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千葉ロッテマリーンズシーズンを終え

今年の総括をやろうやろうとして全くできていませんでした。めしねえです。今回はロッテの2023シーズンを振り返っていきたいと思います。

※選手名は全て敬称略です。悪しからず。


この戦力でようやった(野手陣)

まずは最終的な順位だが2位でフィニッシュ。正直これだけ貧打線なのにも関わらず2位に入れるとは思ってもいなかった。しかし優勝争いしていた(最終的には15G差になってしまったが)ことを考えると2位で終わってしまったといった方が正しいだろうか。ロッテの失速は秋の風物詩と言われているがその通りになりすぎている。終盤に失速しないチーム作りを今年こそ選手から作り上げてほしい。

落合以来のHRキング〜来年もここ幕張で〜

まずはグレゴリー・ポランコから。春先こそ絶不調であったがホーム開幕戦でのHRをきっかけにコツコツと積み重ね見事にHRキングを勝ち取った。26本と例年より少ない本数ではあるがチームでは落合博満以来のHRキングだ。ようやく落合まで記録が遡らなくていいと思うとなんか感動してしまう…。そんなポランコだがまだ去就は決まっていない。来年もチームにとって必要な選手である。是非ともまた幕張の地に戻ってきてほしい。来年は一緒に優勝の美酒を味わおう。

26号HRを放ったポランコ

期待以上の結果を出したトレード戦士、復活した選手

ポランコ以外にも結果を出し続けた選手は例年に比べ多かったのではないか。特に印象に残ったのはトレード加入の石川慎吾、そして復活した角中勝也、藤岡裕大ではないだろうか。

石川は7月に小沼との交換トレードで巨人から加入した。失礼ながらそこまでの成績は期待していなかった。しかし7月6日に出場しヒットを打ったのをきっかけに凄まじい結果を残していった。特に彼の左キラーっぷりはロッテには今までいなかったタイプではないだろうか。最終結果は112打数39安打、打率.348、ops.837と途中加入の選手としては申し分ない成績を残してくれた。正直もう少し試合に出してもよかったのではとも思ったが与えられた役割をシーズン終了まで全うした。感謝しかない。ただ、かなり守備に不安があるので秋季練習で守備を鍛えて一年間戦える戦力として君臨してほしい。

9月30日に放ったサヨナラ打

そして、今年見事に復活した角中。今年のロッテは彼なしには語れないと思う。以前からの持ち味であったここ一番での勝負強さが昨年まで上手くできていなかった。しかし今年は前年までの不調が嘘のように良くなり持ち味の勝負強さも遺憾なく発揮された。7月22日のロベルト・オスナ(SB)からのサヨナラ弾は記憶にも新しい。自己最多の9HRは打撃改革の成果が出ただろう。代打で出場してもチャンスメイク、チャンスでの一打など頼りある存在に返り咲いた。来季にも期待したいものだ。

オスナ(SB)からサヨナラHRを放った角中

そして藤岡裕大。今年は友杉との併用となることが多かった。それが功を奏したのか試合に出たら大暴れ。特筆すべきなのは出塁率。前年の記録を大幅に上回る.389の出塁率を記録した。これは近藤(SB)の.431、佐藤龍(L)の.390に次ぐ3番目の記録(藤岡と佐藤龍は規定打席に乗っていないためランキングには乗っていないが)であり今年の藤岡のレベルの高さが伺える。また今季は守備でも好プレーを続出し見事にレギュラーの座を奪い返した。来年以降もおそらく友杉との併用になるかもしれないがこの良い状態を少しでも来年以降に繋げていってほしい。新聞記事にいいコラムが載っていたのでリンクを貼っておこう。最後にCS1st第3戦の同点スリーランは一生忘れない。

CSで起死回生の同点スリーランHRを放った藤岡
みんなが喜ぶ中しっかり触塁を確認する小坂コーチがいい味出してる(笑)

思うような結果が残せなかった4人

一方で期待はされていたが思うような結果が出せなかった選手もいるだろう。特に井口時代から出ていた若手陣3人(安田、藤原、山口)と中村奨吾が思ったような成績が残せなかったのではないか。ファンからの期待が大きかった分それがプレッシャーになっていたのかもしれない。実際凡退やミスが重なるとヤジられていた(汗)。特に中村奨吾に関しては激しいバッシングもされていた。ファンもこの4人に期待していた分がっかりすることが多かったと思う。

