための後押しになる、または徳ちゃんやこれから参画するメンバーの灯台となるようなモノがあったほうが良いと考えた。また、対外的にもひと目で「Assemble」と知ってもらえるような象徴があったほうが今後便利だろうと。故にロゴタイプと合わせてシンボルマークを制作することに決めた。

最終イメージを聞き出す

ロゴが出来た後、それを見た相手に抱いて欲しいイメージを徳ちゃんにヒアリングした。スタイリッシュだけど硬すぎず、近寄りがたさがあまりない。そんなイメージをもたせて欲しいとのことだった。心理職というと、どこか世間一般とまだ距離があり、なかなかとっつきにくい、といったイメージを払拭したい、一方で専門家たる誠実さや信頼性は損ないたくない。といった想いが含まれているのだろうと受け取った。

シンボルマークを思案する

屋号の意味をなんども見返しては考えた。そして、徳ちゃんの性格などにも思いを馳せた。徳ちゃんはどちらかといえば、上に立つとか、下で忠実に働くとか、そういった「制約」を課せられるのは、どちらかといえば、嫌い、苦手なタイプで、何をするにしても「上も下もない関係性のなかで、同じ目的に向かって交わりたい」という特徴が強い。

今回は、自分で団体を立ち上げる方法がベターだったように思うが、団体が大きくなったり、活動が活発になっても、つとめて上と下、代表とメンバー、といった構造はつくらないようにし、あくまで「フラット」な状態を求めるのではないかと考えた。

したがって、「フラット」「組み立てる」「集める」という3つのキーワードを具体化する方向性で検討することにした。

書き連ねるスケッチ

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たぶん、ロゴ制作を生業にしている方からみれば、まだまだ少ない案数だと思うけれど、僕なりにイメージを吐き出しては、たまにコメントを書き加え、自分にツッコミをいれ、1日寝かせては、翌日眺める。といった作業を数日続けた。

その作業を経て、モチーフとして絞り込んだものは『レゴブロック』『積み木』の2種類。どちらも、子ども同士がフラットに楽しめる遊具だ。そのフラット性と、そこから生じる行動、得られる楽しさは、Assembleにマッチするんじゃないかと考えた。

イラストレーターでパターンを出す

ラフスケッチの中から、いくつか徳ちゃんに案をみせて、ブロックが良いとのことだった。したがって、ブロックをベースにパターンを制作した。

ちょっと見せるのが恥ずかしいのだが、以下のような混迷を極めた。(難しいねえ…)

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最終的に2に絞られる

上記に掲載した以外にも無数のパターンを作成し、フォントタイプは「Source Code Pro」に決めた。(以下1つめの画像は違うフォントだけど…)。スタイリッシュな割に曲線が優美で柔らかい特徴があり、コンセプトにマッチすると判断した。

最終案は以下。

アセット 4logo

アセット 5logo

1案目はカッコよすぎて分相応じゃない気がする

という反応をもらったことと、ちょっと遊び要素が強すぎる、ということから、2案目を更にブラッシュアップすることにした。一案目は、却下された「積み木」モチーフで作ってみたんだけど、カッコよすぎたらしい。

2案目のブラッシュアップ

2案目のマイナーチェンジ版をいくつか制作し、比較したり徳ちゃんレビューをもらったりした。

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結果、左上のロゴに決定した。

大変だったカーニング調整

ロゴタイプの中に、シンボルマークを入れることでAssembleを表現する、また大文字・小文字を使うことで「違うパーツを組み立てる」ということを表現したため、最後のカーニング調整が本当に辛かった…。1mm、0.5mm調整して、ロゴを上下逆にして確認しては首を捻り、印刷しては首を捻り、また数mm単位の調整を繰り返し、3日くらいやりつづけ、これだ!というところで完成。カーニング調整、トラウマになりそう。

ロゴ完成

アセット 1logo

アセット 2logo

今回は2色展開。基本ロゴ制作するときは、白黒で成立するデザインが最低限あることを条件として制作している。色付きの方は、「スタイリッシュだけど硬すぎず、近寄りがたさがあまりない。」という徳ちゃんからの要望とフラットであることを元に、「公平や誠実」を表す青と「安心やバランス」を表す緑を合わせ、トーンを控えめにした色を選択した。

名刺制作へ

名刺についてかくと、上記同様の分量になってしまうので、簡潔に記述する。まず、完成版は以下。(印刷ミスなどがあり、発注してから数週間での納品となってしまった…。ようやく届いて嬉しい)

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積み木を組み合わせたようなレイアウトを用い、見えない線と見える線でそれらを表現した。

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制作後記

純粋に、楽しい制作だった。親しい関係性である元同僚の喜ぶ様子、デザインに驚いてくれたこと、感激してくれたこと、逆に僕が元気をもらってしまったように思う。

また、徳ちゃん以外にもレビューに協力してくれた友人たちにも感謝を述べたい。ありがとう。

制作過程はまだまだ素人っぽさ、我流さが抜けずに、イラレのデータもとっちらかったりするしで、非効率さが目立った結果となったが、仕事をしつつも空き時間でしっかりと作りきれたことは、良かったと思う。

今みても、カーニング気になるな、フォントの線もう少し細くても良いかな、と気になるものの、完璧はないので、これからのAssembleの成長と合わせて、必要の応じてリファインなどはしていこうと思う。

主人公はAssembleなので

改めて、こちらのnoteを御覧ください。個人的に徳ちゃんへのおせっかいは日々続いており、クラファン使えとか、FBグループ作れとか勝手に送りつけては「えー」とか「うーん」とか言われるけれど、まあ、おせっかいなパイセンなので、これからも変わらず応援してます。あと、早くビール奢れ。

デザインに興味のある方は

以下で過去に制作した名刺やCIデザイン、趣味で制作したものをアップロードしているので、ご覧いただけると幸いです。


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