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コミュニティノート爆撃

X社(旧Twitter社)のイーロン・マスク氏が様々な改悪改革が行われている。新機能として、課金制にしたり広告収益を設けたりとしているが、今回はコミュニティノートについて雑感を述べたいと思う。

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改めてコミュニティノートに関して基本情報を確認していきたい。以下公式ページより引用。

コミュニティノートは、多くのユーザーが協力して、役に立つ背景情報をポストに追加し、他のユーザーへ十分な情報を提供するためのプログラムです。
コミュニティノートは、誤解を招く可能性があるポストに、Xユーザーが協力して役に立つノートを追加できるようにすることで、より正確な情報を入手できるようにすることを目指しています。

https://communitynotes.twitter.com/guide/ja/about/introduction

あくまで”背景情報の追加”であって、ファクトチェックを行うものではないというのが公式見解である。だが、この機能は昨今のフェイクニュースに対抗するためにできた機能だと多くの人は思うだろう。さらに詳細な内容も確認していきたい。

協力者はノートを作成/評価します
協力者は、ノートの作成と評価を志願してコミュニティノートに登録した、通常のXユーザーが務めています。参加者が増えるほど、このプログラムはより優れたものになります。

人々が多様な視点から「役に立つ」と評価したノートだけがポストに表示されます
コミュニティノートは多数決に基づきません。幅広いユーザーにとって役に立つノートを特定するため、過去の評価において、評価が相違することのあった協力者の間で「役に立つ」という評価が一致することがノートには求められます。これにより評価の偏りを防止できます。

表示されるノートをXが決めることはありません。決めるのはユーザーです
Xがノートの作成や評価を行ったり、ノートに介入したりすることはありません(Xルールに違反している場合を除きます)。Xでは、表示されるノートをユーザーの意見によって決めることは、正確な情報を入手するのに役立つ背景情報を追加するための公平で効果的な方法であると考えています。

オープンソースと透明性
利用者がコミュニティノートの仕組みについて理解したり、コミュニティノートの成り立ちに貢献できたりすることは重要です。このプログラムでは透明性が重視されているため、すべての協力者は毎日公表され、ランキングアルゴリズムはどなたでも調査できます。この仕組みの詳細についてはこちらをご覧ください。

https://communitynotes.twitter.com/guide/ja/about/introduction
(テキストリンクなどは省略)

あくまでX(旧Twitter)ユーザー間のコミュニケーションによって情報の質を高めたり、さらなる追加情報を知りたい人のために有益なソースやURLを記載するものであると、明記されている。
ただ、実際は公正・中立かのように装いつつ党派性が強い”ファクトチェックごっこ(笑)”のための道具となった。

連日多くのX(旧Twitter)ユーザー、コミュニティノート職人がコミュニティノートを作成し、”デマを吹聴する不届き者”をわざわざ見つけ出しては爆撃している。
そんな爆撃をされている様を見ては「コミュニティノート被弾wwww」などと言ってケタケタと笑い、自分も”コミュニティノート爆撃ごっこ”の如く、色んな人物に凸しては阪神ファンのヤジ以下のコメントをして溜飲を下げているだけの、ありとあらゆる”知”というものを極限にまで劣化させた”紅衛兵”≒”残念な人間”を作り出しただけだ。

端的に言ってしまえば、グロテスクな現実を作り出してしまっただけだ。


X(旧Twitter)でコミュニティノートに参加するためには、登録をしなければならないが、そんなものにわざわざ●●●●登録なんかをして尚且つインフルエンサーや言論人を標的にして”ファクトチェックごっこ(笑)”に勤しむ人たちーたとえ本人がどんなに公正・中立を保とうとしてもーからある程度の党派性及びバイアスがかかりまくってる状態なのだ。その前提に考えが至らず「俺が嫌いなあいつ、デマを指摘されているwww」と嘲笑的なリアクションをしてしまう時点で冷静な判断ができてないように感じる。

エコーチェンバー現象という言葉がそこそこ有名になって久しいが、この”ファクトチェックごっこ(笑)“に勤しんで楽しんでる方は、この言葉を本当に理解しているのかと聞かざるを得ないくらい怪しいのだ。

(少々哲学的な話になってしまい大変恐縮だが)あらゆる価値判断というものは、人間の主観的な判断が入ってしまうため真の”客観的なもの“というものは存在しない。
データや科学というものも、どうしても最終的には人間の主観的な判断によって決められてしまうからだ。
”神の視点“を持たない限りは真の”客観的なもの“にはたどり着けないのだ。

「そんなことを言ってしまったら何が正しいのか、分からないじゃないか」という反論もあるかもしれないが、私たちが思ってる以上に世界・世の中というものは霧や靄がかかったかのように不明瞭かつ曖昧で白にも黒にもつけられないのだ。
それと同時に、ただただ曖昧な状態で生きていくことはできない(人間が中途半端に賢いせいで、認知的に耐えられない)。
少しでも曖昧さから逃れるために、人は知識を得ようとするのだ。


それなのに、第三者(笑)ー党派性やバイアスがかかりまくっているーの”ファクトチェックごっこ(笑)“に乗っかり、自分たちもまたエコーチェンバー状態になってることを無視して、「俺の嫌いなアイツが馬鹿にされてるwwwガハハww」と嘲笑しては、自分もウザいだけのリプライや引用をして”ファクトチェックごっこ(笑)“の真似すらできてない人がわんさかと溢れかえさせた様子を見ると、極限にまで人間”知“を劣化させ怠慢な姿にさせたこの機能は罪深すぎる

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福島原発の処理水放出のニュースが話題となった。
私はこの件に関しては賛成だし(むしろ遅すぎるくらい)、福島の魚なども平気でバクバク食べるだろう。※私が賛成の意見を決定づけた論拠・客観的なデータなども、最終的には私の”主観的な判断“によって選ばれたものだ。

この件でガチャガチャと色んなこと言っている。
その中でもジャーナリストの石戸諭氏がこんな投稿をしていた。

科学に疎すぎる左派が処理水の件で騒いでいるが、その度に”ファクトチェックごっこ(笑)“が執行される。その公開処刑を見て笑う者は何も気づいてないかもしれないが、社会の複雑さ・曖昧さに関心がなく、知的好奇心が壊死してる様を見ると、私たちの身の振り方がわかるような気がする。

インターネット的な“娯楽”から距離を取れない者から脱落していく未来が来るかもしれない。

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