若手3人に関しては課題ははっきりしたと思う。ざっくりだが山口は振り回すのではなく状況に応じた打撃を、藤原は打撃と守備を、安田は引っ張った強い打撃をしてほしい。各々課題を秋季練習、来年のキャンプで克服して来年こそ一年間働いて良い成績を残してほしいものだ。
安田はCSで掴んだ感触を忘れず打撃を向上していってほしい。スーパー安田の状態をキープしてくれ!
藤原はアジアチャンピオンシップの代表メンバーにも選出された。スター選手から技術を盗み吸収して大きく成長してきてほしい。
山口もまだまだHR打てる選手だ。来年こそ30本打ってチームの顔となってほしい!

CSでサヨナラ打を放ち喜ぶ安田
CSで山﨑颯(Bs)からホームランを放った藤原
代打で登場し見事に決勝犠飛を放った山口

中村奨吾は怪我をしながら出場していたとの情報も入ってきた。正直全力でやれないのであれば出さないで欲しかった。しかし、キャプテンという責任が押しかかったのかもしれない。万全な状態で来年はペナントに挑んで、もう一度0から始めてレギュラーの座をを奪い返してくれ。それだけだ。

11号を放った中村奨吾

頭角を表してきた若手

今年頭角を表してきた若手といえば和田、友杉、池田ではないだろうか。

和田は序盤こそ代走中心であったり結果を残せない日々が続いたがシーズン終盤にはNPB初ホームランも放ち大幅に打撃が良くなった。フォーム改造をし育成時代からの思いっきりの良さやフルスイングがこの結果につながっただろう。結果的には.255であったが、8,9,10月だけで打率.390も残した。少ないチャンスの中でよく結果を出してきた。確実に成長は見えてきており代走で終わるような選手じゃないと思えるようになってきた。来年以降レギュラーの座を掴んでほしい。

7/29NPB初HRを放った和田

次に友杉。立正大淞南高(島根)から天理大(阪神大学野球連盟)を経てドラフト2位で入団した。ドラフトで指名されるまでどんな選手か知らなかったが、映像を見ると類まれな身体能力で入ったら必ず結果を残せると確信した。始めて見た時はチャンスメイクが上手い印象であったが一番は打撃ではなく守備!外野に抜けるような打球でも広い守備範囲で食らいついていた。守備範囲が広い分エラーがつくこともしばしばあったがまるで現役の頃の小坂コーチを見ているようだった。打球を掴みきれない部分は小坂コーチと特訓し小坂を越えるような選手になってほしい。身体能力も高いので期待している。

プロ初安打を放った友杉

最後に池田。2022年に入団した彼は地元の名門習志野高(千葉)、国士舘大(東都大学野球連盟)の出身。1年目はほとんどを二軍で過ごした。2年目の今季は1軍に昇格すると大暴れ。凄まじい勢いで結果を残していった。荻野の離脱後見事に1番を埋める活躍をしてくれた。ファーストストライクを積極的に狙う姿は高校時代から変わっていないと思った(笑)。デッドボールを喰らった以降は指を庇った影響か結果が残せなかった。それでもシーズン終盤に特例登録で1軍復帰しあわやHRの打球も放っていたので来季以降も楽しみな選手である。まだまだ荒削りな部分も多いが私が一番期待している若手なので頑張ってほしい。
またロッテファンや西武ファンの方は知っているかもしれないが、池田の初HR後のエピソードが日刊の鎌田記者が記事として残してくれた。とても良い記事となっているので是非読んでいただきたい。

今井(L)からプロ初本塁打を放った池田

限られたメンバーでよく投げた(先発陣)

令和の怪物〜来年は一年ローテを守れる投手へ〜

初めに令和の怪物佐々木朗希から。初頭のWBCから見事な怪物っぷりを見せてくれた。MLB界隈での評価も爆上がりしたことであろう。今期は真っ直ぐとフォークだけでなくスライダーも決め球に使用するようになり完全試合を達成した前年より奪三振率は13.35と上回った。しかしながら7月に肉離れで離脱。まだまだ身体は出来上がっていない。また投球以外のフィールディングなどの弱さなど若いが故に課題は山積みだ。怪我をしない身体作り及び食トレを行ってフィールディングをみっちり練習して一年間ローテを守れる一人前の投手になってほしい。

