見出し画像

怒っても別にいいのだけど

 昨日の記事では「怒り依存症」を避けるための一つの方法は「感じること」だと述べたけれども、経験的には、他にもいくつかその方法はある。

 一つは、「自分が怒っている相手に対して直接には言えないことを、SNS上で吐き出すのはできればやめること」である。「それができないなら匿名でツイッターなどをやっている意味がないではないか」と言われそうだが、もちろん、これはあくまで私が個人的に心がけていることに過ぎない。

 この「怒りをその相手に対してではなく、不特定多数に向けて匿名で吐き出す」ということは、私ももちろん何度もやったことがあるのだが、その時の感覚を思い起こすと、たしかに一時的にはすっとするような気もするのだが、それで下手に様々な人から反応をもらってしまったりすると、その反応にまた気を取られてしまって、結果的にはその怒りの内容について考えることに、より多くの時間を割くことになってしまったように思う。そしてもちろん、これは直接に相手に対しては表明できなかった怒りなのだから、そうやって不特定多数の人に自身の怒りを伝えて長くその感情にとらわれていたとしても、それによって問題の根本が解決することは、基本的にないのである。

 とはいえ、どうしてもそれをしないと収まらないことだってあるだろうし(私にも当然ある)、「絶対にやめる」と決めていると窮屈だろうから、「できればやめる」くらいに思っておくのが、まあ精神の健康のためにはよいように思う。


 それともう一つ、個人的に心がけていることは、「どうせ怒りを書き記すなら、できるだけ上手いこと書くようにする」ということである。「どう書こうが怒りは怒りじゃないか」と思われるかもしれないが、これはあんがいバカにできないライフハックなのだ。

 たとえば、何かに対して腹が立った時に、それを何の工夫もなく書いて表現しようとすると、それはたいてい身も蓋もない「罵倒」になる。だが、そこでちょっと立ち止まって、「もう少し読む人にも面白く感じられるように書けないかな」と考えてみると(単なる罵倒は、たいていの場合において、関係のない読者にとっても後味の悪いものだ)、思考のリソースが怒りの内容よりもそれを表現するレトリックのほうに使われることになり、その結果として「上手いこと書く」ことができた時には、怒っていた感情もどこかに消えてしまうことが多いのである。

 それに加えて、やはり公開する文章を「上手いこと」書こうと思うならば、かつてこの記事で述べたような、「隙のない言葉」にしたいとも思うので、自然に自分の怒りが他人から見ても正当に感じられるものかどうか、丁寧に再度のチェックをかけることになる。その結果として、「やっぱりこれに怒っている自分もかなり偏っていたな」と反省して、怒り続けるのをやめることもしばしばあるのである。

 要するに、表現の仕方について検討する時間をとることが、そのまま自身の怒りとも一定の距離をとることに繋がるということだが、この習慣は、単に「怒らないようにしよう」などと己に言い聞かせることなどよりも、ずっと私が怒りの感情に巻き込まれきってしまわないために役立ったと思う。


 もちろん、繰り返しになるがこれらのことは私があくまで自身の経験から個人的に心がけていることである。ただ、他人のアンガーマネジメントには少し興味を持つ人もいるかもしれないので、こうして今夜はちょっと思いついたことを書いてみたような次第なのであった。


※以下の有料エリアには、過去のツイキャス放送録画の視聴パスを、投銭いただいた方への「おまけ」として記載しています。また、この視聴パスは、7月分の限定ツイキャスを視聴される際の合言葉にもなります。

今月の記事で視聴パスを出す過去放送は、以下の9本です(6月14日分は回線不調により小分けになっています)。

 2019年6月1日
 2019年6月14日 part1
 2019年6月14日 part2
 2019年6月14日 part3
 2019年6月14日 part4
 2019年6月14日 part5
 2019年6月14日 part6
 2019年6月19日(さむさんとの対談)
 2019年6月29日

 7月分の記事の「おまけ」は、全て同じく上の9本の放送録画のパスなので、既にご購入いただいた方はご注意ください。

この続きをみるには

この続き:74文字

怒っても別にいいのだけど

ニー仏

500円

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

50

ニー仏

だいたい「もにょっとしたところ」の言語化をやっています。それと瞑想とか。noteは一部記事は有料、全文無料記事の場合は、ツイキャスでの過去放送視聴パスを、投銭に対する「おまけ」としてお知らせする形式で運営しています。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。