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向いたところを攻めてみたら

 昨日はちょっとバタバタで、片付いてからは何もする気が起きなくてひっくり返っていたのだが、夜中になってから「これではいけない」と一念発起して勉強をはじめたら、これが実に楽しかった。「作業興奮」という概念もあるけれども、私はだいたいはじめてから10分くらいするとこれが出てくることが多い(10秒では駄目である)ので、とにかくはじめるというのは大切なことなんだなあと改めて実感した次第であった。

 もちろん、いくらはじめたところで、その作業が自分に向いていない、そもそも嫌で嫌で仕方のないものであれば、作業興奮は出てこない。その点、いまやっている勉強は基本的に私に向いているというか、本などを読んでいても「強いて勉める」という感じはあまりなくて、どちらかと言えば娯楽に近いような感覚である。推理小説を読むようなと言ってしまうと言い過ぎになるかもしれないが、たとえば数学が好きな人が、それに近い思考を要求するパズル本を読んでいるような時の楽しさに似ているのかもしれない。

 私には基本的にちょっとあまのじゃくなところがあって、自分が得意であって勉強に苦労しないようなことは、どうもやりたくないというか、どうせ勉強するなら自分の比較的に苦手なところ(全く苦手なところはさすがに手を出さないが)を敢えて訓練してみたいといったような気持ちがあり、まあずいぶん余計なことをやってきたと思う。

 とはいえ加齢のせいか、そういう態度で勉強分野を選び続けるのもしんどくなってきて、それではということで向いているっぽいところを攻めはじめたら、まあこんなに楽なのかということで、久しぶりに学ぶことの楽しさを思い出しているような日々なのである。

 「才能があるというのは、投入した努力の量に対して得られる成果が普通の人より明らかに多いこと」という定義を聞いたことがあるが、人間一般のことはわからないにしても、この分野における自分の「伸び率」が他の勉強と比べて高いのはわかるので、それも「楽しさ」の一要素には確実になっている。やればやっただけできるようになるということは、対象が何であれ、基本的には嬉しいことだからである。

 まあ経験的には、こういう「やればやるほど伸びる」というのは中級に入るくらいまでのことであって、それ以上を求める段になると色々と苦しいことも出てくるだろうとは予感しているのだが、現状はまだまだ楽しいことのほうがずっと多いので、とりあえずはこの勢いを保ったまま、毎日続けていこうと思っているところなのであった。


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