評価と注文

次に先発陣。全体的に良い時と悪い時の差が激しすぎた。良い時は申し分ないくらい良いピッチングを披露してくれている。しかしながら悪い時は本当にここでは書けないような内容の言葉が飛び交うくらい悪い。これだけ余裕のある間隔にしてもらっているのにも関わらず悪いピッチングをするたびにどんな調整をしているんだと言われても仕方がないような内容ばっかりだ。調整方法の改善やトレーニングなども見直してほしいところ。方法などは素人が口出しする必要はないのでトレーナーとより良いものを作っていってほしい。
それでも小島、種市が10勝を見事にクリアした。小島はアマチュア時代からのタフさ思いっきりの良さが生かされた。最終戦の気迫のこもったピッチングはとても感動した。来年以降もローテを守り切ってほしい。
種市は怪我から復活しここまでよくローテを支えた。ただ種市は肘にまだ不安が残っている。来年以降は慎重な起用となるだろう。それでも山本(Bs)に次ぐ奪三振数を奪った実力は本物だ。無理をせず頑張ってほしい。
またシーズンを通して不安定だった美馬、ベテランの技術で悪いなりにもゲームを作った。38歳となったがまだまだこんなところで終わる投手ではない。しっかりオフシーズンで調整を行い来年以降巻き返していただきたい。
カスティーヨも横浜で大炎上はしたが後半戦は先発として申し分ない投球内容を見せてくれた。来年以降は不明だがもう一年見ても良い選手ではないだろうか。

レギュラーシーズン最終戦要所を締めガッツポーズの小島
第二子出産後初勝利の美馬
アンナ夫人ご出産おめでとうございます!
一塁に駆け抜けたカスティーヨ
9回1失点完投勝利を挙げた種市

終盤までよく回し切った(中継ぎ陣)

次に中継ぎ陣。千隼、唐川、国吉(いずれの選手もシーズン終了間際に一軍復帰したが)と2年前優勝争いした際の勝ちパターンを欠く中本当によく踏ん張ってきたと思う。1番のMVPは中継ぎ陣に与えたいくらい今季はよく頑張ったと思う。

ルイス・ペルドモ〜川崎以来の最優秀中継ぎ〜

中でもペルドモが42HPで最優秀中継ぎに輝いた。チームでは2008年の川崎雄介(現ロッテ打撃投手#105)以来の快挙となった。シーズン最初からブルペンを支えホールド、HPを積み重ねていった。何より彼の魅力は動くボールだろう。三振も取れるのだが基本は打たせてとるスタイル。風貌からパワーゴリゴリ系かと思ったが繊細なスタイルでかなり驚いた!それゆえ被打率は.259とやや高めだが要所をしっかりと締めてくれるので見ていて不安にならない。シーズン終盤にはMLBのスカウト班がきていたのでもしかしたらMLB復帰となってしまうかもしれない…。来年以降もいてくれるとありがたい投手なので是非とも残留してほしいが…。

名物ペルドモダッシュ
最優秀中継ぎ本当におめでとう!

華が開いた移籍組

また移籍組が今年はよく活躍してくれたのではないだろうか。西村、坂本、澤田この3人がブルペンを大きく支えてくれた。彼らの活躍なくて今のブルペン陣はいないだろう。

まずは西村天裕。オープン戦前に福田光輝との交換トレードで日本ハムからロッテにやってきた。最初は6回を投げ始め徐々に信頼を積み上げていっていつの間にか7回を任される選手となっていた。彼はなんと言ってもマウンドでの度胸の強さだろう。ランナーを出しても常に平常心。ここまで落ちついていられる選手はロッテでもいなかっただろう。マウンドでのルーティンも今やファンの心をがっちり掴んだ。奪三振率は日ハム時代から高かったが安定感がなかった。ロッテに来てから安定感が付き見事に今の地位を勝ち取った。防御率も前年の4.98から1.25と大幅に改善。来年以降も勝ちパターンに君臨していってほしい。

矢を引くようなルーティンが特徴な西村

次に坂本光士郎。坂本は昨年、山本大貴との交換トレードでヤクルトからロッテにやってきた。前年はあまり良いとは言えない成績であり今年ダメなら戦力外もあり得るな、、とも思っていた。ところが、今年に入り球質が大幅に改善。スピードが上がり奪三振率も前年よりも上回る9.06を記録した。韓国でSSTCを利用したフォームの改善が功を奏しうまくいったそうだ。坂本のフォーム改造についてはこちらの記事に詳しく書かれている。わかりやすい内容なので是非読んでみてほしい。

たださまざまな場面で登板してきた影響か防御率はさほど良くなかった。また大量リード時に失点することもしばしばあるのでそこは来年に向け改善してほしい。それでも9月30日の緊急登板では1死満塁2ボールから二者連続三振にきるナイスピッチング。ピンチを作ってしまった益田を見事に救うピッチングをした。坂本のシーズン1番の登板と言っても過言ではない。このピッチングがチームに勢いをつけ延長10回石川がサヨナラタイムリーを放った。来年以降も勢いを呼び込めるピッチングをしてほしい。
余談だがX(旧Twitter)では坂本合唱団と称したライトスタンドの集団も話題となった。坂本を後押しする彼らに賞賛を送りたい。

緊急登板で見事に火消しした坂本

最後に澤田圭佑。澤田はトミージョン手術の影響でオリックスから自由契約となり育成契約でロッテへ入団。術後からまもないこともあって時間がかかりそうだと思っていた。だが、5月に実戦復帰をするとファームでは19試合に登板した。それでもまだまだかかるのでは?と思っていたら7月27日に支配下復帰。驚異的なスピードで支配下に復帰した。TJ手術から1年足らずで実戦復帰、そして1年ほどで1軍の舞台に帰ってきた。ここまでの回復力は正直怖いレベルだ(種市や西野がかなり時間を要していたので)。敗戦処理から信頼を重ね最終的には離脱したペルドモの穴を埋め勝ちパターンの一角にも入った。CSでの柳田へのインズバがとても印象的だった。ただ復帰一年目からファーム1軍合わせて36試合登板している。来年は種市同様に起用には慎重になってほしい。

プロ初Sを挙げガッツポーズの澤田

千葉の横山〜ポスト益田となれるか〜

投手陣で台頭した若手と言えば横山陸人ではないだろうか。地元の名門専修大松戸高(千葉)から入団した。力強い真っ直ぐとスライダー、シンカーを持ち味にしている。ここ数年は2軍での生活が多かったが、今年は一軍でたくさんの経験を積んできた。プロ初セーブを挙げ、益田がいない日にはセーブ機会で登板、ブルペンデーでの先発も任され、胴上げ阻止へのマウンドへ向かったり…。色々濃い一年になったと思う。そんな彼もアジアチャンピオンシップ代表に選ばれた。たくさんの投手から技術を学び来年に繋げてほしい。いずれは益田の後釜にも…。代表でも期待している。

初Sを挙げた横山

36Sを挙げるも…不安が残るクローザー

不安要素といえば、、今年200S 700試合登板を達成した益田であろうか。CSではしっかり締めたピッチングをしたものの、9月末の試合でまさかの緊急降板をするシーンがあった。益田が逆転されていない場面でしかもカウント途中で交代させられたのはおそらく初めて見た。中継を見返したがメンタルにも来ていたのが正直心配であった。今年34歳、毎年のように中継ぎとして君臨しているが正直いつ故障してもおかしくはないと思う。正直益田があの試合を締めていれば…、と思う試合は沢山ある。それでもチームのために腕を振り続けている。来年こそ守護神益田が報われてほしいと願うばかりだ。そして、来年こそ胴上げ投手になってくれ。

200Sを達成した益田

おわりに

正直ここまで今年の千葉ロッテに期待は抱いていなかった(失礼)。しかし限られた戦力でもここまで戦えたのは吉井さんの手腕があってのことではないだろうか。むしろできすぎていて逆に怖かった(笑)。正直優勝を逃した時はめちゃくちゃ悔しかった。この悔しさを来年こそ、来年こそ、、、晴らしてくれ。そして未来への千葉ロッテマリーンズへの財産を少しでも残していってほしい。

谷保さんお疲れ様でした!!!

最後に、33年間ウグイス嬢として、マリンスタジアムの顔としてご活躍なさった谷保恵美さん本当にお疲れ様でした。谷保さんの声で育ったのも同然だったのでとても寂しい気持ちでいっぱいです。。。ですが新たな夢への一歩として一ファンながら応援させていただきます!本当にありがとうございました!!

谷保さん本当にお疲れ様でした!
これからはスタンドから一緒に熱い声援を送りましょう!

千葉ロッテマリーンズ
来年は優勝するぞ必ず
千葉ロッテマリーンズ
チャンピオンフラッグをつかもうぜ


2023年10月25日
めしねえ

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